モデルナのファイザー提訴は「事実上のパンデミック終結」。訴訟は単純「2024年までに解決」と専門家

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「パンデミック進行中は特許権を行使しない」としていた米バイオ製薬モデルナ(Moderna)が米製薬大手ファイザー(Pfizer)を提訴した。画像はイタリアで使用された新型コロナワクチンのバイアル。

Marco Lazzarini/Shutterstock.com

世界に先駆けて新型コロナウイルスワクチンの開発を成功させた2陣営の一方、米バイオ製薬モデルナ(Moderna)は8月26日、もう一方の陣営である米製薬大手ファイザー(Pfizer)・独ビオンテック(BioNTech)連合が同社の特許を侵害したとして提訴した。

モデルナはファイザー・ビオンテック製ワクチンについて、市場からの撤去や今後の販売差し止めは求めないとしている。

モデルナが提訴に動いたことは、ワクチン開発を手がける製薬会社の新型コロナ感染症に対する認識の変化を象徴している。すなわち、それはもはやパンデミックではなく、他の既存の呼吸器感染症と同じように扱われ始めたのだ。

米投資銀行SVBセキュリティーズのマニ・フォロハーは最近(8月26日付)の投資家向けメールで、世界保健機関(WHO)はまだ世界的危機の終息を宣言していないものの、モデルナは提訴に打って出たことを通じて、事実上パンデミックが終わったという同社の認識を披露したことになると指摘する。

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