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インフレが加速する中… アメリカの若者は「いざという時のための貯金」を持たず、経済的なストレスを感じている

頭を抱える人

Jose Luis Pelaez Inc/Getty Images

  • アメリカ人は生活費の何カ月分を「いざという時のための貯金」として持っているのか、Bankrateが調査した。
  • 「少なくとも3カ月分」と答えたミレニアル世代は40%と、上の世代よりも少なかった。
  • 「経済不安の時期を乗り切るには、いざという時のための貯金がより重要性を増します」とBankrateのグレッグ・マクブライド(Greg McBride)氏は話している。

Z世代は30歳になるまでには経済的に自立したいと考えているかもしれないが、彼らは今、値上げラッシュの痛みを強く感じている。

これがBankrateの調査結果だ。調査は6月3日から5日にかけてアメリカで実施され、成人1025人から回答を得た。この調査では18~25歳を「Z世代」、26~41歳を「ミレニアル世代」と定義している。

調査の結果、ミレニアル世代の40%は「少なくとも3カ月分」のいざという時のための貯金があると答えた。ベビーブーマー世代では62%だった。アメリカでは個人貯蓄率が低下し、6月の消費者物価指数が前の年の同じ月に比べて9.1%上昇するなどしていて、若い世代は今、経済的なストレスを強く感じているかもしれない。

「インフレは若い世代にとっては厳しいでしょう。彼らはインフレのコストを全て負担しなければならない一方で、インフレについていけるだけの資産を必ずしも持っていないからです」とCreate Wealth Financial Planningのファイナンシャルプランナー、ジェフ・マクダーモット(Jeff McDermott)氏はブルームバーグに語っている。

チャート

世代別に見た「いざという時のための貯金」が少なくとも3カ月分あると答えた人の割合。左からZ世代、ミレニアル世代、X世代、ベビーブーマー世代。

その理由の1つはシンプルで、お金を貯めるには時間がかかるからだと、Bankrateのチーフ・ファイナンシャル・アナリスト、グレッグ・マクブライド氏は指摘する。

「いざという時のための十分な備えをしておくには、時間がかかります。特に社会人になって最初の数十年は出費がかさんで、なかなかお金が貯まりにくいでしょう」とマクブライド氏はInsiderに語った。

Bankrateの調査では、回答者の24%がいざという時のための貯金が「1年前より増えた」と答えていて、32%が「変わらない」と答えた一方、「1年前より減った」と答えた人が34%いた。

マクブライド氏は「大まかに言って、アメリカ人は過去数年に比べて、いざという時のための貯金がしやすい状況にあります」とした上で、「ただ、安心できる貯蓄額のレベルがここ2年で大幅に上がりました。インフレのせいと言っていいでしょう」と語った。

世代別に見ると、自分のいざという時のための貯金に少なくとも「ある程度、安心できる」と答えたミレニアル世代は38%だった。

一方、「ある程度、安心できる」と答えたX世代は41%、ベビーブーマー世代では49%と、「自分のいざという時のための貯金に対する安心感も、ミレニアル世代に比べてX世代やベビーブーマー世代の方が高いです」とマクブライド氏は話した。

インフレが加速する中、アメリカでは若い世代が今、経済的なストレスを感じている。Merchant Maverickのファイナンシャル・アナリスト、クリス・モトーラ(Chris Motola)氏は「Z世代は社会に出て、エントリーレベルの仕事に就いている人が多い中で、生活費の高騰に直面しています」とGOBankingRatesに語った

Z世代やミレニアル世代に「生活費が重くのしかかっている」ことは驚きではないとモトーラ氏は指摘する。

イプソスの調査も、アメリカのZ世代やミレニアル世代が自身の経済状況をあまり好ましくないと感じていることを示唆している。この調査では、「自身の経済状況に自信がある」と答えた18~24歳のZ世代は65%と、2021年第4四半期の75%から10ポイント低下した。

デロイト グローバル 2022年ミレニアル・Z世代年次調査』でも、若い世代の経済的な苦しさが浮き彫りになった。同調査によると、「Z世代やミレニアル世代の間で経済的な不安が広まって」いて、「日々の家計に不安を感じ、無理なく引退できないのではないかと恐れている」という。

マクブライド氏は「絶好調の時期」でも、いざという時のための貯金を用意しておくことは重要だと話している。ただ、今の経済状況でも重要な役割を果たしている。

「経済不安の時期を乗り切るには、いざという時のための貯金がより重要性を増します。今できる貯金はこの先、数カ月後に景気が悪くなった際、より大きな安心感をもたらしてくれるでしょう」

[原文:Amid four-decade high inflation, younger Americans don't have the emergency savings they need and are feeling financial stress

(翻訳、編集:山口佳美)

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