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FAANG株に投資家はどう向き合うべきか? 米国経済を左右する5つの巨大IT企業

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FAANGは名前がよく知られているだけでなく、アメリカ合衆国の歴史で収益性と影響力に最も優れた企業でもある。

Koshiro K/Shutterstock

  • FAANGはアメリカのテック企業として大きな成功を収めた5つの企業(フェイスブック、アマゾン、アップル、ネットフリックス、グーグル)の頭文字を組み合わせた略語だ。
  • FAANG株のパフォーマンスはS&P 500の15%を占め、市場全体の動向を左右する。
  • 投資家はFAANG株を個別にも、あるいはテクノロジー中心のファンドを介しても購入できる。

金融ニュースやビジネス情報をフォローしている人は、FAANGという用語を目にしたことがあるだろう。動物の牙を表す「fang」のスペルミスだと思ったかもしれないが、そうではない。FAANGはハイテク業界に属する5つの大企業の頭文字を並べた造語だ。

次の企業がFAANGに含まれる。

  • フェイスブック(Facebook)
  • アマゾン(Amazon)
  • アップル(Apple)
  • ネットフリックス(Netflix)
  • グーグル(Google)

グローバルに活躍するこれらアメリカ企業は世間に名が知れ渡っているだけでなく、金融的に見ても巨大だ。5社の時価総額を合計すれば4兆ドル(約530兆円)を超える。

FAANGの株式はテクノロジー業界の主力銘柄であり、米国最大規模の上場企業の株価指数として知られるスタンダード&プアーズ500種株価指数(S&P 500)の15%を構成しているほどだ。つまり、FAANGはアメリカで最も重要な産業分野を代表する存在であるだけでなく、米国株式市場そのものの巨大な一部でもあるのだ。

FAANGの始まり

FAANGは、もとはFANGだった。この用語の生みの親は、金融系テレビ番組の司会者として知られ、TheStreet.comの共同創設者でもあるジム・クラマー(Jim Cramer)氏だとされている。斬新な略語やキャッチフレーズの巧みさで人気のクラマー氏が、市場で極めて高く評価されているテクノロジー株4種をひっくるめて言い表すために、2013年に初めてFANGという言葉を発した。

どの会社も高い成長率を誇り、デジタル化とウェブという共通の基盤を持っていたため、クラマー氏はFANGを同族とみなした。

ただし、クラマー氏が使ったのはFANGという略語だ。そこにはアップルが含まれていなかった。同社はインターネットサービス(iCloud、Apple Music、Apple Pay)における成長を示した2017年に仲間入りを果たし、FANGがFAANGに拡大した。

そして、グーグルの正式な社名がアルファベット(Alphabet)になった今も、変わらずFAANGという呼称が使われている。

FAANGの株

改めて説明するまでもないだろうが、FAANGの5銘柄はどれも名の通ったブランドで、その製品とサービスは私たちの生活に浸透している。

また、FAANGはアメリカにおける企業のサクセスストーリーを代表する存在であり、どの会社の株式も2015年以降3桁の成長を遂げ、前年比でも毎年価値を増やしている。

  • フェイスブック(FB)はソーシャルメディアの最大手であり、Instagram(インスタグラム)、WhatsApp(ワッツアップ)、そしてフェイスブックのウェブサイトを運営している。2019年10月28日から2020年10月28日までは41%以上の、2015年10月28日以降の通しでは162%以上の利益率を達成している。
  • アップル(AAPL)はFAANGで唯一の製品製造業者として、2019年10月28日から2020年10月28日までは82%以上の、2015年10月28以降では272%以上の利益率を記録している。
  • アマゾン(AMZN)は世界最大のオンラインショップであり、2019年10月28日から2020年10月28日までは79%以上の、2015年10月28日以降では405%以上のリターンを記録した。
  • ネットフリックス(NFLX)はストリーミング業界のスーパーパワーとして知られ、2019年10月28日から2020年10月28日までは72%以上の、2015年10月28以降では348%以上の利益率を達成している。
  • グーグル(GOOG、GOOGL)は親会社アルファベットの下でインターネット検索をはじめとした各種サービスを展開している。GOOG株は2019年10月28日から2020年10月28日までは20%以上、2015年10月28日以降では113%以上価値を増した。

これら数字の大きさを示すために付け加えておくと、S&P 500の成長率は過去5年で57%だった。つまり、FAANGは米国市場最長の上げ相場の最前線にあり、市場全体を牽引する存在なのである。

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FAANGはどうして重要なのか?

近年、IPO(新規株式公開)やSPAC(特別買収目的会社)を通じて、数多くのハイテク企業が相次いで上場したため、テクノロジー分野の重要性が増した。所有資産の価値を高めたい場合、あるいは一発勝負に出たい場合に、真っ先に検討すべきがテクノロジー株なのである。

FAANGはすでに成熟した企業ではあるが、それでもまだ成長の余地があると考えられるし、テクノロジー中心のナスダック総合指数も支配している。さらに言えば、株式市場全体の指標となるS&P 500のおよそ15%を占めているという事実だけでも、FAANGの業績が米国経済全体の動向を左右することを意味している。

FAANGに投資するなら

FAANGに投資する方法はいくつか存在する。

  • 個別銘柄:フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグル(アルファベット)のどれもが、ナスダックで個別に取引されている。5銘柄全てを買って、個人的なFAANGポートフォリオを構築することも可能だ。ただし、どの会社も有名企業であるため、その株式はかなりの高額になる。1株当たり数百あるいは数千ドルを覚悟しておこう。
  • テックファンド:FAANGだけを対象にした投資信託あるいは上場投資信託(ETF)は存在しないが、テクノロジーにターゲットを絞ったファンドには必ずFAANGが含まれていると言える。アセットの少なくとも80%を株式に投資しているファンドを探そう。リターンに優れたETFファンドとしては、iShares(iシェアーズ)の Expanded Tech Sector ETF(IGM)、NYSE(ニューヨーク証券取引所)のTechnology ETF(XNTK)、Invesco(インベスコ)のQQQ Trust(QQQ)を挙げることができる。BMO Capital Market(BMOキャピタルマーケット)も、FAANGに加えてAlibaba(アリババ)やTwitter(ツイッター)などといったほかのテクノロジー系5銘柄で構成されたインデックスを追跡するFANG+上場投資証券(FNGS)を提供している。
  • インデックスファンド:そのパフォーマンスの高さゆえ、FAANGはたとえばFirst Trust(ファーストトラスト)のDow Jones Internet Fund (FDN)などといったブランドベースのインデックスファンドや、ナスダック総合指数(IXIC)を追跡するファンドのほとんどにおいて大きな比重を占めている。

結論

FAANGはテクノロジー企業という枠を超えて、多くの人から現代における最優良銘柄とみなされている。フェイスブック、アップル、アマゾン、ネットフリックス、グーグルの5社は民間投資家が慣れ親しみ、毎日のように利用している会社だ。

FAANG株は過去数年にわたり素晴らしいパフォーマンスを見せ、標準指数を繰り返し上回ってきた。2020年のCovid-19パンデミックで低迷した市場の反発を促したのもFAANGだった。過去の成長は必ずしも未来の成長の予測因子にならないが、S&P 500で大きな比重を占めるFAANG株は、今後も株式市場一般に大きな影響を及ぼすと考えられる。

しかしながら、それらの株式は高価であり、1株当たり100ドル(約1万3000円)以上、ときには1000ドル(約13万円)を超える額で取引される。そのため、投資家はオプションとして、次に市場を動かすほど高成長するであろう銘柄を探すことを検討したほうがいいかもしれない。

全業界に対するテック業界の影響力や、近年におけるテクノロジー企業のIPOの波を考えると、近い将来、新しい略語が生まれることだろう。

[原文:FAANG: An acronym that stands for five very successful tech companies that can move the stock market

(翻訳・長谷川圭/LIBER、編集・長田真)

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