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東大発VCも出資。量子コンピューターの実用化目指す「OQC」が62億円の資金調達に成功したプレゼン資料14枚

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量子コンピューティングは、従来のコンピューターでは取り組めなかった複雑な問題を解決することが期待されている。

OQC

イギリスのスタートアップ、オックスフォード・クアンタム・サーキッツ(OQC:Oxford Quantum Circuits)が3800万ポンド(約62億円、1ポンド=163円換算)を調達し、クラウドサービスのビジネスモデルによってヨーロッパとアジアで次世代コンピューターの商業化を目指している。

OQCは量子力学の法則を用いて、従来のコンピューターでは取り組めなかった問題を解決する量子コンピューティングという新たな分野でキープレーヤーになろうとしている。

量子コンピューティングは、製薬業界において新薬の開発期間を短縮し、金融業界においては膨大なデータを分析し、ファンドマネジャーがポートフォリオ管理で適切な意思決定ができるよう支援するなど、あらゆる分野で革命を起こすと期待されている。

OQCは2018年、イギリス初の商用量子コンピューターを開発した。その一翼を担ったのは、同社が独自に開発し特許を取得した「Coaxmon(コアックスモン)」技術だ。これは3次元アーキテクチャのパッケージング技術で、量子コンピューティングにおける情報の基本単位である量子ビットのスケーラビリティを高めることができる。

ドイツの物理学者ルーシー・メンシング(Lucy Mensing)にちなんで「ルーシー」と名付けられたOQCの8量子ビットの量子システムは、2022年2月にアマゾンウェブサービス(AWS)上のAmazon Braket(ブラケット)で公開され、ユーザー企業が量子コンピューティングを活用できるようになった。

量子コンピューティングは近年、実用化の動きが加速しており、シリコンバレーの企業が普及に向けて主導権を握るべく激しい争いを繰り広げていることから注目が集まっている。

OQCによる今回の資金調達はシリーズAラウンドの第1回クローズであり、量子コンピューター企業による同ラウンドの調達額としては過去最大規模だ。調達した資金は、クラウドを介したQCaaS(量子コンピューティング・アズ・ア・サービス)をさらに普及させるために使われる。

本ラウンドは、英ランズダウン・パートナーズ(Lansdowne Partners)と日本のディープテック(研究開発型)に特化したVC、東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)が共同で主導。ほかに、ブリティッシュ・ペイシェント・キャピタル(British Patient Capital)や既存投資家であるオックスフォード・サイエンス・エンタープライズ(Oxford Science Enterprises)とオックスフォード・インベストメント・コンサルタンツ(Oxford Investment Consultants)も追加出資した。

UTECのプリンシパルである陳嘉洋は、「量子コンピューティングは確実に次世代のイノベーションとなるでしょう。OQCは最先端のコアックスモン技術を駆使して、現代物理学の先端技術と日常生活の融合を目指しています」と語る。

OQCは、「量子コンピューティングの活用に意欲的」だという日本を含むアジア太平洋地域の金融ハブでのビジネスチャンスを視野に入れ、海外への事業展開も画策している。

以下では、OQCの14枚のピッチデックを紹介しよう。


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OQC

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