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お金に強い大人になるために。10代のうちに学んでおきたい10のこと

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子どもがお金に責任を持つことを学ぶには、模範を示すことが重要だ。

chaponta/Shutterstock

  • 目的にかなったレッスンと思慮深いロールモデルは、10代(ティーンエイジャー)の子どもに生涯利用できる金融スキルをもたらす。
  • 親たちは、10代の子どもに所得・貯蓄・予算・信用管理の基本を教えることを目標にすべきだ。
  • また、10代の子どもが欲しいものと必要なものを区別できるようにし、教育用アプリやウェブサイトを通じて、彼らの金融リテラシーを高めるといいだろう。

お金の管理は、本能的には身に付かない。人のやり方を見たり、直接体験したりして学ぶものだ。親のお金に関する会話やお金の使い方も、10代の子どもにとっては強力なメッセージとなる。

だが、親がお金について正しい判断を下すのを眺めていても、それで十分とは言えない。自分で責任を負いたい、関わりたい、と彼らは考える。お金に関して目的を持った議論をし、期待を抱くことで、子どもは自分の収入や資産を守り、高くつく過ちを避けるために必要な経験と知識を持った大人へと一歩を踏み出せるようになるのだ。

仕事で得たお金の管理でも、お小遣いのやり繰りでも構わない。お金に関する良い習慣を身に付ければ、独り立ちしたときに正しい判断ができるようになる。子どもに良いスタートを切らせるために、親が力を貸せる実践的な10の方法を以下に示す。

1. お金を稼ぐ

子どもたちはお金を管理する前に、お金を稼ぐ必要がある。まず家庭で始めてもいいし、初めて外で仕事をしてもいい。10代の子どもには、追加で家事をさせて、報酬を与えることを検討してほしい。また、近所の人のために庭仕事やペットの世話をするよう勧めてみてほしい。

ある程度の年齢であれば、アルバイトをさせるのも良い。インターンシップ、キャンプ指導員、ベビーシッター、レストランの従業員など、10代でもできる仕事はいろいろある。

子どもがお金を稼ぐようになったら、稼いだお金を貯蓄・寄付・消費と目的別に金額を決めて分類させる。米国消費者金融保護局(CFPB)は、給料をもらうたびに少なくともその10%を貯蓄し、賃金控除について彼らに教えるよう推奨している。ほかにも、70:20:10の割合で予算を立てる方法もある。このやり方では、必要な物や欲しい物を買うお金が70%、貯蓄が20%、寄付が10%になる。

2. 慈善事業への寄付

お金を分かち合うために寄付を行い、意識的に一貫して継続することは、ティーンエイジャーにとっては有意義で、コミュニティにとっては有益だ。寄付のためにお金を取っておくのは、特に収支が厳しい場合には熱意と自制心が求められる。大金を寄付したり、大規模な組織に寄付したりする必要はない。

最初は、募金箱に数ドルを入れて、青少年向けのスポーツチームや難民、環境や動物保護施設を支援するのが良い。子ども自身が夢中になっている団体や理念への寄付を勧め、やる気にさせるのだ。

3. 銀行口座

銀行口座を持つと、子どもたちは親の指導を受けながらも、独力でお金を管理できるようになる。これは親と子どもの双方にとって良い効果がある、とJPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)の若者・家族・初心者向けバンキング部門の責任者であるマット・グロマダ(Matt Gromada)氏は説明する。

「第1に、資金管理の基本について大切な会話を交わし、実世界のシナリオを経験する機会が得られる。支出や貯蓄を経験し、利息やその発生の仕組みについて説明を受けることができるのだ」とグロマダ氏は言う。

「第2に、子どもは自立心と自由を感じられ、実生活の経験と学びのチャンスが得られる」

子どもが給料を受け取っている場合は、口座振込が便利だ。金融機関は連邦政府の保証を受け、オンラインアクセスやモバイルアクセスを提供しているはずなので、子ども自身が携帯電話で残高を確認することができる。

4. デビットカードやプリペイドカード

銀行に預金をする場合は、預金にアクセスするための方法が必要になる。デビットカードは、支出に伴い口座から金額を引き落とし、売買の際にクレジットカードの代わりに使用することができる。便利ではあるが、口座残高がマイナスになると、手数料と高額の罰金が生じる可能性がある。

プリペイドカードはより安全な手段だが、実生活に関する学びは比較的小さい。親が利用金額を決めて、カードにその金額を入金する。利用金額を超える買い物は承認されないが、親と子どもが紐付けられたアプリを使えば、親は必要な場合に即時に送金することができる。従来のデビットカードにまだ対処できない子どもにとって、プリペイドカードは妥当な手段になる。

デビットカードとプリペイドカードのどちらを選ぶかは、子どもの金銭スキルや成熟度とともに、親であるあなたの必要性や希望を検討してほしい。

5. 貯蓄

貯蓄を学ぶことによって、子どもたちは特別な買い物、大学進学、退職、万一の事態といったあらゆる状況に備えることができるようになる。子どもと一緒にやり繰りを考え、節約することの大切さを示してほしい。欲求よりも必要性を優先させるのだ。

米国消費者金融保護局(CFPB)によると、10代でも「稼いだ金額の10%を貯蓄し、万一の事態に備えて生活費の少なくとも3カ月分を貯蓄するのが望ましい」という。

子どもと一緒にやり繰りを考え、貯蓄にいくら回せるかを話し合ってほしい。貯蓄目標を達成するためには何をあきらめる必要があるか、なぜその価値があるかを考えさせるのだ。

自制と買い物の自分なりの型を作ることで、ティーンエイジャーはお金と選択をコントロールしていることも実感できる。これについて、育児専門家であり非営利団体「カーズフォーキッズ(Kars4Kids)」のライターであるバルダ・マイヤーズ・エプスタイン(Varda Meyers Epstein)氏は、新しい携帯電話やその他の高級品のように本当に欲しい物を買う「余裕がない」とティーンエイジャーに言ってはいけない、と忠告する。

「この言葉には、お金をコントロールできていないという受け身なニュアンスがある」とエプスタイン氏は言う。

「それよりも、『大学進学のためにお金を取っておきたいから、携帯電話は買わない』『今は携帯電話に出費したくない』『もっと安く手に入るのなら、検討するかもしれない』と言うほうが賢明だ。あなたはコントロールと選択が可能で、お金を賢く使うための方法があると示すことが大切なのだ」

6. 大学進学費用を払う

大学進学費用を払うことは、ティーンにとって最も基本的な経済的目標かもしれない。進学にどれほどの費用がかかるか、家族としていくら負担できるか、自分でいくら負担するか。それらについて真剣に話し合うことで、子どもは経済的負担を理解するようになる。早くから貯蓄をし、計画を立て、助成金や奨学金を探せば、彼らのためになる。卒業時に奨学金の負債が少なければ少ないほど良いからだ。

アメリカ在住者なら、カレッジ・セービング・プラン・ネットワーク(College Savings Plan Network)が提供する大学費用計算ツールを利用すれば、見込み費用を把握できる。カレッジ・セービング・プラン・ネットワークは、非課税の州別学資積み立てプラン(529プラン)の利用を推奨している。

「長期間積み立てを行えば、かなり大きな利益が見込める」と投資プラットフォーム「バッカー(Backer)」の創設者であるジョーダン・リー(Jordan Lee)氏は言う。バッカーは子どもの大学進学用口座に友人や家族が寄付をしやすくするプラットフォームである。「資金を使う場合や時間とともに資金が増えた場合に、キャピタルゲイン税を支払う必要がない」

また、子どもがすでに10代でも529プランを始めるのに遅すぎることはないと、リー氏は言う。「どの大学を選ぶかにもよるが、家族や友人の支援を受けて大学進学用口座で4年から7年積み立てをすれば、一人の学生の1学期分や1年分の授業料、部屋代や食費を賄える金額になるはずだ」

7. 複利を理解する

複利はお金を増やす増幅器にもなれば、財産を蝕む敵にもなる。ティーンエイジャーには、複利とはどんなものかを具体的な例を挙げて説明し、その力を理解させてほしい。投資を増やすために、複利は心強い味方になるからだ。

「18歳の若者が毎月わずか37ドル(約5000円)を投資し、年利12%の利益を得るとすると、65歳の頃には100万ドル(約1億3000万円)以上になる!」とウェブサイト「スマート・セービング・アドバイス(Smart Saving Advice)」の創設者であるマシュー・ロブス(Matthew Robbs)氏は言う。

「28歳になってから同額の37ドルの投資を始め、リターンが同じだとすると、65歳の時点では30万ドル(約4000万円)にしかならない」

だが、クレジットカードやほかの高金利の負債を繰り返し利用すれば、同じ原理で損失を被ることになる。

「この資金管理の重要な事実を若い人たちに伝えてほしい。そうすれば、若者は愚かな判断をしてクレジットカードの負債の返済に何年間も無駄にする代わりに、将来に向けた貯蓄と投資ができるようになるはずだ」とロブス氏は言う。

8. クレジットカード

クレジットカードを持つのが大学時代かそれ以降になるとしても、その仕組みを理解しなければならない。

「収入の範囲内で出費し、期限内に残金を全額支払うといった、クレジットカードに関する良い習慣を意識し、実践することだ。そうすれば、大きな買い物や人生のさまざまなイベントのための道が開ける。信用は、将来の生活設計や車の購入能力、就労機会にまで影響を与えるからだ」とバンク・オブ・アメリカ(Bank of America)の消費者・小規模企業プロダクト部門の責任者であるマリー・ハインズ・ドリーシュ(Mary Hines Droesch)氏は言う。

担保付きクレジットカードを契約し、親のアカウントに10代の子どもを認定使用者として加えれば、子どもは低いリスクで信用を築くことができる。

9. 信用スコア

アメリカ在住者の場合、信用スコアの計算方法とその重要性を教えることで、ティーンエイジャーに最高レベルの信用スコアを得るための準備をさせると良い。

概して、期限内に全額支払いをし、高額の借入れをしないようにすれば、ローンやクレジットカードを探す際に選択肢が増え、低い利率が適用される。信用スコアは、保険を申し込む場合に提示される保険料率や就労機会にも影響を与えかねない。

与信限度額や信用取引の利用について子どもと話し合い、クレジットカードでの購入は借入金を利用するのと同じだと理解させることが大切だ。

10. 資金管理と貯蓄アプリ

今の10代は、親や祖父母とは全く異なるデジタル世界で育ってきた。それなら、彼らにはデジタルで対応してはどうだろう。オンラインのツールやアプリを使えば、資金管理を楽に、楽しく学ぶことができる。

例えば、「エーコン・アンド・ウェルスシンプル(Acorns and Wealthsimple)」は、余った小銭の貯蓄と投資を促すプラットフォームである。また「シンプリファイ・バイ・クイッケン(Simplifi by Quicken)」は、目標を定め、支出を追跡管理し、予算を作成できるワンストップの時短アプリだ。開発会社によれば、ユーザーの資金管理に役立つという。

「ティーンは携帯電話を頻繁に利用する」と資金管理アプリ「ハードベーコン(Hardbacon)」のCEOであるジュリアン・ブロールト(Julien Brault)氏は言う。

「なぜそれをやめさせようとするのか。携帯電話のアプリやツールを利用すれば、もっとうまく資金管理ができるようになる」

ティーンがお金を最大限に活用するためのツールは、金融機関も提供している。例えば、JPモルガン・チェースの自動貯蓄サービスは、利用者が貯蓄目標を定めたうえで、自分で入金して貯蓄するか、またはあらかじめ選んだスケジュールで自動入金される。

また、プリペイドのデビットカードを家族に発行し、しっかりサポートを行う「グリーンライト(Greenlight)」というサービスには、子どもの金融リテラシーを高めるための専用コンテンツが用意されている。

ティーンエイジャーが未来を築くための手助けを

子どもが経済的責任を学ぶ手助けをするからといって、親はお金の専門家である必要はない。NPO法人「ジャンプスタート連合(Jump$tart Coalition)」の教育コンテンツや連邦預金保険公社の「マネー・スタート(Money Smart)」カリキュラムは、10代を含む特定の年齢層向けのゲームやオンラインレッスンを提供しており、役に立つ。

お金の管理について子どもと率直に話し合い、手本を示してあげてほしい。お金のやり繰りに子どもを参加させ、欲しい物を買う際には金額の一部を負担するよう求めるのだ。堅実な考え方を模範とさせよう。

Mymoney.govのサイトでは、連邦政府の認定を受けた金融リテラシー教育委員会が、お金を稼ぎ、貯め、守り、使い、借りる方法についてアドバイスをしている。日々の意思決定の中で、親がお金の行方や用途をしっかり管理していることを子どもに示してほしいのだ。

「生活のほかのあらゆる分野と同じく、子どもはお金に関する習慣を親から学ぶ」とフリーダム・ファイナンシャル・ネットワーク(Freedom Financial Network)のブランド担当副社長であるタニヤ・ピーターソン(Tanya Peterson)氏は言う。

「親がお金について言い争い、時代遅れのやり方でお金を使っていると、子どもはそれを見習う。一方、親が(水筒に飲み物を入れるかその都度飲み物を購入するか、家で料理を作ることが多いかといった些細なことでも)収入に応じて生活する方法を話し合い、実行していると、子どもはそれを見て学んでいく」

[原文:10 ways to put your teen on track to financial responsibility

(翻訳・道本美穂/LIBER、編集・長田真)

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