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- ドイツにあるテスラの工場では低賃金のせいで労働者が集まりづらくなっていると、ドイツ最大の労働組合IGメタル(IG Metall)がブルームバーグに語った。
- テスラの工場で働いている熟練工の収入は、競合他社よりも20%少ないとIGメタルは話している。
- テスラの採用は「計画したスピードでは進んでいない」とIGメタルの責任者はコメントしている。
テスラはドイツの「ギガファクトリー」で働く従業員の雇用に苦戦していて、賃金の低さも影響していると、ドイツ最大の労働組合IGメタルがブルームバーグに語った。
ドイツのブランデンブルク州グリューンハイデにあるテスラの工場で働いている熟練工の収入は、IGメタルと賃金協定を結んでいる競合他社よりも20%少ないとIGメタルは話している。実際、テスラの複数の従業員が賃金の低さについて不満を漏らしていたという。
おかげで採用が滞っている。ブルームバーグによるとIGメタルの責任者ビルギット・ディーツェ(Birgit Dietze)氏は、テスラの採用は「計画したスピードでは進んでいない」とコメントしている。
「テスラへの移籍に興味がある人は多いものの、最終的には移りません。他の自動車会社の今のポジションの方が圧倒的に収入が多いこともあるからです」とディーツェ氏は付け加えた。
Insiderはテスラにコメントを求めたが、回答は得られなかった。
テスラは2022年3月、ドイツのギガファクトリーからモデルYの生産・出荷を開始した。同社は当時、工場では3000人以上が働いていて、「今後数カ月でさらに数千人」を雇う計画だとしていた。
最終的にはギガファクトリーで1万2000人を雇用し、年間50万台を生産する予定だとも明かしていた。
テスラはドイツで採用に苦戦し、他では人員削減をしているようだ。CEOのイーロン・マスク氏は6月上旬、同社の約10万人の従業員を10%削減するとし、インフレが進み、成長が鈍化する中で、経済については「ものすごく悪い予感がする」と述べていた。
マスク氏のコメントの後、テスラの複数の従業員が「レイオフされた」とLinkedInで報告している。
(翻訳、編集:山口佳美)