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スノーピークの「東京ドーム10個分」本社がすごい…サウナ完備の宿泊施設を訪問

看板など

超巨大な敷地を持つスノーピークの本社を現地取材した。

横山耕太郎撮影、スノーピーク提供

社員数に対する、本社敷地の広さでは日本一ではないかと思っています。そんな統計はないので正式にはわかりませんが……」(スノーピーク広報担当者)

新潟県三条市にあるスノーピークの本社の敷地面積は約15万坪。これは東京ドーム約10個分に相当する大きさだ。

スノーピークの社員は、2021年12月の時点で623人だが、全国の販売拠点や直営店、東京拠点などに多くの社員が配置されているため、この本社で働いているのは商品開発や総務などの約50人だけだ。

本社の敷地がここまで巨大な理由は、スノーピークが経営するキャンプ場と本社施設が同じ敷地にあるからだ。

本社の中には過去の商品を展示するミュージアムや、キャンプ用品やアパレル、限定アイテムなどを扱う直営店があるほか、2022年4月には隈研吾氏が設計した、温泉やレストランを備えた施設も敷地内にオープンした。

そんなスノーピーク本社とは、一体どんな場所なのか?

実際に現地を取材した。

動画はスノーピークが7月に開催したイベント「Snow Peak LIFE EXPO 2022」で撮影。

スノーピークの本社は、東京駅から上越新幹線で約2時間の燕三条駅から、車で約40分の場所にある。2011年に現在の位置に移転した。

本社外観

撮影:横山耕太郎

当時の敷地は5万坪だったが、現在は15万坪に拡大している。本社施設は「ヘッドクォーターズ」と呼ばれ、山間に建つコンクリートむき出しの建造物は美術館のようにも見える。

建物の反対側はガラス張りになっている。

本社裏側

撮影:横山耕太郎

高低差のある土地に立っており、場所によっては2階建てにも3階建てのようにも見える。

本社の地下1階にはミュージアムがあり、一般客向けの見学ツアーもある。

ミュージアム

撮影:横山耕太郎


ミュージアムには、かつて販売されていた歴代の商品などが並ぶ。

ミュージアム展示

撮影:横山耕太郎


実はこのミュージアムに展示されている商品の多くが、全国のスノーピークユーザーから寄贈してもらったもの。

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撮影:横山耕太郎

ミュージアムの入り口には寄贈者の名前も掲示されている。

現在は販売されていない、貴重なテントなども多いという。

展示されてるテント

撮影:横山耕太郎


本社のオフィスの廊下。壁面はガラス張りで、キャンパーも外からオフィスの雰囲気を見ることができる。

本社の廊下

撮影:横山耕太郎


本社のなかで一番大きなオープンスペース。

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撮影:横山耕太郎


オープンスペースには大型のシェルターが置かれている。

本社内のテント

撮影:横山耕太郎


シェルターの中にはモニターも置かれ、社員同士の打ち合わせが頻繁に行われているという。

本社内のテント

撮影:横山耕太郎


本社の廊下部分には、衣服を編む「ホールガーメント横編機」が展示されていた。スノーピークでは使わなくなった衣服を回収し、ポリエステル繊維にリサイクルする活動をしているが、その再生繊維をこの機械で編んでいる。

本社内の織物機械

撮影:横山耕太郎

切った布を縫い合わせるのではなく、繊維から編み上げるため、無駄な布や糸が発生しないという。

本社には直売店が併設されている。スノーピークの直営店は全国に35カ所ある。

本社内の直売店

撮影:横山耕太郎


回収した商品から、コットンをリサイクルした繊維でつくった商品も並ぶ。

再生コットン

撮影:横山耕太郎


テントや衣服の回収ボックスが置かれている。

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撮影:横山耕太郎


テントやタープなど、大型の商品も販売されている。

タープも販売

撮影:横山耕太郎


本社限定のタンブラーなど販売していた。

限定品

撮影:横山耕太郎


キャンプ場ではブヨが出るため、注意が必要だという。

ブヨ注意の張り紙

撮影:横山耕太郎

スノーピーク広報担当者は、「取材の前日にブヨに刺された」と言い、腕がはれていた。

本社を出てキャンプ場へ向かう。

スノーピークの看板

撮影:横山耕太郎


キャンプ場の面積は約5万坪。宿泊は15歳以上1人が税込み1650円、3歳~14歳が税込み550円。デイキャンプもできる。

キャンプ場の写真

撮影:横山耕太郎

180のフリーサイトがあり、電源が使える区画についてはサイト使用料が追加される。

スノーピークが運営するキャンプ場とあって、テントやタープはスノーピーク製品を使うキャンパーが多いという。

キャンプ場

撮影:横山耕太郎

もちろん、他のブランドのテントも使える。 春から秋にかけてのキャンプシーズンで、多い時期の週末には、150~200組がキャンプ場を利用するという。 冬場も利用できるため、経験を積んだキャンパーは冬に雪上キャンプもする。

キャンプ場にある炊事場。

炊事場

撮影:横山耕太郎

キャンプ場から見ると、本社の建物は山の景色に溶け込んで見える。

キャンプ場から見た本社

撮影:横山耕太郎

キャンプ場を数分歩くと、2022年4月にオープンしたばかりの温泉・レストラン・宿泊の複合施設「Snow Peak FIELD SUITE SPA HEADQUARTERS」がある。

温泉施設

撮影:横山耕太郎

新国立競技場を設計した隈研吾氏が設計を担当。遠くから見たときに、周りの景色と調和する事を目指したデザインだという。

温泉施設

撮影:横山耕太郎


天井は、約1万5000本の国産の薪(まき)材で飾られている。キャンプには欠かせない存在になった「焚き火」から着想したとのこと。

天井の装飾

撮影:横山耕太郎


お土産も販売しており、この施設限定品もある。

温泉施設

撮影:横山耕太郎

「Restaurant 雪峰」も併設されており、利用者が野外でくつろげるイスもある。

レストラン

撮影:横山耕太郎

スノーピークでは地方都市でのレストラン経営や、直営店に併設されたカフェの運営など、飲食業にも参入している。

この施設で話題となっているのが、温泉とサウナだ。今回は営業中であったため温泉の写真が撮れなかったため、提供画像で温泉内を紹介。

温泉の中

提供:スノーピーク

大きな窓と木々の緑が印象的だが、洗い場にも注目。洗い場の壁の高さが低く設計されており、体を洗いながら外の景色が見られるようになっていた。 一般の利用料は1600円。スノーピークの社員は福利厚生としてこの温泉を利用できるという。

サウナはサウナストーンを囲むように円形に座るようになっている。テレビなどは設置されておらず、静かな空間で、木の香りが印象的だった。

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提供:スノーピーク

各自が自由にロウリュウができる仕組みだが、一度ロウリュウしたあとは一定間隔を置くことなど注意書きが書かれていた。

森に向かって設置されたチェアで外気浴。この日は夕方にサウナに入ったが、外の日差しを感じながらの外気浴は解放感があった。

外気浴スペース

提供:スノーピーク

写真にはないが、水風呂の温度は16度とかなり冷たい。水風呂があまり得意ではないものの、最も深いところで120センチでかなりの深さがあり、一気に体が冷やされる感覚だった。

温泉の後は、宿泊施設を見学。100平方メートルのヴィラのお値段は、1泊なんと、22万円から。

値段の掲示

撮影:横山耕太郎


宿泊施設の内部は撮影不可ということだったので、内部については提供写真でご紹介。

宿泊施設の入り口

撮影:横山耕太郎


スノーピークが一般向けにも発売している、モバイルハウス「住箱-JYUBAKO-」をホテル仕様の内装にした一部屋。宿泊は1泊2食付きで4万2900円から。

モバイルハウス

撮影:横山耕太郎

中はかなりコンパクトであるものの、エアコンも完備されており、快適に過ごせそうだった。

モバイルハウスの内部

提供:スノーピーク


こちらが最高級のスイートルーム「Villa suite Earth」の外観。

宿泊施設

撮影:横山耕太郎


100㎡とかなり広々とした作り。デッキには専用の外風呂も設置されている。

ホテル内部

提供:スノーピーク


宿泊施設の見学を終える頃には、天気が急変。土砂降りの雨が降り出した。

雨のキャンプ場

撮影:横山耕太郎

15万坪のスノーピーク本社を見学し、改めて感じるのは、この本社がスノーピークの経営方針そのものを体現しているということ。

キャンプ用品のイメージが強いスノーピークだが、中期経営計画などでは「衣食住働遊にそった体験価値・自然指向のライフバリューの提供」をうたい、衣類から飲食、住宅、オフィス環境整備、キャンプ場経営など、事業の多角化を推し進めている。

そしてこの本社は、働く場所であると同時に、キャンプ場・宿泊施設であり、レストランであり、アパレルの販売店でもあった。

スノーピークの巨大本社は、多角化する事業を体現した、いわば「実験場」と言えるかもしれない。

(文・横山耕太郎

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