アラスカでの訓練中、雪の中を進むアメリカの空挺部隊の兵士。
US Army/Maj. Jason Welch
- ロシアのヴャチェスラフ・ヴォロージン国家院議長が、ロシアはアラスカをアメリカから取り戻すことを考えていると発言した。
- 「アメリカは領土の一部にロシア、つまりアラスカがあることを忘れてはならない」と彼は述べた。
- アメリカは1868年にアラスカをロシア政府から720万ドルで購入した。
ロシア政府高官が、ロシアの資産凍結をめぐって、アラスカがかつてロシアの領土だったことを忘れないようにと述べた。
複数のメディアの情報によると「アメリカはアラスカというロシアの領土があることを常に忘れないように」とプーチン大統領の支持者であるロシアのヴャチェスラフ・ヴォロージン(Vyacheslav Volodin)国家院議長が述べた。
AP通信とロシア公共放送のRBCニュースによると、彼は「我々の海外の資産を収奪しようとするならば、我々にも取り戻すものがあることを知っておくべきだ」とつけ加えたという。
RBCニュースによると、ヴォロージン議員はピョートル・トルストイ(Pyotr Tolstoy)国家院副議長によるこの問題についてのアラスカでの住民投票の提案にも言及したという。
アメリカはアラスカの土地を、1867年にロシア政府から購入した。当時アメリカは、アラスカの購入代金としての720万ドルの小切手と領土割譲を確認する条約に署名した。
アラスカでは現在、毎年10月18日を「アラスカ・デー」として、ロシアからアメリカに移った日を祝っている。アラスカがアメリカの49番目の州になったのは、1959年だ。
その他のタカ派のコメントとしては、ロシア連邦安全保障会議のドミートリー・メドヴェージェフ(Dmitry Medvedev)副議長が7月6日、ウクライナでのロシアの行動を調査するための「何らかの法廷や裁判を創設する試み」を非難すると言う主旨の長文をTelegramに投稿した。
「ロシアにはそれは通用しない。彼らはそれをよく知っている」と、メドヴェージェフは述べた。
「だから、戦争の腐った犬が、あのような嫌らしい方法で吠えているのだ」
メドヴェージェフは最大の核戦力を持つロシアを罰しようとすることはばかげていると警告し、「『真の民主主義』のために、世界中に混乱や破滅を引き起こそうとしている」とアメリカを非難した。
「アメリカの歴史全体が、インディアンを服従させることに始まった、血なまぐさい戦争の連続だ」とメドヴェージェフは、第二次世界大戦での広島や長崎への原子爆弾投下や、ベトナム戦争などのアメリカの行動に言及した。
「これらの犯罪の責任を問われた人間はいたか。アメリカによって血の海になったことを法廷は非難したか」と彼は述べた。
ロシアがウクライナの同盟国を核戦力に言及して脅したのは、今回のメドヴェージェフのコメントが初めてではない。2022年5月には、ロシアの情報工作担当者が、核兵器でイギリスやアイルランドを壊滅できると警告した。
[原文:Kremlin official suggests Russia could one day try to reclaim Alaska from the US]
(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)