「クィア・アイ」で活躍中のタン・フランス。
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- 「クィア・アイ」の司会者タン・フランスは、南アジアの家庭で育った彼が学んだお金の教訓を今でも守り続けている。
- 彼も彼のパートナーも、お金に保守的な労働者階級の家庭の出身だ。
- 借金をしないことなど、お金に関する大切な教訓を子どもたちに伝えていくつもりだという。
ネットフリックスの人気リアリティ番組「クィア・アイ(Queer Eye)」で活躍中のタン・フランスは、いまは芸能人としてかなりの稼ぎがある。それでも、イギリスのサウス・ヨークシャーにある南アジアの移民家庭で育った彼は、子どもの頃に聞かされたお金についての教えをいまもなお固く守っている。
著書『僕は僕のままで(Naturally Tan)』の中で、幼い頃に両親から「絶対にお金を借りてはいけない。クレジットカードでの借入れもだめだ」と言い聞かされたと書いている。20代の頃は靴やかばん、洋服に散財してきたが、パートナーのロブに出会ってからは貯金を始め、お金の使い方もがらりと変えた。
2021年7月10日、2人の元に代理母 が出産したイスマイルという赤ちゃんがやってきた。フランスは2018年のYork Press のインタビューで、「子どもは6人欲しい」と語っている。
「僕はとてもアジア人なんだ。お金とは何かを子どもには教えようと思っている」—―フランスはInsiderとの対談の中で、株式教育のプラットフォームCartaで講師を務めていることを話している。
フランスは、次のようなお金について大事な4つの教訓を子どもたちに伝えたいと考えている。
1. 自分で稼いでいないお金を使うな
フランスはInsiderとの対談で、自分は英国の労働階級の出身であり、パートナーのロブは米国で農場を経営するモルモン教の家庭で育ったと話している。
「僕の家族は正直とても貧しくて、ロブの家族も全然裕福ではなかった。いまも、当時以上に質素な生活をしているんだ」 フランスは子ども時代を振り返って言う。
「一生懸命働いてお金を稼ぐということを、若い頃に学んで良かった。最初の車、最初のアパート——何から何まで自分で働いて払わなければならなかったんだ。家賃を払うのさえやっとだったからね」
「だから子どもには、パパが一生懸命働いているからといって、なんでも手に入るなんて思ってほしくないんだ。僕は僕のために汗水たらして働いているのであって、君たちのためじゃないんだってね」
2. 豪華な結婚式にお金を使いすぎるな
2人の結婚式はシンプルで質素だった。著書によれば、インド製の金の結婚指輪を買って、それから数週間後に電車に飛び乗り、3人の親しい友人の立ち合いのもと、ロンドンのイズリントン・ホールで結婚式を挙げた。
子どもが大きくなって結婚式を盛大にやりたいと言ったらどうするか、と聞かれたフランスはこう答えている。
「派手な結婚式のために借金はしない。大事なことは、結婚というのはお金に責任を持つということだ。結婚式に5万ドル(約675万円)かけたいなら、それも良いだろう。ただし、自分で払うならね」
3. 現金はクレジットカードよりも大事
フランスは小さい頃、両親から借金をしないように釘を刺されていたという。
「アメリカ人のクレジットカードの使い方は、イギリス人とは全然違う。子どもには、クレジットカードではなく、手元に現金を持つことが大事だと分かってほしい」
自分が約束とは何かを本当に理解しない限り、クレジットカードは最善の選択肢ではないと子どもに教えるつもりだ。
4. 車は中古で済ませる
著書の中で、車は、イギリスでは米国のようにステータスを表すものではないと書いている。大事なのは、ある地点から別の地点へ移動できることだ。フランスは18歳の時に600ポンド(約800ドル)で買った車を、20歳まで乗り続けたと語っている。だから、子どもが将来車を欲しがったら、こう言おうと思っている。
「君が欲しい格好いい車は、駐車場を出たとたんに価値が下がっていく。だから、ブランドの新車なんて買わない方が良い。もし欲しいなら、自分でお金を貯めて買えば良い。パパはそんなものにお金を払うつもりはないよ」
(翻訳・中山桂、編集・長田真)
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