ファミリーマートが増量キャンペーンを実施します。背景を取材しました。
撮影:三ツ村 崇志
値上げラッシュの中、ローソンやダイソーが逆張りとも言える増量キャンペーンを実施している。新たにその輪に加わるのが、ファミリーマートだ。全国の店舗で惣菜やおにぎり、サンドイッチなど全20商品を「値段はそのまま」で「40%増量」する。
ガッツリ系からスイーツまで全20種類が対象
ダイソー、ローソンに続きファミリーマートも増量キャンペーンに踏み切ります。
提供:ファミリーマート
増量キャンペーンの期間は8月2日から22日まで。対象商品は週替わりで登場し、無くなり次第終了する数量限定だ。
通常と今回の40%増量版の商品の比較画像と共に、ラインナップの一部を見ていこう。
人気商品の「ファミコロ」をはじめ、
提供:ファミリーマート
フィリングでみちみちのサンドイッチに、
提供:ファミリーマート
ガツンと食べたい時の定番ともいえる中華系の弁当や惣菜。
提供:ファミリーマート
提供:ファミリーマート
スナック菓子や
提供:ファミリーマート
スイーツまで。
提供:ファミリーマート
通常時の売り上げ2倍以上を目指す
提供:ファミリーマート
実は40%の増量は、2021年8月にも同社の40周年にちなんで行っている。つまり今回は2度目だ。
しかし状況は2021年と異なる。原材料価格の高騰や円安などを背景に、国内企業は値上げラッシュだ。
ファミリーマートも冒頭の「ファミコロ」をはじめとしたホットスナックの一部を4月以降、3〜12%値上げした。8月23日には「ファミチキ」の約10%の値上げが控えており、さらに今後はおむすびやサンドイッチ、弁当などの一部で1〜17%ほどの価格改定を行うと発表している(全て税込)。
そんな中、なぜ増量キャンペーンに踏み切ったのか。
7月28日にファミリーマート本社(東京・港区)で開催された記者会見に登壇した担当者は、背景の1つとして2021年の売り上げを説明した。
通常時と比較してキャンペーン時の売り上げは、
・サンドイッチ 約280%
・店内調理の揚げ物など 約220%
・菓子 約270%
・惣菜 約290%
など、多くのカテゴリーで2倍以上に伸びたのだ。今回はさらに昨対比120%の売り上げを目指すという。
メインターゲットは前回、特に効果が高かったという20〜40代の男性だ。
今回のキャンペーンは2021年のもの(8月)が終わってすぐに計画したため、こうした経済状況の中でも実現できたのだという。
先の見えない不景気の中、ファミリーマートの戦略は消費者にどう受け入れられるだろうか。
(文・竹下郁子)