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- インスタグラムはフルスクリーン表示テストを段階的に取りやめる。
- このテストは動画に注力するもので、明らかにTikTokに対抗する内容だ。
- 今回の変更は、カーダシアン家や他のインフルエンサーなど、多くの人から厳しい批判を集めた。
時間はかからなかった。
インスタグラムは2022年7月28日、高まる批判の中、フルスクリーン表示など最近発表した変更の一部を元に戻すと発表した。
「リスクをとったことは良かったと思う。失敗しないのなら、我々は大胆に考えていないということだ」とインスタグラム(Instagram)のアダム・モッセーリ(Adam Mosseri)代表は7月28日、ケイシー・ニュートン(Casey Newton)のPlatformerで語った。
「だが我々は必ず、大きな一歩を踏みだし、再編成しなければならない。我々が多くのことを学ぶとき、ある種の新しいアイデアや反復を手にして戻ってくる。そうやって我々はこれを乗り越えるんだ」
Platformerによると、インスタグラムは競合のTikTokに似た、動画や写真のフルスクリーン表示のテストを行ったが、まもなく取りやめるという。
インスタグラムは最近、競合のTikTokに対抗して動画に注力しているが、インスタグラムに3億人のフォロワーを有するモデルのカイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)などのインフルエンサーからの批判が大きくなった。
彼女は先日、ストーリーで「インスタグラムは、またインスタグラムになって」と求めた。
だが、セレブ、インフルエンサー、その他のユーザーを苛立たせた同社の変更の一部は、結局実施される。モッセーリはPlatformerに、ユーザーがフォローしていないアカウントの投稿をおすすめ投稿としてフィードに表示するアルゴリズムの使用を一時的に縮小したと語った。
「自分のフィードでフォローしていないアカウントの投稿を見つけたら、そこには高いハードルがあるはずだ。それは素晴らしいものでなければならない」とモッセーリはPlatformerに語った。
「それは見て喜べるものであるべきで、この変更は現時点では十分とは思えない。そのため我々はおすすめフィードの割合について立ち戻り、ランキングやおすすめの改善を試み、もしそれができたなら、また成長を始める必要があると考えている」
だが、メタ(Meta)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOは7月27日、第2四半期の決算報告で投資家に、同社は2023年末までにFacebookとインスタグラムのフィードのおすすめコンテンツを2倍以上にする計画だと述べた。現在、インスタグラムのフィードのうち15%以上はおすすめコンテンツであると、ザッカーバーグは述べている。
また同社は、2020年末に導入したTikTokに対抗する機能、リール(Reels)の拡大を進めている。ザッカーバーグは7月27日の決算報告で、リールの視聴時間はインスタグラムの利用時間の約20%を占めると述べた。
7月28日に公開されたインタビュー記事でモッセーリはリールについて、インスタグラムのフィードの未来の姿だと述べた。彼は、写真の個人的なシェアは、フィードよりもストーリーやダイレクトメッセージで行われていると主張した。
「フィードは、友だちと話す話題を見つける場所だと思われる。リールではこれがよく行われている」と彼は語った。
「フィードで見つけた面白い動画を友だちに送るなどして、リールは多くの会話を生み出している」
(翻訳:Makiko Sato)