Meta Quest 2の実機。
撮影:伊藤有
円安や部材調達、輸送コストの増大などを背景とするコスト高から、iPhoneをはじめとするデジタル機器の値上げラッシュが止まらない。
Facebookを展開するメタは7月26日(現地時間)、VRゴーグルでトップシェアを持つ「Meta Quest 2」(旧名称:Oculus Quest 2)の大幅な価格改定を発表した。
国内でも適用され、新価格はエントリーモデルで約60%の値上げ。
新価格は8月以降に適用される。
Meta Quest 2の新旧価格
- 128GBモデル 3万7180円 → 5万9400円(+2万2220円)
- 256GBモデル 4万9280円 → 7万4400円(+2万5120円)
※いずれも税込。値上げに合わせて、純正アクセサリーも価格改定する
今回の価格改定にあわせて、期間限定で人気リズムゲーム「Beat Saber」を無料ダウンロードできる施策も同時に発表している。
試作品のVRゴーグルを装着する、メタのマーク・ザッカーバーグCEO。
出典:Meta/Reality Labs
Meta Quest 2は、特に128GBモデルはVRゴーグルの普及を狙う背景から、戦略的な値付けをしてきたとされる。そうした戦略が奏功してか、約1500万台を出荷しているという推計もある(6月のIDCによる調査)。
メタは2022年、VRゴーグルのハイエンドモデルにあたるヘッドセット「Project Cambria」を年内に正式発表する予定だ。
なお、メタはリリース文のなかで、価格改定の背景と、市場を拡大する姿勢を次のような表現で改めて強調している。
「Meta製品を製造・出荷するコストは上昇しています。Quest 2の価格を調整することによって、MetaはVR業界をさらなる高みへと押し上げるための革新的な研究と新製品開発への投資をさらに進めることができます」
(文・伊藤有)