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FPが警告「あと払い決済」の使い方に注意せよ

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BNPLプログラムの中には、支払い遅延に対して最大30%の金利を課すものもある。

Oscar Wong/Getty Images

  • BNPL(あと払い決済)は、アメリカではよく使われている。しかし、いとも簡単に手持ち以上の出費をさせてしまうものだ。
  • なかには延滞損害金の利率が最大30%も発生するローンのプログラムも存在する。その一方、3人に1人のユーザーが滞納したことがあるという。
  • 本記事の著者であるハンナ・ホルヴァート氏は、ファイナンシャルプランナーとして、買った後に支払うのではなく、お金を貯めた後で買うことを勧めたいと訴える。

オンラインカートに商品を入れてカートをチェックしたら、支払い金額が予想外に多かったという経験はないだろうか? そこで、BNPL(Buy Now Pay Later:今買って後で支払う)という、少額の頭金を支払って商品を受け取る、人気の決済方法がある。

うますぎる話だと思わないだろうか? 全くそのとおりである。私は、一種の略奪行為に等しいものだと思う。私以外にも、それに気付いている人がいるようだ。消費者は払い切れないほどの借金を抱えていないか、米消費者金融保護局(CFPB)では、最近BNPL企業の調査を始めた。

ファイナンシャルプランナーとして、BNPLは使わない方がいいと言っておく。ここでは、その理由を語りたい。

BNPLの仕組みとは?

BNPLとは、一括だと高額になる買い物を分割で、一定期間かけて支払うことを可能にする、短期借入の融資方法だ。プログラムにより、仕組みは異なるが、6週間かけて4回の分割で支払うケースが多いようだ。購入金額の25%を頭金として支払うと、商品を受け取ることができる。これで、オンラインで購入する際に発生する、価格面での「フリクション」(価格が高いという、購入に至るまでの障壁)を取り除くことができる。

BNPLは、幅広く使われており、代替融資と呼ばれることもある。コロナ禍で、ほとんどの人が家で過ごし、オンラインで買い物をするようになると、BNPLは数多あるオンラインショップと結びつき、爆発的にユーザーを獲得した。アメリカ国民の半数が、過去にBNPLを利用し、平均9万5000円程度の買い物をしたという。

アフターペイ(Afterpay)、アファーム(affrim)、クラーナ(Klarna)などの第三者企業がBNPLを取り扱っている。また、最近では、アマゾンやアップルなど、大手の小売業者も独自の決済システムを展開している。

基本的にはローンと同じ

BNPLと呼ばれているが、基本的には分割払いのローンである。

無利息を売りにしているが、BNPLを使うと、申込みから審査、支払いまで、数回クリックするだけで簡単・便利に、それも数分で行うことができる。また、従来の個人ローンより危険性が高い。

通常の個人ローンでは、金融機関に直接申込みをしなければならない。そこでクレジットスコアや信用情報をチェックされる。一方ほとんどのBNPLプログラムでは、審査がゆるく、甘く見た上で承認を出してしまう傾向がある。

BNPL決済すると、以前は手が届かなかった、上質の絨毯や高価なパソコンに手が届くかもしれない。ところが、実際より商品を安く見積もり、本当に自分の懐事情に見合っているのか予想できずに買ってしまう可能性もある。

BNPLの使い方に注意せよ

理論的には、BNPLは大きな予算で物が買える、素晴らしい決済方法だ。しかし、期日以内に支払うのであればという条件つきだ。もしそれができないのなら、延滞損害金を課され、30%にも上る金利を負担する可能性がある。これはよくある事例だ。というのは、BNPLユーザーの3人に1人が延滞した経験があり、72%のユーザーが、BNPLのせいでクレジットスコアが低下したと言っていることが、最近の研究で明らかになった。

BNPLは、待って得られた達成感より、すぐに得られる満足というユーザーの欲望を実にうまく叶えて、衝動買いさせていると私は思う。我々は、欲しいものがあり、今決済できる選択肢があると(特に割引商品)、ついそれに乗ってしまう。いずれ何とかできると考えてしまうのだ。あいにく、我々は未来が見通せるとは限らない。だから、返済できると見込んでいた以上の負債を抱えてしまう羽目になる。

また、BNPLという短期借入のプログラムを利用して、短期間でローン返済するとなると、やりくりが難しくなる。さらに、複数の買い物をした場合、予想以上に月々の出費がかさむ。もし返済できなければ、延滞損害金や金利、借金を背負うことになる。ユーザーの半分以上が、高額な借金を抱えるぐらいなら、BNPLで決済しなければよかったと後悔しているという。

賢くBNPLを使いこなすことは可能であるが、便利な面よりも、損失となる面のほうが圧倒的に大きい。私がよく言っているのは、ファッションや家具、テクノロジーなど、BNPL決済が必要な買い物をするのなら、まずは貯金をすること。買おうとしている商品の大半は、必要不可欠な物ではない。また今すぐに必要というわけでもないからだ。貯金ができた頃には、結局のところ、本当に欲しかったわけではない、もしくは不必要だったということに気付くだろう。

結論? BNPLは止めておけということだ。

[原文:I'm a financial planner, and I think everyone should avoid 'buy now, pay later' programs at all costs

(翻訳・伊藤麻衣子、編集・長田真)

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