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買う? 買わない? 迷ったとき基準にしたい4つのルール

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画像はイメージ(人物は本記事の著者ではありません)。

west/Getty Images

  • ファイナンシャルプランナーである筆者は、自分の顧客が購入を判断するために、まず財務的な事実を把握してもらうことから始める。
  • もし顧客が支出以上の収入を得ているのなら、次のステップは彼らの価値観を明らかにすることだ。つまり、何が重要なのか?
  • そのうえで、トレードオフを理解できるようにする。そうすることで自信を持って意思決定ができるようになる。

ファイナンシャルプランニングや一般的な家計相談に対して、よく耳にするアドバイスでは、貯金と節約に重点が置かれている。

通常は身の丈に合った生活を送り、いずれ来る「退職」などの大きな経済的節目に向けて、それなり以上の金額を蓄えておかなくてはならないからだ。

しかし、貯金を切り崩すような生活にいつなろうとも、それまでにはかなり長い時間を過ごすことになる。だからこそ節約や貯金と同じく、賢いお金の使い方を学ぶことも重要だ。

できるだけ倹約すべきと言われて、お金を使うことに罪悪感を感じてしまうことがある。そのようなアドバイスは気にしなくてもいい。お金は消費するためのツールだからだ。それでもやはり、貯めるべきものと思ってしまう時もあるが……。

一方では、使わないと意味がないという考え方もできる。それなら、自分の人生に付加価値を付けるようなお金の使い方であってもらいたい。

私が個人的に使っている基本的なフレームワークをご紹介しよう。これを使うと、顧客が大きな支出に直面したとき、苦労して稼いだお金と引き換えに価値あるものを得られるかどうかを確認できる。

1.まずは、家計の現状把握から

後悔しない決断のファーストステップは、家計の現状把握に始まる。実際いくらでやりくりしているのかということだ。

最も基本的なレベルでは、キャッシュフローを押さえておく必要がある。月収はいくらで、支出はいくらなのか? その金額が定かになったところから、以下の通り、把握できる。

  • 支出より収入が少ない場合。支出を増やす場合は、慎重に決めなければならない。この場合、十中八九、今ある支出を減らすことに重点を置くべきだ(もしくは、収入を増やすことを考えなければならない)。
  • 給料ギリギリの生活。これは、十分な経済力がないことを示す。借金や支払えないほどの請求書を抱えていなければ、これでいいのだが——しかし、これでは自転車操業で、金融の沼を立ち泳ぎしているようなものだ。第一に優先すべきことは、収入と支出に差額を作り、少しでも貯金できるようにすることだ。そうすると、金銭的な縛りが緩くなるだろう。
  • 支出より収入が多い場合。この場合は、余剰資金を月々貯めることができる。将来のための積み立て、投資で資産を増やすなど活かす方法があるが、今使ってしまってもいい。

もし最後のグループに属しているなら、今考えている支出を進めた場合、あなたの財政がどのようになるかは分かる。

ヨーロッパへ2週間旅行するなど、一時に大金を使うことを考えているのであればこの方法が簡単だ。この場合、貯金を使うか、可能であればキャッシュフローから旅行代金を支払うか、あるいは目標金額を設定して、時間をかけて旅費を貯めるなど、いずれかの方法がある。

お金を払って旅行を楽しんで、休暇が終わった頃には、旅行代金の支払いも終わっている。他の目標や優先事項へ気持ちを切り替えて、キャッシュフローを回すことができるのだ。

継続的にかかる費用については、もっと複雑で、決断する前に時間をかけて考える必要がある。例えば、家の購入で迷っているのであれば、持ち家を所有する限りかかる費用について考える必要がある——これは、住宅ローンを組む際にかかる頭金や費用だけではない。

高額な固定費をキャッシュフローに組み込むと、万が一家計の状況が変わった場合に、支払い続けるのが難しくなる可能性がある。

そのような理由で生活費が無限に増えていく可能性もあるので、大きな買い物を決断する場合は、以下のことも踏まえて決めるべきである。

2.時間をかけて、最も大切にしていることを考える

購入できる経済力があることと、買えるようになりたいと希望を持つことは違う。先に挙げた家の購入の例を振り返ってみよう。

例えば、計算してみたところ家計簿の上では持ち家を所有する余裕があるとする。頭金を支払えるだけの貯金もあるし、月々の住宅ローンを支払える余裕もある。

だからといって自動的に「買う価値がある」「購入するのが賢明だ」ということにはならない。自分の価値観に見合う買い物なのか、または、持ち家が理想の生活へ導くことになるのかを判断しなければならない。

自由でフレキシブルな生活をしたい、冒険や新しい経験、旅行もしたいという価値観であれば、家を購入すると、持ち家に縛られて本来の理想から逸れていくことになる。一方、地域社会、貢献活動、家族、安定性が優先順位のトップであるのなら、持ち家を購入することは、素晴らしいお金の使い方だ。

本質的に良い、悪いという判断で決めるのではない。自分が最も大切にしている事に応じて決めるということだ。そのためには、自分の価値観を明確にしなければならない。そうすると、この経済的な決断で、あなたにとって欠かせない事を選ぶことができる。

3.トレードオフ(取捨選択)の必要性を学ぶ

自分の価値観を把握したら、購入を決断する前に、もう一つステップを踏まなければならない。自分の価値観に合った、購入の決断ができたとしても、Yを得るためにはXを諦めなければならないという状況が発生する場合がある。

地域コミュニティを作り上げると、土地に愛着が湧いてくる。さらに旅行や冒険もしていたいとなると、どちらも優先度が高くなるはずである。あるいは、買いたい家があるが、子供が通う私立学校の学費の支払いも非常に重要だ。しかし、必ずしも両方とも賄えない。

我々の多くは無限にリソースを確保しているわけではない。一般的には限られた時間、お金、エネルギーで活動している。だからトレードオフの必要性がある。

自分にとって大切なことを把握するだけではない。さらに、その大切なことに優先順位を付けなければならない。

優先順位を付ける必要がない場合は、どんな決断をしても、買う価値のあることだと見込んでしまう。しかし、目標や願望に優先順位を付けると、どのような決定がどのような結果をもたらすかを明確にすることができる。

もしAという決断をすると、一番の目標を達成するのに時間がかかってしまうなら、トレードオフする意味がないということなのかもしれない。優先順位の高いものから低いものまで、決定したらどうなるかというコンテクストがあると、どんなトレードオフが有意義なのかを考えることができる。

4.自信を持って最終決断を

家計簿をつけて家計の現状を把握すると、本当に買う余裕があるのか、買えるようになりたいが、現状は買うことができないのかが判断できる。さらに、その買い物は、自分の価値観に見合ったもので、ここで出費しても優先している目標や欲しい物を犠牲にすることはないと確認できれば、決断する準備が整う。

特に大きな決断の場合は、プロに依頼して、セカンドオピニオンを聞いてみることもできる(FPとしては、強く勧めたいところだ!)。自分の判断とのダブルチェックになり、盲点の洗い出しにもなる。

しかしその先で、最終決断をするのはあなただ。リソースは限られている。それをかける価値が本当にあるのか、これを判断できるのは自分しかいない。お金を使うことで、自分の価値観に合う状況が得られる、目標に近付くことができる。さらに豊かさが得られるのなら、使って良いという判断をした方がいいかもしれない。

決定へ導く、このフレームワークを全て終えると、自信に満ちた選択ができていることだろう。

[原文:I'm a financial planner, and I have 4 rules to decide whether any purchase is worth the money

(翻訳・伊藤麻衣子、編集・長田真)

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