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新米FPが語る、自ら体得した「お金に関する4つの教訓」

本記事の著者であり、ファイナンシャルプランナーのハンナ・ホルヴァート氏

Courtesy Hanna Horvath

ファイナンシャルプランナーになって1年、私は自分の資産状況やお金に関する目標設定と達成方法について確実に理解を深めてきた。しかし、他の人たちと同じように、私もお金をめぐって間違えることはある。

それでも後悔しすぎず、生きていくうえで失敗は教訓となり改善につながるのだと考えるようにしている。ここでは私が経験した4つの大きな失敗を紹介する。これを読めば、あなたも同じ失敗に陥る心配はないだろう。

1. 大きな出費へ備えた計画は十分に

医者にかかる、予定外の遠出が発生する、年間保険料の支払いを忘れていたなど、予想外の出費はいくらでも起こり得る。私はこの間、トコジラミに刺されたと思ったので150ドル(約1万8400円)以上かけてシーツと衣類をすべてドライクリーニングに出した(結局トコジラミはいなかったので、クローゼットの中がすっかり清潔になっただけだった)。

一方、発生することが分かっている出費もある。きちんと事前計画を立てておかないと予算をかなり圧迫することになるような、大きな出費だ。私は緊急時用の貯蓄を毎月積み立てているが、充分前から予定されていた出費のためにその口座に手を付けてしまったこともある。

例えば、私は最近転職し、その間に2週間の休みを取った。休暇が訪れることは分かっていたにも関わらず、そこでどれほどのお金を使うことになるのかについて全く計画を立てられていなかった。特にその期間は無収入になるのに。結局、新しい仕事を始めるまでのつなぎとして緊急時用資金の一部を使ってしまった。

緊急時用資金はあくまでも緊急時のための資金だ。緊急でない理由で使ってしまうと、本当の緊急事態が訪れたときの備えが少なくなる。

あなたも転職の合間に休みを取ったり、休暇を計画したり、新しいコンピュータを購入しようと思っているかもしれない。ほんの少し時間をかけて、そのための費用を計算し、現在の予算との兼ね合いを確認するだけなら、それほどの手間ではなく、先を見越して計画を立てるのに役立つはずだ。

私にとって次の大きな出費は引っ越しだが、今回はもっとうまく準備ができそうだ。

2. 投資計画にリスク耐性を持たせる

最も一般的な投資アドバイス、それは分散投資だ。投資ポートフォリオにさまざまな株式や債券を組み込むことで、市場の浮き沈みを乗り切りやすくなる。

ポートフォリオの配分決定はその人のリスク許容度と資産目標によって大きく変わってくる。何年も前から投資をしている私はリスクを取ることに対してかなり積極的だ。年齢もまだ若いので、投資先の大半を成長株が占める強気のポートフォリオを組んでいる。

2020年の間は、個別銘柄や特定のセクターファンド(業種の的を絞って投資する投資信託)のリサーチや投資に時間をかけるようになり、ポートフォリオ全体の見直しや必要に応じてのバランス調整にはあまり時間を注がなかった。さらに、私はさまざまなプラットフォームで投資をしているため、分散投資を考える際にポートフォリオ全体について考慮し忘れることが多々あった。

2021年末の時点で私のポートフォリオはかなりアンバランスになっていて、大型成長株にばかり投資している状態だった。それについて当時は市場が極めて好調だったときは特に深く考えていなかったが、最近の市場の乱調子によって私のリスク志向のマイナス面が浮き彫りになった。

私のポートフォリオはここ数カ月で間違いなく打撃を受け、太陽が出ている間に雨に備えることの重要性を思い知らされた。昨年もし時間をかけて投資先をうまく分散していれば、はるかに損失を防げただろう。

3. 会計士を雇う

誰もが会計士を必要とするわけではない。1つの会社に勤めていて投資もあまりしていない個人なら、自分で処理したほうがいいだろう。

しかし、私のように税金の手続きが複雑な人は、会計士を雇えばお金と時間とストレスの節約になる。

私はフリーランスだが、以前は会計士がいなかったので、請求書の管理、支払い状況の確認、予定納税はすべて自分で行なっていた。毎年納税の時期になると収入申告書の束を受け取って提出していた。

認定ファイナンシャルプランナーの資格を持っているだけあって税金の仕組みはよく理解しているが、それでもミスをすることはある。昨年は所得の申告を忘れてしまい、修正申告をするはめになった。

今年は同じ過ちを繰り返さないよう、料金を払ってプロに依頼した。会計士がいれば、税控除額の最大化、予定納税額の計算、控除の記録などを手伝ってくれる

正直言って、もう自分の請求書を管理する必要がないのはかなり楽だ。

4. 自分に厳しくしすぎない

パーソナルファイナンスはその名のとおり個人的なものだ。多くの人にとってデリケートな話にもなりうる。私の場合、お金はいつも不安の種だった。自分の将来の資産状況をコントロールできていると感じたいがために口座に出入りするお金すべてを記録・管理し、衝動買いした後に罪悪感を覚えることもしばしばだった。銀行口座の数字を気にするあまり、本当に大事なこと、つまり大切な人たちとの時間が犠牲になるときもあった。

貯蓄や予算計画の実行といった経済的な目標を持つことは極めて重要だが、人生を楽しむことも同じくらい重要だ。お金は、新しいものを買ったり、新しい体験をしたり、大切な人と一緒に過ごすという自由を与えてくれるツールなのだと思う。

お金の管理に少し緩くなっていくなかで、お金とは達成すべき目標ではなく、自分の欲しいものに辿り着くための手段なのだと考えるようになり、私の人生はより幸せで充実したものになった。

[原文:Being a financial planner doesn't mean I don't make money mistakes. There are 4 that I'm trying to learn from.

(翻訳・長尾莉紗/LIBER、編集・長田真)

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