予想を上回るインフレ率が投資家に衝撃を与えた。
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- 最新の消費者物価指数(CPI)の上昇が予想の8.8%を上回る9.1%だったため、アメリカの株価は下落した。
- 高騰するインフレ率は、FRBが利上げを緩和する可能性が低いことを示している。
- 一方、原油価格は5週連続の下落に向かっている。
6月のインフレデータが予想を上回ったため、2022年7月13日のアメリカの株価は下落し、ダウ平均は約400ポイント急落した。
7月13日に発表されたの消費者物価指数(CPI)は、前年比9.1%の上昇となり、予想の8.8%を上回り、5月の8.6%よりもさらに高くなった。これは、1981年11月以来のインフレ率だ。
食品とエネルギーの価格を含まないコアコアCPIは5.9%で、これも予想の5.7%を上回った。
インフレ率の加速は、1994年以来最大となったアメリカ連邦準備制度理事会(FRB)による75ベーシスポイントの利上げの後も続き、FRBが利上げを緩和する可能性が低いことを示唆している。
7月13日午前9時30分(現地時間)に市場が開いた時点での、アメリカの株価指数の状況は以下のとおりだった。
アメリカエネルギー情報局(EIA)は、ガソリン価格上昇がドライバーに重くのしかかり、運転の習慣の変化させ、需要が減少すると予想している。EIAは、7月のアメリカのガソリン需要は日量907万バレルで、先月の予測より2.2%低くなるとしている。
7月12日にアメリカドルとユーロが等価になり、あるエコノミストはInsiderに、欧州中央銀行(ECB)がFRBのように積極的な介入をしないとを考えるとユーロにはまだ下落する余地があると語った。そのほか、注目すべき主要通貨は3つある。ポンドと円とスイスフランだ。
ドイツはロシアへのエネルギー依存度を引き下げるために、ロシアの石炭と石油の購入を停止する予定だとイェルク・クキース(Joerg Kukies)財務時次官が述べている。彼の言葉を借りれば 「数週間後にはロシアの石炭を買うのをやめる」ことになる。
一方、原油市場は景気後退懸念に支配され続けている。世界の石油指標は2022年で最も長い5週連続の下落に向かっている。
[原文:US stocks plunge as inflation accelerates more than expected to the hottest rate since 1981]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)