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東大発サンゴベンチャーのイノカ、国内スタートアップ初のTNFDフォーラム参画

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出典:イノカ

「環境移送技術」を駆使してサンゴ礁の環境を水槽内に再現するユニークな技術を持つベンチャーのイノカが7月4日、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)にフォーラムメンバーとして参画することを発表した。

TNFDは、2021年6月に発足した国際的な枠組み。企業活動が自然や生態系に対して与える影響や、自然環境の変化による企業活動への影響などに関する情報開示を進めることで、「ネイチャーポジティブ(natutre positive)」な経済活動をサポートしていくことを目的としている。

7月4日現在、世界で500を超える企業・組織が加盟しており、国内でも損保ジャパンや三菱ケミカル、環境省などがフォーラムへと参画している。国内ベンチャーでの加入は、イノカが初となる。

サンゴ礁、海洋生態系の指標に

サンゴ

イノカのオフィス内にある実験水槽。中に入っているのがサンゴ。この水槽内で、特定の成分の環境影響を調べたり、環境を制御してサンゴの白化現象を調べたりすることができる。

撮影:三ツ村崇志

TNFDは、気候変動に関する同様の国際的な取り組みである「気候関連財務情報開示タスクフォース」(TCFD)の流れを汲んだもの。「脱炭素」という文脈だけではなく、生態系などのより広い自然関連のリスクに対して国際的な情報開示の枠組みを構築することを目指して発足した。

なお、TNFDのフォーラムへの参画企業とは、よく耳にする「TCFDへの賛同企業」とは立ち位置が異なる。単に取り組みに賛同するだけではなく、ステークホルダーとして枠組みの議論に積極的に関わっていく立場だ。

イノカは、海の環境を再現する環境移送技術を使ってサンゴ礁の生態系を水槽内に再現することに取り組んでいる。2022年2月には、真冬に時期を制御してサンゴを産卵させることにも世界で初めて成功している。

地球の7割を覆う海。そのうち、サンゴ礁が存在するのは、約0.2%だと言われている。ただし、その0.2%に海洋生物の25%にあたる約10万種が生息している。

つまり、サンゴ礁は、海の生態系を支える重要基盤だ。

サンゴ礁は、漁場の役割を持っていたり、波の勢いを打ち消す護岸効果をもっていたりと、人間が社会生活を送る上でも欠かせない存在だ。その経済的な価値は、年間で数兆円規模にもなるとの試算もある。

イノカとしては、こうした海洋生態系への影響を定量評価する国際的な枠組みを構築する上で、自社の「環境移送技術」を生かせると考え、TNFDへのフォーラムへ参画することになった。

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