FPが直伝!不況から「お金を守る」ための4つの方法

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私たちは皆、一生のうちに少なくとも一度は不況を経験するだろう。

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  • ファイナンシャルプランナーである筆者がともに働く仲間は皆、どうすれば不況に耐えられるか? について知りたがっている。
  • 私としては、まずは3カ月から6カ月分の緊急用貯蓄を積み立てて、借金を返済することをおすすめしている。
  • また、お金を投資し続けながら、できるだけ高度な職業訓練を受けることも重要だ。

私はファイナンシャルプランナーだ。お金に関する視聴者参加型のトークショーも開催している。私の顧客もショーに参加した方も皆が知りたがっていること——それは不況に備えて今、何をすべきかということだ。

人生において、不況は死や税金と同じく必ず経験するものだ。不況に見舞われる日を正確に予測できる経済学者はいない。だから、私は顧客や視聴者の皆さんに、正しい資金計画で夢のリタイア生活を不況から守る方法をお伝えしている。あなたが取るべき4つの方法を以下に示す。

1. 貯蓄をする

緊急時のための貯蓄は、優れた資金計画の基本となるものだ。公認ファイナンシャルプランナーとして、私は、緊急時のための十分な貯蓄金額は家計の出費の3カ月分から6カ月分だと推奨している。

覚えておいてほしいのは、これはあなたが欲しい金額ではなく、必要な金額だということ。この現金を高利回りの普通預金口座に蓄えておくべきだ。もしも今、あなたが給料ギリギリの暮らしをしているのなら、不況に対応する準備はできていない。貯蓄はワクワクするものではないけれど、真っ先にやらなければならないことなのだ。

お金に関する予期せぬ緊急事態は、最悪の時に起こりがちだ。突然職を失うことになれば、長期的な資金目標に壊滅的な影響を受けるだろう。また、年金口座を現金化したり、支出をクレジットカードで支払ったりすれば、資金目標の達成が何年も遅れることになる。

顧客の方々には、とにかく貯蓄を優先するようアドバイスしている。緊急時のための貯蓄があれば、不況の中でも年金積立を守ることができるだろう。

2. 負債を返済する

不況を生き抜くには、しっかりした予算管理が必要になる。今こそ、負債を返済する絶好の機会だ。そうすることで、物価の上昇と賃金の低下による新たな需要に対応するための余裕と柔軟性を予算に持たせることができる。

不況時には、家庭は多くの犠牲を払わなければならない。負債を返済することで、信用スコアの急落などを防ぐことができるだろう。また、月々必要な支払いを滞りなく続けるために負債の返済を怠り、さらに借金を重ねるのを防ぐこともできるはずだ。

3. 市場から撤退してはいけない

経済は季節のように進んでいき、浮き沈みのサイクルがある。ところが不況になると、恐怖にかられて投資を早々と売却してしまう人があまりにも多い。投資にはリスクが付きものだが、年金口座などの投資を必要以上に現金化すれば、資金計画は何年にもわたって損害を受けることになる。

退職後の年金を早期に引き出してしまうと、ペナルティとして税金がかかり、損失が確定し、長期的なキャピタルゲインが失われるといった影響がいくつか生じる。市場から早期に撤退するデメリットをすべて考え合わせれば、短期的なリスクに対する恐怖に打ち勝つことができるはずだ。

退職する予定がまだ当面ないのなら、市場の低迷は打撃ではない。ドルコスト平均法で運用している場合、つまり定期的に一定額を市場から購入している場合には、市場価格の値下がりをうまく利用することができるだろう。

あるいは退職が近いのなら、ファイナンシャルプランナーに連絡し、来たるべき不況のリスクを最小限に抑えるためにポートフォリオの見直しを図った方がいいだろう。

4. 高度な職業訓練を受けるかまたはアップデートする

不況の前に高度な職業訓練を受けるのは、戦いの前に鎧を着けるようなものだ。景気が減速すると、労働市場の競争は激化する。高いスキルを持った労働者の方が、解雇されない可能性が高く、新しい職を見つけられる可能性も高い。

不況の到来を心配している人たちには、高度な訓練を受けるあらゆるチャンスを求めるようアドバイスしたい。高度な訓練を受けるからといって、高いお金を払う必要はない。短期大学や職業専門学校で、あるいはあまり費用のかからない検定によって見つけることもできる。

不況に負けない資金計画の鍵は、投資を煽り立てるソーシャルメディアの巧妙な嘘に踊らされないことだ。ファイナンシャルプランナーに連絡し、どんなに退屈なアドバイスであっても、それに従うべきなのだ。

[原文:4 ways to recession-proof your money right now, according to a financial planner

(翻訳・道本美穂/LIBER、編集・長田真)

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