Don Arnold/Getty Images
- 俳優のトム・ハンクス(65)は結婚式に乱入したり、ファンと写真を撮るのが大好きだ。
- 感謝の気持ちを伝えるために、ファンに贈り物をすることもある。
- タクシーの運転手や酔ったふりをした人たちも、ハンクスと忘れられない経験をした。
ハリウッドの大スター、トム・ハンクスは業界でも指折りの「いい人」で、多くのファンに愛されている
Dominique Charriau/WireImage
トム・ハンクス(と彼が出演している映画)は、どんなに嫌いになろうとしても嫌いになれない俳優だ。
それはハンクスが素晴らしい俳優だから… というだけでなく、実生活でもものすごく感じがいいからだ。
ホワイトハウスのプレスオフィスにコーヒーメーカーがないと分かると、新しいものを贈った
宇宙飛行士のジム・ラベル氏、クリントン大統領(当時)とともに。
Wally McNamee/CORBIS/Corbis via Getty Images
2004年にホワイトハウスを訪れた際、ハンクスはプレスオフィスにちゃんとしたコーヒーメーカーがないことを知った。
そこでハンクスはエスプレッソマシーンを購入し、贈った。ただ、それで終わりではなかった。CNNによると、ハンクスはその後13年の間に3度、アップグレードされたエスプレッソマシーンをプレスオフィスに送ったという。
2010年には「このマシーンが24時間体制の報道を少しでも快適にしてくれればと願っています」というメッセージを付けて送ったという。
Business Insiderでも報じたように、直近では2017年、トランプ政権下で新しいエスプレッソマシーンがホワイトハウスに届けられたという。
映画『フィラデルフィア』で演じたアンドリュー・ベケットに対するハンクスの姿勢は、彼の好感度を大幅にアップさせた
Eric Robert/Getty Images
映画『フィラデルフィア』(1993年)でハンクスは、ゲイの弁護士アンドリュー・ベケットを演じた。AIDSに感染したことが分かり、弁護士事務所から不当に解雇されたベケットは、事務所を訴えるというストーリーだ。
実生活ではストレートだが、ハンクスはベケット役を完璧に演じ、1993年のアカデミー主演男優賞を獲得した。
その授賞式でハンクスは、当時としては進歩的なスピーチをした —— 彼は2人のゲイの男性(高校時代の演劇の授業の先生とクラスメイト)に感謝の言葉を述べ、彼らを称賛した。当時、LGBTQIA+のコミュニティーに対しては激しい差別があったことから、このスピーチは人の心を引き付ける、人間味あふれる、待ち望まれたスピーチだった。
ハンクスはファンをとても大切にしている… 「人生最大の日」も例外ではない
ローマで花嫁をエスコートしたことも(2008年)。
Elisabetta A. Villa/Getty Images
2008年、ハンクスがイタリアのローマで映画『天使と悪魔』のシーンを撮影している間、これから結婚式を挙げるという花嫁は撮影が終わるのを待たなければならなかった。パンテオンが女性の結婚式と、映画の撮影をダブルブッキングしていたからだ。
結婚式が遅れてしまったお詫びに、ハンクスは花嫁のエスコートを買って出た。
「リムジンが止まると、そこには『時間通りに教会へ』という新郎新婦がいたんだ」とハンクスは2022年6月、当時の状況をトーク番組で振り返った。
「でも、ぼくたちが撮影をしていたから、彼らは教会に行けなくて… ぼくは『ああ、どうしたものか』と思っていた。それでストーカーみたいに『お嬢さん、お嬢さん!』と窓をノックして、『ぼくにあなたを祭壇までエスコートさせてくれませんか?』と言って、こうなったんだよ!」
一部有名人とは違って、ハンクスは可能な限りファンとの写真撮影に応じる
Jason Merritt/TERM / Staff/Getty Images
2012年、ハンクスはあるカップルと一緒に写真を撮った —— 彼らはハンクスのファンで、何とかして写真を撮ってもらおうと、酔っ払いのふりをしていた。
このファンは知らなかったようだが、ハンクスは気さくに写真撮影に応じてくれるハリウッド有数の「いい人」だ。きちんと頼みさえすれば、ハンクスは酔っぱらっていなくても写真を撮ってくれただろう。
2014年、ハンクスはタクシーで楽しいやりとりをした運転手に自身が出演するブロードウェイのショー『Lucky Guy』のチケットを贈った
Arnaldo Magnani/Getty Images
ニューヨークのあるタクシー運転手は、自身の勤務時間は終わっていたものの、ある男性を拒否せず乗車させた。それがハンクスだと気付いたのは、ハンクスをタクシーに乗せてからだった。
ハンクスだと気付いた運転手は、興奮のあまりハンクスが出演した映画『キャスト・アウェイ』(2000年)にちなんで「ウィルソン!」と叫んでハンクスに挨拶をした。
これを聞いたハンクスは笑い、運転手に「ミスター・フェラーリ」というニックネームを付けた。運転手によると、タクシーにフェラーリの帽子とTシャツを着せていたからだと、ABCは2014年に報じている。
2人は意気投合し、数週間後、ハンクスは運転手を自身が出演しているブロードウェイのショー『Lucky Guy』に招待し、楽屋にも呼んだという。
俳優として素晴らしいだけでなく、ハンクスはファンを本当に大切にしている
George Pimentel/Getty Images
2015年、ハンクスは公園でフォーダム大学のある学生のIDを拾った。
「ローレン! 君の学生IDを公園で見つけた。必要ならぼくの事務所が届けるよ」とハンクスはツイートした。
Yahoo Newsによると、学生のもとに返って来たIDには「ローレン、しっかり捕まえておいて」というハンクスの手書きのメッセージが添えられていたという。
ハンクスの出演作全てのイラストを描いたスケッチブックをファンからプレゼントされたハンクスは、お礼にタイプライターと自らタイプしたメッセージを贈った
Matthias Nareyek/Getty Images
LAistによると、Denise Espositoさんは2016年のローマ国際映画祭で、ハンクスの広報担当にスケッチブックを渡した。Espositoさんはまさかハンクスが"お返し"をくれるとは思いもしなかっただろう。
添えられたメッセージには「君の素晴らしいスケッチブックのお礼にタイプライターを贈ります。もっとアート作品を作って!本当にありがとう。トム・ハンクス」と書かれていた。
その後、ハンクスはEspositoさんを招待し、2人は対面を果たした。そのやりとりはEspositoさんがInstagramで報告している。
2016年、セントラルパークをジョギングしていたハンクスは新婚夫婦の記念撮影に乱入、2人と撮ったセルフィーを自身のSNSに投稿した
Laurent KOFFEL/Getty Images
InstagramとTwitterに、ハンクスは「エリザベス&ライアン! おめでとう!」とキャプションを付けて投稿している。
ハンクスは退役軍人の支援にも熱心で、軍の介護従事者をサポートするエリザベス・ドール財団にも協力している
Paul Morigi/Getty Images
軍人とその大切な人への支持を示すべく、ハンクスは2016年、数人の連邦議会議員と元上院議員で財団の設立者エリザベス・ドール氏とともに「Hidden Heroes」というキャンペーンを立ち上げた。
「Hidden Heroes」キャンペーンは、負傷した退役軍人の介護を支援するために自らの時間、エネルギー、リソースを注いでいる人に向け、必要不可欠な資源の確保をサポートするものだ。
「戦いを支えた人々のことを本当に大事に思う国でありたいなら、わたしたちは介護従事者も大事にする国でなければならない」とハンクスはHidden Heroesキャンペーンのプレスリリースでコメントしている。
アメリカの勇者だけでなく、ハンクスは弱者もサポートする… 2020年には「コロナ」という名前のせいでいじめられていた8歳の男の子に手紙とタイプライターを贈った
Gilbert Carrasquillo/Getty Images
7NEWS Gold Coastによると、ハンクスと妻のリタ・ウィルソンが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染したことを知ったコロナくん(8)は、ハンクスに連絡をしたという。
すると、コロナくんのもとにハンクスからタイプライターで書いた手紙と、自身のコレクションの中から選んだタイプライターが届いた(ハンクスはタイプライターの熱烈なコレクターだ)。
手紙の文末には、手描きのサインと『トイストーリー』のウッディらしく「君はともだち!」と書かれていたという。
2021年には、アメリカのカリフォルニア州サンタモニカで再び結婚式に乱入
Ian West/Getty Images
ハンクスは新婚夫婦と写真を撮り、「たくさんのポジティブな言葉と結婚生活へのアドバイス」をくれたと、新婦のターシャさんはのちにABC Newsに語っている。
ファンにとって忘れられない思い出を作ってもらおうと、ハンクスの言う「無限のエゴ」が自身を誰かの結婚式に乱入させるのだと語っている
NBC/Getty Images
「ぼくの無限のエゴだ」とハンクスは2022年に出演したトーク番組『Late Night With Seth Meyers』で、自身が結婚式に乱入する理由を語った。
「『この素晴らしい日を思い出すために、彼らは何を望んでいるだろう? ああ、ぼくだ!』とつい考えてしまうんだ」
これにはハンクスに出会った新婚夫婦もきっと同意するだろう。
他にもハンクスは、エリザベス・グレイザー小児エイズ財団やチルドレンズ・ヘルス・ファンド、ウィメンズ・キャンサー・リサーチ・ファンドといったさまざまな慈善団体を支援している
Photo by Handout/Biden Inaugural Committee via Getty Images
ハンクスは自身のお金、時間、またはその両方を使いつつ多くの人々を感動させてきた、まさに「アメリカの恋人」だ。
[原文:13 times Tom Hanks proved he is a real-life national treasure]
(翻訳、編集:山口佳美)
注:この記事のリンクを経由して製品を購入すると、アフィリエイト契約により編集部が一定割合の利益を得ます。