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ロシアのエネルギー危機が悪化する中、ドイツ第2の都市では「お湯の供給制限」を検討か

ロシアのプーチン大統領とドイツのショルツ首相

ロシアのプーチン大統領とドイツのショルツ首相。

Getty Images, Nicolas Economou/NurPhoto via Getty Images

  • ドイツ第2の都市ハンブルク出身の環境問題に詳しい参議院議員のイェンス・ケルスタン(Jens Kerstan)氏は、市がお湯を使える時間帯を制限する可能性を示唆した。
  • ケルスタン氏は「緊急のガス不足」に陥った場合にこうしたことが起こり得ると現地紙『ベルト・アム・ゾンターク』に語った。
  • ロシア産の天然ガスへの依存度を減らす一方で、ドイツはエネルギー供給のギャップを埋めようと急いでいる。

欧州連合(EU)の中で首都以外の都市としては最大規模を誇るドイツ第2の都市ハンブルクは、ロシアのエネルギー危機による混乱が続く中、お湯の供給を制限する可能性があると警鐘を鳴らしている。

ハンブルク出身の環境問題に詳しい参議院議員のイェンス・ケルスタン氏は、「緊急のガス不足」に陥った際は市がお湯を使える時間帯を制限する可能性があると、7月2日付けの『べルト・アム・ゾンターク』で指摘した。

「大半の人々が考えている以上の危機にわたしたちは直面しています」と、ケルスタン氏は7月3日付けの地元紙『ハンブルガー・アーベントブラット』のインタビューで語っている。同氏はシャワーの時間を短くし、バスタブにたっぷりお湯を張るのはやめ、新しいサーモスタットや節水タイプのシャワーヘッドを導入するよう人々に呼びかけている。

「今、できるだけ節約しておけば、備蓄が増えて、冬の状況がマシになるでしょう」とケルスタン氏はハンブルガー・アーベントブラットに語った。

2月下旬にロシアがウクライナに侵攻してから、西側諸国はロシア産のエネルギーから軸足を移す動きを見せている。軍事資金を断ち切るべく、ロシアのエネルギー部門に制裁を科す国がある一方で、ドイツといった"ルーブル払い"を拒否した国への天然ガスの供給をロシアが削減したケースもある。

ドイツはこれまで輸入するガスの約55%をロシアに依存してきたものの、4月半ばまでにその割合は35%まで減ったとドイツの連邦経済・気候保護大臣は明かしている。2024年の夏までにその割合は10%ほどになるだろうとの見方も示した。

他国同様、ドイツも天然ガスの供給のギャップを埋めようと急いでいる。ドイツ労働総同盟(DGB)のトップは、ガスという"ボトルネック"がアルミニウムやガラス、化学製品を含む「産業全体」の崩壊を引き起こす恐れがあると現地紙『ビルト・アム・ゾンターク』に語った。

ドイツの連邦経済・気候保護省は6月23日、ロシアからの供給減と価格高騰を受け、天然ガスに関する3段階の緊急計画の第2段階にあたる「警報」を発令した。ハベック経済相はドイツの最優先事項はガスの備蓄を増やすことで、現在の備蓄量は前の年よりも58%多いと語った

液化天然ガス同様、ドイツはノルウェーやオランダから天然ガスをより多く輸入している。エネルギー効率の向上を促進し、再生可能エネルギーのインフラ整備を強化するとともに、ドイツは短期的な対策として、休止中の石炭火力発電所を稼働させる計画を立てている

"お湯の使用制限"の可能性に加えて、ケルスタン氏はハンブルクが地域の暖房供給網の最高室温を下げることを検討する可能性もあるとベルト・アム・ゾンタークに語った。ガス不足に陥れば、技術的な理由からハンブルク全域で法人顧客と個人顧客を区別することはできないだろうと同氏は話している。

[原文:Germany's second-largest city is preparing to ration hot water as the Russia energy crisis escalates

(翻訳、編集:山口佳美)

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