Pinterestがダイエット広告を禁止して1年で起こったことは?
撮影:西山里緒
ダイエット広告を禁止して1年。画像共有サイトのPinterest(ピンタレスト)では、ユーザーの検索傾向に少しずつ変化が起き始めている。
「ダイエット」の検索が減少、増えたのは…
画像共有サイトのPinterest(ピンタレスト)は2021年7月、減量を謳う文言と画像の掲載を全ての広告において禁止した。
体型や体の大きさに関係なく、誰もが自分の居場所だと思えるプラットフォームを作るためだ。
同社はダイエット広告を禁止して1年の節目に、その変化を発表した。
大きく変わったのは「ダイエット」というキーワードを含む検索だ。2021年7月と比較して2022年5月には、世界的に20%減少していた。
ダイエット広告を禁止したPinterestでは、ユーザーにある変化が起きていた(写真はイメージです)。
GettyImage / Pranithan Chorruangsak
また「ボディポジティブ」の検索数が2倍に、「自分の身体を受け入れる / 名言」の検索数は3倍になっていた。
同社は、
「Pinterestの目標は、自分らしい人生を過ごすためのアイデアを得たい人がアクセスできる場所作りであり、ダイエット広告はこの目標を妨げるものです。これを契機に業界他社も当社と同じ措置を取ることを呼びかけ、『ある種の体型だけが理想的である』という考えがなくなることを願っています」
とコメントしている。
日本でも若年女性の「やせ」(BMI18.5未満)形の傾向は問題視されており、2019年の調査では20代女性の20.7%が該当する結果だった(厚生労働省「国民健康・栄養調査」)。
共同通信によると、厚生労働省は研究班を設置し、体形への意識や食事内容、生活習慣を把握する実態調査を始めるという(2022年7月4日報道)。
民間企業には何ができるか。改善すべき点は数多くあるだろう。
(文・竹下郁子)