学生寮として使われる予定の旧・神山中学校(2019年撮影)。
撮影:伊藤有
19年ぶりの私立高等専門学校として、徳島県神山町での設立を目指し認可申請を進めていた「神山まるごと高専」が8月31日、2023年4月の開校が決定したと発表した。
同高専はSansan創業者の寺田親弘氏が発起人・理事長を務めている。Sansanを経営する傍ら、2019年のプロジェクト発表以来、設立の実現に向けて精力的な活動を続けてきた。
校舎の建設も進めている。
出典:神山まるごと高専 設立準備財団
学校長には、ZOZOの前身スタートトゥデイのエンジニア集団でCTOを経験した大蔵峰樹氏が就任するほか、メルカリをはじめとする著名企業からの寄附、教育現場のD&I推進も掲げるなど、令和時代の起業家育成の色が濃い、異例ともいえるカリキュラムが注目を集めている。
Sansan創業者で、神山まるごと高専の発起人・理事長候補を務めるの寺田親弘氏(3月撮影)。
撮影:伊藤有
民間主導の高専として集めた寄付金は総額21億円以上。また奨学金基金を創設することで、一期生についてはすでに年間200万円かかる学費の無償化を発表している。
神山まるごと高専は9月初旬に、改めて設立発表会見を開く方針。
なお、神山まるごと高専 設立準備財団によると、入学試験は今秋に実施予定。入試要項などの受験詳細は近日公開を予定している。
学校概要は下記の通り。
名称:神山まるごと高等専門学校(通称 神山まるごと高専)
英語名称:Kamiyama Marugoto College of Design, Engineering and Entrepreneurship
設置者:学校法人神山学園
開校時期:2023年4月
設置場所:徳島県名西郡神山町神領字西上角 および 徳島県名西郡神山町神領字大埜地
学校長:大蔵峰樹
設立学科:デザイン・エンジニアリング学科
入学定員:一学年40名
修業年限:5年
就学スタイル:全寮制
学費:200万円/年間(給付型奨学金の提供により第一期生は実質無償)
教員数:21名
(文・伊藤有)