パン生地をこねているよう?
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ねこを飼っている人なら、ねこが枕やソファ、あなたのからだを前足でリズミカルに繰り返し揉むように「ふみふみ」するのを見たことがあるだろう。「ふみふみ」または「もみもみ」として知られるこの動きは、生地をこねる人間の動きに似ていることから、アメリカでは「ビスケット作り」と呼ばれることもある。
「ふみふみ」はねこにとっては至って普通の行動で、子猫の頃からやっている先天的なものだ。そして、成猫が「ふみふみ」するのにはいくつか理由がある —— 6つの理由を紹介しよう。
1. 癒されたい
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生まれたばかりの子猫は母乳を飲む時、お乳がよく出るようにやさしく母親のお腹を揉むと、獣医師でRoverのメディカルアドバイザーを務めるレベッカ・グリーンスタイン(Rebecca Greenstein)氏は話している。
これは本能的な行動で、中にはお乳を期待しているかのように「ふみふみ」しながらよだれをたらすねこもいる。
成長したねこは「ふみふみ」をする必要はないものの、「ふみふみ」は安心感や癒しとつながっている可能性が高い。
「乳離れしてから時間が経っても、子猫の頃からのポジティブな、心地良い関連付けが強化されている可能性があります」とグリーンスタイン氏は話している。
2. 縄張りを主張したい
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ねこは縄張り意識を持つ生き物で、自分の場所だと主張するために「ふみふみ」することもある。
ねこは肉球に臭腺があるため、「ふみふみ」は「ふみふみ」しているモノに自分のにおいを付けることで縄張りを主張する1つの方法にもなり得ると、獣医師でPetSmartのペットケア・エキスパートのジェニファー・フリーマン(Jennifer Freeman)氏は話している。
3. 寝床を整えたい
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ねこは気持ち良く眠るために「ふみふみ」することもあるようだ。
「ねこの祖先は心地良く眠るために休憩場所や寝床を平らにしたり、目に見えない危険が潜んでいないかどうかチェックする必要があったので、『ふみふみ』もその古来の本能から来ているのかもしれません」とグリーンスタイン氏は話している。
4. 「好き」と伝えたい
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犬が自分の好きな人を舐めるように、ねこも自身の愛情をユニークな方法で示すことがある。
「ねこがあなたを『ふみふみ』する場合、それは好意を示しているのかもしれません。あなたと一緒にいて安心している、自分の愛情を示したいと思っている可能性があります」とフリーマン氏は話している。
あなたのことを好きだという気持ちが強ければ強いほど、「ふみふみ」も激しくなるかもしれない。
5. からだを伸ばしたい
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人間が時々からだを伸ばすストレッチを必要とするように、ねこもストレッチを必要とする。そして、ねこの「ふみふみ」は腕のストレッチになる。
「『ふみふみ』しながら足を交互に伸ばす動きは、筋肉を目覚めさせ、血行を良くする『足のストレッチ』の猫版なのかもしれません」とグリーンスタイン氏は話している。
6. 発情を知らせている
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メス猫が避妊手術をしていないなら、「ふみふみ」はそのねこが交尾を受け入れる準備ができているというサインかもしれない。
避妊手術をしていないメス猫が普段と違う行動 —— 『ふみふみ』以外にもスキンシップが増えた、人やモノにスリスリとからだをこすりつける、今まで聞いたことがないような声を出すといった行動 —— を見せ始めたら、目を光らせておかなければならないとグリーンスタイン氏は話している。恋の相手になりそうなオス猫が周りにいる時はなおさらだ。
まとめ
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ねこが「ふみふみ」するのにはさまざまな理由があるようだ。ただ、どの理由にせよ心配する必要はないので、超かわいいねこの「ふみふみ」をわたしたちはのんびりと眺めて楽しめばいい。
[原文:6 reasons your cat 'makes biscuits,' according to vets]
(翻訳、編集:山口佳美)
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