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トヨタ、日産も注目の「全固体電池」。EV搭載に向け開発進む次世代バッテリーの現在地

表紙

buffaloboy/Shutteststock

7月21日、中国の電気自動車(EV)メーカー、BYDの日本法人BYDジャパンが、日本でEVの販売を開始することを発表しました。

また、7月14日には、リチウムイオン電池を開発するパナソニックエナジーが、アメリカのカンザス州に新たな車載用のリチウムイオン電池工場を新設する計画を発表。この工場は、アメリカのEV大手、テスラ用の電池製造工場だと見られています。

脱炭素化の流れの中で普及が加速するEV。そこで欠かすことができないのが「電池」です。

EVだけでなくパソコンやスマートフォンなど、いまやありとあらゆる電化製品に使用されている「リチウムイオン電池」。私たちの生活は、リチウムイオン電池なくしては成り立ちません。

その一方で、リチウムイオン電池には可燃性の材料が使われていることから、大容量の電池が必要とされる電気自動車用の電池として利用する上では、一定のリスクがあると言われています。こういった背景もあり、これから先、特に自動車業界では、リチウムイオン電池に代わる「新しい電池」が求められています。

YouTubeチャンネルのスクリーンショット

2020年8月、トヨタは全固体電池を搭載した車両でナンバーを取得し、試験走行を実施した。

トヨタ自動車株式会社YouTubeチャンネルより

その最有力候補と言えるのが「全固体電池」です。

2020年8月には、トヨタ自動車が全固体電池を搭載した自動車でナンバーを取得し、試験走行を実施しました。トヨタは、2020年代前半にも全固体電池を商用車に投入するとの方針を示しています。またこの4月には、日産自動車も全固体電池の試作生産設備を公開しています。日産自動車も、2028年に全固体電池の実用化を目指しています。

海外でも、フォルクスワーゲンやゼネラル・モーターズ(GM)、現代自動車など、多くの自動車メーカーが全固体電池の研究開発に力を注いでいます。

7月の「サイエンス思考」では、いま世界中が注目している「全固体電池」の基本と現在地について、全固体電池のブレークスルーに大きく貢献した東京工業大学の菅野了次特命教授に話を聞きました。

「リチウムイオン電池じゃ、だめなんですか?」

オンライン取材の画面のスクリーンショット

東京工業大学の菅野了次特命教授。オンラインで取材に応じた。

オンライン取材の画面をキャプチャー

「全固体電池」が次世代電池の最有力候補であるとは言ったものの、正直なところ、私たちが日常生活を送る上で、リチウムイオン電池に対して大きな不便を感じることはあまりないようにも思います。

そもそも論にはなってしまいますが、本当に次世代電池は必要なのでしょうか。

菅野教授に尋ねてみると「身も蓋もない話ですが、リチウムイオン電池でこのまま進んでも、多分良いんでしょうね」と、驚きの返答がありました。

「ただ——」と菅野教授は話を続けます。

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