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「株取引」を始めるにあたって、初心者がまず知っておくべきこと

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株取引は、成功するためには長い時間をかけて市場を理解することを必要とします。

Rachel Mendelson/Insider

  • 株取引とは、短期間に株式を売買して利益を得ようとすること。
  • 株取引はリスクの高い投資活動であり、成功するためには時間をかけて市場を理解することが不可欠だ。
  • 取引を始める前に、自分の予算とリスク許容度、戦略を決め、賢く取引しよう。

私たちの誰もが、次に株取引で運よく大儲けするのは自分でありたいと考えている。残念ながら、ほとんどの場合そううまく事は運ばない。実際、株取引で利益を上げるには多くの知識を学び、研究を重ね、強い自制心と忍耐力を持つことが必要だ。

「投資とは、手早くお金を儲けることではない。時間をかけてリッチになることだ」。チャールズ・シュワブ(Charles Schwab)でトレーディングとデリバティブ担当の副社長を務めるランディ・フレデリック(Randy Frederick)氏はそう語る。あなたがもし株式市場になじみがなく、株取引を始めるべきか迷っているなら、これはとても参考になる助言だ。

それでも、短期間に株の売買を繰り返すことの刺激と緊張感、それによって利益を得る可能性に興味がある人のために、株取引の基本的な仕組みと、どうやって始めたらいいのかをこれから解説しよう。

株取引とは何か?

株取引とは、手早く大きな利益を上げるために短期間に株式を売買することだ。トレーダーは、株式市場の短期的な価格変動を利用して売買を行う。

株取引は、資産の長期保有によって少しずつ富を増やすことを目的とした株式市場へのアプローチである投資とは対照的だ。投資家は購入した株を何年間も保有するのに対し、個人トレーダーが株を保有する期間は1時間、1日、1週間、あるいは数カ月と短い。

株取引には、主として「アクティブ取引」と「パッシブ取引」の2種類がある。

アクティブ取引は高度な技術を要するアプローチであり、株式市場の短期的な価格変動を利用しようとするものだ。アクティブトレーダーは株式を保有する期間の違いによって2つのタイプに大別される。

デイトレーダー:「デイトレード」とは、1日のうちの数秒、数分、あるいは数時間単位で株を売買する戦略のことをいう。

スイングトレーダー:「スイングトレード」とは、購入した株式を売却まで数日から数週間保有して値上がりを狙う戦略のことだ。

パッシブ取引では、短期的な株価変動や市場のニュースよりも、さまざまな株式の長期的なトレンドに着目する。「ポジション取引」(長期間にわたって未決済の株式を保有し、利益を獲得する戦略)はパッシブ取引の一種だ。

パッシブトレーダーは、市場全体のトレンドに基づいて株式を購入し、時には数カ月待って株価が上がりきったと確信したときに売却する。通常、アクティブトレーダーよりも取引回数は少なめだ。このように、パッシブトレーダーは「バイ・アンド・ホールド戦略」(買った株式をすぐに売却せず長期間持ち続ける投資手法)を取る長期投資家に近いと言える。

株取引を学ぶには

株取引は難易度が高い。もちろん、個別株を取引するのは刺激的だし、高い利益が得られることもあるが、決して簡単ではないのだ。注意すべき点をいくつか挙げてみよう。

株の売買で成功するには時間をかけて努力することが必要だ。株取引をこれから始める人は、デイトレードは避け、長期保有する戦略を考えよう。「デイトレードは実際のところ投資の初心者には最悪の選択だ」とフレデリック氏は言う。実際、取引がうまくいって何百万ドル(数億円)も稼いだ人が1人いたら、その陰には同じやり方をして損をした人が何千人といるのだ。

株の取引を自分の本職にするにせよ、別の仕事をしながらやるにせよ、市場の動向を観察し、売買のチャンスを見極めるにはとても時間がかかることを覚えておく必要がある。そして、短期から中期の投資期間で取引を行う場合、タイミングですべてが決まることも多い。

株取引は課税対象になる。手早く利益を上げる醍醐味に夢中になってアメリカ内国歳入庁(IRS)への納税義務を怠らないようにしよう。株取引への課税が自分の納税額にどう影響するかを理解することが重要だ。

株式の売却で利益を得るとキャピタルゲイン(株式譲渡益)税が課される。1年以上保有している株の売却益には特別税率が適用され、ほとんどの場合は税金が安くなるが、保有期間が1年未満の株の売却益には通常の所得と同じ税率が適用される。

安全に取引するには知識がものをいう。隣人からの「ホットな」株の情報やウォール街のアナリストたちが推奨する銘柄をやみくもに追いかけるのではなく、取引に対する自分自身の考えを持つことが大切だ。過去の株価の動きを研究し、投資対象を自分で調べれば、株式市場のボラティリティー(変動率)に惑わされず、自信を持って株売却の出口戦略を立てられるようになる。

さらに、感情や偏見に左右された投資判断は最も避けなければならないことの1つだと専門家は口をそろえる。冷静さを欠いた取引によって投資の収益が悪化することは、非常によく見られるパターンなのだ。

株取引を始めるには

株取引の基本について理解できたら、実際に取引を始めてみよう。きちんと時間をかけて実践的なテクニックを学んでいくことが大切だ。「まずは慎重に試してほしい。焦りは禁物だ」とフレデリック氏は言う。

1. 取引口座を開設する

株式を取引するには証券会社を介する必要があるので、自分の好みに合う、信頼できる会社を見付けたい。いくつもある証券会社の中から、それぞれの得意分野に応じて選ぼう。

証券会社を選ぶ際には、自分の取引スタイルやノウハウに最も適したツールやサービス、取引手段を提供する企業を選びたい。その他、手数料体系、外出先からのアクセスのしやすさ、株式分析ツール、投資情報なども考慮すべきポイントだ。一言で言うなら、これから株取引を始める個人トレーダーは、幅広いサービスを提供していて、かつ困った時にしっかりサポートしてくれる会社を選ぶのがお勧めだ。

2. 予算を決める

自分が取引に使う予算を決め、それを超えないようにしよう。フレデリック氏は、もし初めて見聞きする投資先や企業に惹かれても、そうした銘柄への投資は予算の1%か2%までを上限にすることを勧める。どのくらいの予算で株取引を始めるかは自分次第だが、住宅ローンの支払いや予期しない出費など、当面必要になるお金には手をつけないようにするべきだ。

3. 株式分析の基本スタイルを学ぶ

株取引では一般的に、企業を評価してその価値を見極める「ファンダメンタルズ分析」よりも、株価や過去の市場データから売買のタイミングを判断する「テクニカル分析」を利用する。

テクニカル分析の目的は、株式の値動きを分析して今後の株価動向を予想することだ。テクニカル分析ではチャートを使って統計的な傾向やパターンを見るのに対し、ファンダメンタルズ分析は企業の財務諸表を検討の出発点にする。

この2つの投資分析スタイルは正反対のアプローチと考えられることが多いが、両方を組み合わせることは経済的に理にかなっており、それによって市場に関する幅広い知識が得られ、今後の投資の方向性をより的確に判断できるようになる。

つまり、じっくり時間をかけて株取引の基本を学ぶことは、時間の有効な使い方なのだ。

テクニカル分析を初歩から学ぶための3冊

本の画像

テクニカル分析を学ぶのに最適な本

Amazon; Rachel Mendelson/Insider

テクニカル分析について詳しく学び、それを自分の投資戦略にどう生かせるか知るには、手始めに以下の3冊がお勧めだ。

4. 株式市場シミュレーターで練習する

分析のスキルが上がってきたら、取引の練習は簡単にできる。バーチャル取引(模擬取引)を利用すれば、本物のお金を使わないで株取引に挑戦できるのだ。バーチャル取引なら、損失を心配せずに自分の取引の腕前を試すことができる。

この分野では、TDアメリトレード(TD Ameritrade)のpaperMoney、マーケットウォッチ(MarketWatch)のVirtual Stock ExchangePower E*TRADEなどが定評のあるオンラインプログラムだ。

5. 最初の取引に向けてプランニングする

開設した証券口座に資金を入金して最初の取引をする準備ができたら、個人トレーダーとして一貫した姿勢で、かつ自制心を持って取引するのに役立つプランを作ろう。

優れた取引プランは通常、あなたのスキルレベルとリスク許容度、最終的な目標に基づいたエントリーポイント(買い時)とエグジットポイント(売り時)の設定についてまとめたものだ。どの株をどのくらい売買するのかは、ほぼ常にテクニカル分析の要素に基づいてなされることを覚えておこう。それには、時間と労力をかけて保有する銘柄のそれぞれに適切な注意を向ける必要がある。

結論

株取引は気弱な人間向きではない。初めて取引をする前から、勉強して決めておかなければならないことがたくさんある。株取引とは、常に損失が出るリスクを伴うものであることを忘れてはいけない。自分の戦略を貫き、感情的になったり、大げさな宣伝文句に惑わされたりしないように気を付けよう。必ず成功できるとは限らないが、忍耐力と運があれば、早い段階で株取引の達人になれるかもしれないのだ。

[原文:Stock trading: How to get started for beginner

(翻訳・北川蒼/LIBER、編集・長田真)

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