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ソニーが新PCゲーム機器ブランド「INZONE」発表、独自技術搭載の高価格帯ヘッドホンとディスプレイを展開

INZONE

ソニーはPCゲーム周辺機器の新ブランド「INZONE」を発表した。

撮影:小林優多郎

ソニーのゲームブランドといえば「PlayStation」だが、同社は6月29日に新しいゲーム周辺機器ブランド「INZONE(インゾーン)」を発表した。

PlayStaitonはコンソール機、いわゆる据え置き型ゲーム専用ハードのブランドだ。一方で、INZONEはPCゲームをメインターゲットにしている。

INZONEの製品第1弾は、ヘッドホン3種とディスプレイ2種になる。それぞれどのような特徴があるか見てみよう。

360度立体音響に対応する「INZONE HSシリーズ」

INZONE HS

写真左から、INZONE H9、H7、H3。

撮影:小林優多郎

  • 「INZONE H9」……無線接続・ノイキャン対応、予想実売価格 3万6000円前後(税込)、7月8日発売予定
  • 「INZONE H7」……無線接続対応、予想実売価格 2万9000円前後(税込)、7月8日発売予定
  • 「INZONE H3」……有線接続対応、予想実売価格 1万2000円前後(税込)、7月8日発売予定

インターフェイス

INZONE H9には、USB Type-C(有線接続+充電用)端子、ノイキャン/外音取り込み切り替えボタン、ボリューム調整、ゲーム/チャット音量バランス調整ボタン、Bluetoothペアリングボタン、電源ボタンがある。

撮影:小林優多郎

ヘッドホンシリーズ「INZONE HS」の最大の特徴は、既存のソニーの立体音響技術をゲーム向けにカスタマイズした「360 Spatial Sound for Gaming」だ。

1人称視点のシューティングゲーム(FPS)などでは、敵がどこにいるかのとっさの判断が重要になってくる。

装着イメージ

装着イメージ。

撮影:小林優多郎

立体音響によって背後や左右、さまざまな方向の物音が聞こえてくれば、その判断の1つの材料になるというわけだ。

360 Spatial Sound for Gamingではバーチャライザー(2chで聞こえる信号を7.1chに再現する)を搭載しており、立体音響に非対応のゲームタイトルをプレイする場合にもメリットがある。

INZONE Hub

INZONE Hubアプリ(ヘッドホン接続時)。アプリはWindows向けで、macOSには非対応。

出典:ソニー

また、最上位機種のINZONE H9には、デジタルノイズキャンセル機能を備える。

INZONE HSシリーズは全体的に密閉感の高いヘッドホンではあるが、H9のノイズキャンセリング機能により、ゲームへの没入感を高められる。

なお、360 Spatial Sound for Gamingの効果をより高めるための個人最適化機能(耳の形状撮影)やイコライザ設定、H9のノイキャンオン/オフなどは、Windows向け専用アプリ「INZONE Hub」で一括で設定できる。

ゲームジャンルごとにスペックを特化させた「INZONE GMシリーズ」

INZONE M9

4K解像度、144Hz駆動に対応する「INZONE M9」。

撮影:小林優多郎

  • 「INZONE M9」……4K解像度/144Hz、予想実売価格 15万4000円前後(税込)、7月8日発売予定
  • 「INZONE M3」……フルHD解像度/240Hz、価格未定、2022年内発売予定

INZONE M9 背面

INZONE M9の背面。左側にはジョイスティック状のコントローラーがある。

撮影:小林優多郎

「INZONE GMシリーズ」は、いずれも27インチのディスプレイで見た目もほぼ変わらない。

両機種ともに、画面内の暗所の視認性を向上させる「ブラックイコライザー」や10ビット(10.7億色)の色深度、可変リフレッシュレート(画面描画速度)など、ゲーミングディスプレイとして基本的な性能は備える。

市場で求められている定番の機能に、ソニーのテレビ「BRAVIA(ブラビア)」で培ったディスプレイ技術を個別に用いることで、M9/M3それぞれで明らかに違ったターゲットに向けた製品になっている。

INZONE M9の設定画面

INZONE M9の設定画面。

撮影:小林優多郎

INZONE M9は主に没入感に特化している。

M9は4K(3840×2160ドット)解像度という高精細なパネルを搭載し、バックライトには直下型LEDを採用している。

これにより高コントラスト表示、「DisplayHDR 600」に準拠したHDR表示が可能になる。感覚的なところで言えば、「明暗差がはっきりして、黒がしっかりと表示される」。

暗い箇所の表現がはっきりとするため、より映像が美しく見える。RPGやアドベンチャータイプのゲームに最適だ。

スタンド

スタンドはテントのような3点で支える独特な形状になっており、設置面から高さ46〜116mm、傾きは20度の範囲で調整可能。なお、専用スタンドを外してVESA準拠のサードパーティー製アームなどを取り付けることも可能。

撮影:小林優多郎

一方で、INZONE M3は速度に特化している。

M3は解像度こそフルHD(1920×1080ドット)だが、240Hzという高いリフレッシュレートの表示に対応している。

こちらのメリットは分かりやすい。より滑らかに表示され、画面の変化を瞬時に察知できる。いわゆるシューティングゲームやマルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)系のゲームに最適となっている。

KVMスイッチ

KVMスイッチ機能でキーボードやマウスは1組、つなげるPCは画面表示に応じて切り替える、といった使い方が可能。

出典:ソニー

なお、接続できる端子の数や種類は共通で、画面入力はHDMI2.1が2基、DisplayPort 1.4が1基、USB Type-C(DisplayPort Alt Mode)が1基。そのほか、USB Type-B(UP)がUSB Type-A(DOWN)3基、3.5mmオーディオジャック1基となっている。

KVMスイッチ機能を搭載しているため、INZONE M9/M3に表示するPCを切り替えた際、ディスプレイに接続したマウスやキーボードなどのUSB機器の接続先も自動で切り替わるようになっている。普段は仕事、オフになったらゲーム用、とディスプレイを使い分けるのに便利だ。

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