※本記事は、2022年4月8日に公開した記事の再掲です。
映画ではヘレナ・ボナム・カーターがベラトリックス・レストレンジを演じた。
Warner Bros.
- ベラトリックス・レストレンジは、『ハリー・ポッター』シリーズの中でも最も恐れられているキャラクターの1人だ。
- ベラトリックスはデスイーター(死喰い人)と結婚していて、妹の1人は家族に勘当されている。
- ベラトリックスの見た目や性格は、映画でこの役を演じたヘレナ・ボナム・カーターの影響を大いに受けている。
ヴォルデモート卿は『ハリー・ポッター』シリーズの究極の悪役かもしれないが、ベラトリックス・レストレンジはサディスティックで悪魔のような、そして何よりも、常に闇の帝王のために尽くすキャラクターだ。
作者のJ・K・ローリングはこれまでツイッターやインタビュー、公式サイトなどを通じて、『ハリー・ポッター』の世界を7冊の本を超えて拡大させてきた。
これらの情報と原作を踏まえ、『ハリー・ポッター』シリーズの大ファンでも気付いていないかもしれないベラトリックス・レストレンジに関する事実をいくつか見ていこう。
ベラトリックスはデスイーターと結婚していた
べラトリックスはブラック家に生まれたので、ラストネームを考えれば、彼女がどこかの時点で結婚していたことは驚きではないかもしれない。
ただ、夫であるロドルファス・レストレンジに関する情報は本にはほとんどないし、映画にはそもそも登場しないキャラクターだ。そのため、ベラトリックスが結婚していたことは忘れられがちだ。
デスイーターとしてロドルファスとベラトリックスは第一次魔法戦争で、アリス・ロングボトムとフランク・ロングボトムの拷問など、最も忌まわしい犯罪のいくつかに関与した。
もともと、映画ではヘレン・マックロリーがベラトリックスを演じるはずだった
ヘレン・マックロリーは映画ではナルシッサ・マルフォイを演じた。
Warner Bros.
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』では、故ヘレン・マックロリーがベラトリックスを演じる予定だった。ところが撮影前に妊娠したため、演じることができなくなった。
その後、ベラトリックス役にはヘレナ・ボナム・カーターがキャスティングされ、マックロリーは『ハリー・ポッターと謎のプリンス』でベラトリックスの妹ナルシッサ・マルフォイ(旧姓ブラック)を演じることになった。
ブラック家の何人かは「星」にちなんで名付けられた
ローリングはキャラクターに名前を付ける際、その意味を考えて選んでいることで知られる。ブラック家については、天文学からヒントを得ている。
オリオンはとても有名な星座の名前で、シリウス・ブラックの父親の名前でもある。シリウスは「オリオンの犬(Orion's Dog)」と呼ばれることもある、空で一番明るい星にちなんで名付けられた。シリウスの弟レギュラス・ブラックは、しし座の1等星「レグルス(Regulus)」 にちなんでいる。そして、ベラトリックスはオリオン座のガンマ星の名前だ。
ベラトリックスはラテン語で「女戦士」を意味し、デスイーターの数少ない女性の1人であることを考えると、彼女にぴったりの名前だ。
ボナム・カーターはベラトリックスに"自分らしさ"をプラスした
Warner Bros.
2010年の『Entertainment Weekly』のインタビューで、ボナム・カーターはベラトリックスの特徴には自分のアイデアが反映されていると明かした。
ボナム・カーターは「もともと本にはあまり詳しく書かれていなかった」ので、この役を当初の計画よりもっと「錯乱した」雰囲気で演じることにしたと話した。また、ベラトリックスのボロボロの歯は、その「残忍な」イメージを強め、アズカバンに何年も閉じ込められていたことを表すためのものだとも語った。
ただ、タイトなコルセットを身に付けることで、ベラトリックスをセクシーなキャラクターにしたかったとも話している。
ちなみに『ハリー・ポッターと謎のプリンス』では、撮影時にボナム・カーターが妊娠していたため、衣装部はベラトリックスのデザインを調整しなければならなかったという。これまでに比べて、6作目では明らかにゆったりとした服装になっている。
ナルシッサ・マルフォイはベラトリックスの唯一の妹ではない
シリウス・ブラックやレギュラス・ブラックが「いとこ」にあたることなど、ベラトリックスの親戚についてはよく知られているものの、ベラトリックスに一番近い家族についてはあまり知られていない。
映画『ハリー・ポッター』シリーズの中で、ベラトリックスの妹として登場するのはナルシッサ・マルフォイだけだ。ただ、ベラトリックスにはもう1人妹がいる。アンドロメダ・トンクス(旧姓ブラック)だ。
ニンファドーラの母親であるアンドロメダは、マグル生まれの魔法使いテッド・トンクスと結婚したことでブラック家から勘当された。
作者はモリー・ウィーズリーがベラトリックスを殺すことになるだろうと思っていた
モリー・ウィーズリーがベラトリックスを殺した。
Warner Bros.
ファンの中には、ベラトリックスの死は両親を拷問した"復讐"としてネビル・ロングボトムによってもたらされるだろうと考えていた人もいるだろう。
しかし、最終的にベラトリックスを殺害したのは、ホグワーツの戦いで娘のジニーを守ろうとしたモリー・ウィーズリーだった。
2007年にカーネギーホールで開催されたイベントで、作者のローリングはずっと前からモリーがベラトリックスを打ち負かすだろうと考えていたと明かしている。モリーの過小評価されがちな能力を示し、「母の愛」の力を強調したかったからだという。
ヴォルデモートとの間に子どもがいる
舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』では、ベラトリックスが他ならぬヴォルデモート卿の子を妊娠したことが明かされている。
2人の娘デルフィーニは、「神秘部の戦い」から「ホグワーツの戦い」(両親ともに死亡)までの間のどこかの時点で生まれた。
最後の映画では、ベラトリックスはヴォルデモートの常に右側にいる
Warner Bros.
『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 2』の製作陣は、ベラトリックスとヴォルデモート卿について、「右腕」であることを文字通りに表現した。
ベラトリックスが常にヴォルデモート卿の右側にいたのは、彼女が闇の帝王に最後まで揺るぎない忠誠を示していた数少ないデスイーターの1人だったからだ。
[原文:8 little-known facts about Bellatrix Lestrange even die-hard 'Harry Potter' fans may have missed]
(翻訳、編集:山口佳美)