イギリスのダートマスにあるボートハウスが500万ポンド(約8億1000万円)で売りに出されている。
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- デビット・サウスウィックさんは、中世の城のようなボートハウスをイギリスのデボン州に建てた。
- 完成までに15年かかり、サウスウィックさんと妻は2008年にボートハウスに移り住んだ。
- 現在、500万ポンド(約8億1000万円)で売りに出されている。
デビット・サウスウィックさんは15年をかけて、ダート川のほとりに5階建てのボートハウスを建てた —— 現在、500万ポンドで売りに出されている
ボートハウスはダート川のほとりに建っている。
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イギリスの美術商サウスウィックさんは、1993年にイタリアのニンファという町を訪れたことをきっかけに、ボートハウスの設計を思い立ったとInsiderに語っている。ニンファはローマの南約80キロに位置し、遺跡のような建物が並んでいることで知られる。サウスウィックさんは、建物の外観を中世の建物や城の遺跡のようにしたかったと話している。
デボン州ダートマスから約1.6キロに位置するこのボートハウスには寝室が4つがあり、ダート川の美しい景色を楽しむことができる
ボートハウスから見えるダート川の美しい景色。
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Visit South Devonによると、ダート川はセーリングやカヤック、パドルボードなどのウォータースポーツで人気がある。また、Discover Dartmouthによると、ダートマスは料理やレストラン、地元のビーチなどが有名だという。
ボートハウスを建てるには、1960年代からこの場所に建っていた小さな建物を取り壊す必要があったとサウスウィックさんは話した
この場所にもともとあった建物。
David and Annette Southwick
この場所にもともとあった建物は2階建てで、その幅は約3メートルだった。敷地内には1850年代に建てられたボートハウスもあり、こちらは元の状態が保たれていた。
サウスウィックさんは1960年代に建てられた建物は取り壊したが、古いボートハウスは残した
もともとあったボートハウスは、1850年代に建てられた。
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不動産会社サビルズ(Savills)の物件情報によると、このボートハウスには木の梁が見える吹き抜けの天井や作り付けの座席スペースがある。
現在の5階建ての建物の延床面積は370平方メートル強で、地上から19.5メートル下に建てられている
このボートハウスは8月に売りに出された。
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物件情報によると、敷地内にはプライベートビーチがあるほか、屋内プールもあるという。
サウスウィックさんと妻アネットさんがこのボートハウスに移り住んだのは2008年だ —— にもかかわらず、多くの人々がこの建物を何百年も前に建てられたものだと思い込んでいるという
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サウスウィックさん夫妻は2008年に建物が完成してすぐにこのボートハウスに移り住んだ。ところが外観のデザインから、中世に建てられたものだと思い込んでいる人が多いという。物件情報によると、ボートハウスは敷地内から切り出された石で建てられ、屋根にはデラボール採石場から切り出されたスレートが使われている。
「わたしたちが古い建物を修復したと誰もが思い込んでいますが、実際は古い様式の新しい建物です」とサウスウィックさんは語った。
「それこそわたしたちが意図したことで、何百年も前からここに建っていたように見せたかったんです」
14年間ここで暮らした夫妻は、イタリアへの移住を計画している
ダート川を一望できるテラス。
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夫妻がこの物件を売却するのは、イタリアに移住したいからだという。夫妻はこの付近にもう1つ物件を所有していて、イギリスにいる間はそちらに滞在するつもりだと話している。
ボートハウスの中はヨットをイメージしてデザインされていて、床のハッチは収納スペースになっている
キッチン。
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キッチンには作り付けのキャビネットやガラスがはめ込まれた両開きの扉があり、床にはオーク材が使われている。
キッチンの隣はリビングだ —— 床は真ん中がガラス張りになっていて、下の階にある屋内プールを見下ろすことができる
リビング。
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バルコニーに続くドアもある。
下の階へと続く吹き抜けの階段もある —— ただ、設計に携わったエレベーターは設置されずに終わった
階段。
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サウスウィックさんがエレベーターを設置する予定はないものの、エレベーターシャフトはあるので、将来の買い手が望めば設置可能だとサウスウィックさんは話している。
柱に囲まれたプールはコーンウォールのDe Lank Quarryが設計したものだと物件情報にはある —— 同社はロンドン橋やハイドパークにあるダイアナ妃記念噴水を作ったことで知られている
プール。
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奥にはオーダーメイドの石の暖炉がある。
寝室の床にはオーク材が使われていて、両開きの扉からはダート川の景色が広がる
寝室。
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寝室の壁は真っ白で大きな窓があり、モダンで風通しの良い雰囲気だ。
書斎には作り付けの本棚があり、上の棚にも手が届くようはしごも付いている
書斎。
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作り付けの収納戸棚もある。
このボートハウスは"城暮らし"を夢見たことがある人にとって理想的な物件だと、サウスウィックさんは話している
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「誰かが気に入ってくれることを願っています」とサウスウィックさんは語り、城での生活や城のような建物に興味がある人にとっては理想的な住まいだと付け加えた。
(翻訳:仲田文子、編集:山口佳美)