Rob Jordan
- サンフランシスコで「経済的に安心して」生活するには、純資産170万ドル(約2億3000万円)が必要だと地元住民は話している。
- チャールズ・シュワブの調査によると、サンフランシスコはアメリカで最も"敷居の高い"街だ。
- ベイエリアの基準で「裕福」と見なされるには、少なくとも純資産510万ドルが必要だという。
チャールズ・シュワブの調査『Modern Wealth Survey』によると、サンフランシスコの住民が「経済的に安心して」生活するには、純資産170万ドルが必要だという。
調査の結果、サンフランシスコはアメリカで最も"敷居の高い"街であることが分かった。
2位はニューヨークで140万ドルが必要だといい、南カリフォルニア(130万ドル)、ワシントンD.C.(110万ドル)がこれに続いた。
ただ、ベイエリアで「裕福」と見なされるにはまだまだ足りない。調査に参加した住民たちは、少なくとも純資産510万ドルが必要だと答えている。「裕福」と見なされる純資産の全国平均は220万ドルだった。
チャールズ・シュワブのデータによると、インフレや生活費の上昇にもかかわらず、"経済的な安心"の基準となる純資産の額は全国的に見て、コロナ禍での落ち込みからまだ回復していない。
「経済的に安心」して生活するのに必要な純資産の平均は、2018年の140万ドルから2021年の62万4000ドルまで下がり続け、2022年は77万4000ドルに上がった。
アメリカでは生活費が上がり続けている。6月に発表された5月の消費者物価指数(CPI)は、前の年の同じ月に比べて8.6%上昇し、40年ぶりの大幅な伸び率となった。
ベイエリアで生活するには恐ろしく費用がかかるため、多くの住民がアリゾナ州フェニックスやフロリダ州マイアミ、テキサス州オースティンといった国内の別の人気テクノロジー拠点へと流出している。
不動産情報サイト『Zumper』によると、サンフランシスコで寝室1つのアパートを借りる場合、家賃の中央値は現在3000ドルだという。ただ、アメリカで家賃が最も高い都市はサンフランシスコではない。平均家賃が3600ドルのニューヨークだとZumperは報告している。
(翻訳、編集:山口佳美)