REUTERS/Mike Segar
- アップルの関連企業が「Reality One」「Reality Pro」「Reality Processor」という商標を出願している。
- ブルームバーグによると、アップルが未発表の複合現実(MR)ヘッドセットにどのような名前を付けようとしているのか、この出願が示唆しているという。
- アップルとメタは、いわゆるメタバース競争でトップを争う2大テック企業だ。
アップル(Apple)の新製品がどのような名称になるのか、ヒントが示されたかもしれない。
アップルの関連企業が、アメリカをはじめとする複数の国々で「Reality One」「Reality Pro」「Reality Processor」という商標を出願しているとブルームバーグが2022年8月28日に報じた。
この出願は、2022年2月に設立されたImmersive Health Solutions LLCという法人によって行われたという。この法人自体の設立申請は、Corporation Trustという別会社によって行われた。
このCorporation Trustはアップルにつながる「realityOS」という商標の出願にも関与していることが、Vox Mediaのプロダクトマネージャーであるパーカー・オルトラーニ(Parker Ortolani)によって5月に発見されている。
これらの商標はアメリカ、カナダ、イギリスなどで出願されており、出願者は現地の法律事務所を通して申請を行ったとブルームバーグは報じている。例えば、ニュージーランドではSimpson Griersonが商標登録を行っている。アップルは「Apple Sales」という商標登録をした際にも同社を利用している。
Insiderはアップルにコメントを要請したが、回答は得られていない。同社の広報担当者は、ブルームバーグのコメント要請にも応じていない。
アップルが複合現実のヘッドセットを開発していると報道されたのは2021年初めのことだった。それには手の動きを追跡する12個のカメラと視線を追跡する技術が搭載されていると関係者が話していたという。価格は3000ドル(約42万円)と見込まれ、開発にあたっての社内でのコードネームは 「N301」だとされている。
The Informationが2021年2月に報じたところによると、ヘッドセットにはアップル製のM1チップが搭載され、iPhone 12 Proと同様にLiDAR(光による検知と測距)テクノロジーも搭載されるという。
メタバースの世界では多くの企業が競い合っており、アップルのヘッドセットもメタのMeta QuestやソニーのPlayStation VRなどと競合することになる。フェイスブックは2021年にメタという新たな親会社を立ち上げ、人々のつながりに空間認識を加えることを目的とした新しい技術への投資を行っている。
アップルはARスマートグラスの開発についても発表しており、そちらは数年後に発売される予定となっている。
[原文:Apple's next major product line could start with a gadget called the 'Reality One']
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)