シンガポール航空のエアバスA380-800。
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- 世界最大級の旅客機10モデルのうち、6モデルはヨーロッパのエアバス、4モデルはアメリカのボーイングによって製造されている。
- その中でも最大のエアバスA380-800の最大座席数は853席だ。
- 2番目に大きいボーイング747-400よりも193人多く乗客を乗せることができる。
世界最大級の旅客機10モデルは、エアバスとボーイングのわずか2社によって製造されている
エアバスとボーイングの工場。
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世界初のジャンボジェット機、ボーイング747は、1970年にアメリカの航空機メーカー、ボーイング(Boeing)が製造した。それから50年以上が経過し、航空業界はワイドボディ機があふれる状態となっている。それらを製造している2大メーカーがボーイングとヨーロッパのエアバス(Airbus)だ。
現在、世界で約4800機のワイドボディ機が使用されており、今後10年間でその数は約7000機まで増加すると予想されている。
エアバスは世界最大の民間航空機メーカーで、2007年には世界最大の座席数を誇るA380-800を発表している。
以下で両社が製造する世界最大級の旅客機10モデルを見てみよう。最大座席数や2クラス構成(ビジネス、エコノミー)あるいは3クラス構成(ファースト、ビジネス、エコノミー)の座席数が少ない順に並べている。
10. エアバス A330-300
デルタ航空のエアバスA330-300。
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A330-300は、A330シリーズで最初に開発されたモデルで、1994年1月に就航した。
現在、キャセイパシフィック航空、チャイナエアライン、大韓航空、ヴァージンアトランティック航空など、数十社の航空会社が運用するワイドボディ機だ。最大座席数は440席で、3クラス構成の一般的な座席数は250席から290席となっている。
サイズは全長63.66メートル、全高16.79メートル、翼幅60.3メートル。
9. エアバス A340-300
キャセイパシフィック航空のエアバスA340-300。
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A340-300は、超長距離機A340から派生したモデルで、1991年10月に就航した。
2022年3月現在、約54機をドイツの航空会社ルフトハンザなどが運行している。最大座席数は440席で、3クラス構成の一般的な座席数は250席から290席となっている。
サイズは全長63.69メートル、全高16.99メートル、翼幅60.30メートル。
8. エアバス A340-500
ハイフライ・マルタのエアバス A340-500。
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A340-500は最大航続距離9000海里(1万6668km)で、2002年の就航当時、世界最長の航続距離を記録した。
最大座席数は440席で、3クラス構成の一般的な座席数は270席から310席となっている。
現在、A340-500は1機のみが現役で、アゼルバイジャン航空が運用していると航空サイトSimple Flyingが報じている。
サイズは全長67.93メートル、全高17.53メートル、翼幅63.45メートル。
7. ボーイング777-200LR
エミレーツ航空のボーイング777-200LR。
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ボーイングのフラッグシップモデルである777から派生したボーイング777-200LRは、2006年に就航し、当時世界最長の航続距離を記録した。
エア・カナダ、エミレーツ航空、カタール航空などが同機種を使い続けている。最大座席数は440席で、2クラス構成の一般的な座席数は317席となっている。
サイズは全長63.7メートル、全高18.6メートル、翼幅64.8メートル。
6. エアバス A350-900
ルフトハンザのエアバス A350-900。
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A350-900は、A350シリーズの最初のモデルで、ボーイング787ドリームライナーに対抗するために開発された。最大座席数は440席で、3クラス構成の一般的な座席数は300席から350席となっている。
シンガポール航空、デルタ航空、カタール航空、キャセイパシフィック航空などが導入していてる。
サイズは全長66.8メートル、全高17.05メートル、翼幅64.75メートル。
5. エアバス A340-600
ヴァージンアトランティック航空のエアバスA340-600。
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A340-600は、A340シリーズの中で最も収容力が高く、最大座席数は475席で、3クラス構成の一般的な座席数は320席から370席となっている。ルフトハンザドイツ航空などが導入している。
サイズは全長75.36メートル、全高17.93メートル、翼幅63.45メートル。
4. ボーイング777-300ER
KLMオランダ航空のボーイング777-300。
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ボーイング777から派生した777-300ERは、2004年4月に初号機が引き渡された。シンガポール航空やユナイテッド航空などの航空会社が継続的に運用している。
最大座席数は550席で、2クラス構成の一般的な座席数は396席となっている。
サイズは全長73.9メートル、全高18.5メートル、翼幅64.75メートル。
3. ボーイング747-8
エアチャイナのボーイング747-8。
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2012年に旅客機として就航した747-8は、747シリーズの中で最大級であり、サイズは全長76.3メートル、全高19.4メートル、翼幅68.4メートルだ。
最大座席数は605席で3クラス構成の一般的な座席数は467席となっている。2020年現在、中国国際航空、大韓航空、ルフトハンザなどの航空会社が継続して運用している。
2. ボーイング747-400
ブリティッシュ・エアウェイズのボーイング747-400。
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747-400は1989年に就航した。現在では貨物輸送に使われることが多いが、アシアナ航空やルフトハンザなどの航空会社は、引き続きこのモデルを旅客機として運用している。
サイズは全長70.66メートル、全高19.40メートル、翼幅64.44メートル。
最大座席数は660席で、3クラス構成の一般的な座席数は416席となっている。
1. エアバス A380-800
シンガポール航空のエアバスA380-800。
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2007年に就航したA380-800は、世界最大の旅客機だ。
2021年に生産が終了したものの、現在もエミレーツ航空、シンガポール航空、ブリティッシュ・エアウェイズなどの航空会社が運用している。合計254台が製造された。
このスーパージャンボジェットのサイズは、全長72.7メートル、全高24.1メートル、翼幅79.8メートル。
最大座席数は853席で、4クラス(ファースト、ビジネス、プレミアムエコノミー、エコノミー)構成の一般的な座席数は545席となっている。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)