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「神山まるごと高専」開校会見、無償化へソニー、ソフトバンクなど大手6社が55億円支援

神山まるごと高専

左から、神山まるごと高専設立準備財団理事 大南信也氏、神山まるごと高専理事長の寺田親弘氏、神山まるごと高専学校長の大蔵峰樹氏、神山町町長の後藤正和氏、阿波銀行 頭取の長岡奨氏。

撮影:伊藤有

19年ぶりの新設の高等専門学校(高専)として設置が認可された「神山まるごと高専」が9月6日、高専を設立する徳島県神山町で会見を開き、2023年4月1日の開校決定を報告した。

神山まるごと高専の設立プロジェクトの発起人で理事長を務めるSansan創業社長の寺田親弘氏は会見のなかで、

「昨年の10月に申請を提出して以降(略)、正直ドキドキしながら(審査の)プロセスに向き合ってきた。ようやくこうして、正式な認可ということになった。

高専として19年ぶりということもありますし、他に学校法人があって高専を作るのではなく、学校法人の設立と私立高専自体の設立を同時に行うという非常に珍しい、類を見ないことだった。

(略)語り尽くせぬほどいろんな困難に直面して参りましたが、(支援してくださった)すべての方々に感謝を申し上げたい」

と、認可に至るまでを振り返った。

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永岡桂子文部科学大臣名の認可書。日付は8月31日付け。

撮影:伊藤有

2019年の構想発表から3年あまり。元になる学校法人もない状態からのスタートで、これだけ短期間での設置認可、開校発表は異例のスピードといえる。

神山まるごと高専は全寮制の5年制、一学年40名。教員数は21名。学科名は「デザイン・エンジニアリング学科」での募集となる。

「実質無償化」100億円基金に、ソニー、ソフトバンクら大手6社が参画

神山まるごと高専

会見発表資料より、スカラーシップパートナーの運用スキーム。

撮影:伊藤有

神山まるごと高専は、本格的な起業家教育を主眼に置いた高専として、大手IT企業などから開校資金の寄附を集めてきた。その額は企業・個人を合わせて24億円にのぼる。

寺田氏は、以前から、高専を実質無償化するための案として、100億円の奨学金基金を組成し、その運用益で実質無償化を目指すという、国内では珍しい構想を明らかにしていた。

すでに1期生については無償化を発表しているなか、会見では「スカラーシップパートナー」の参画企業に、ソニーやソフトバンクなど大手企業6社が決定したことを明かした。従来はデロイトトーマツコンサルティング、伊藤忠テクノソリューションズの2社だったところ、新たに4社増えたことになる。

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会見のスライドより。

撮影:伊藤有

スカラーシップパートナー参画企業:

  • デロイトトーマツコンサルティング
  • 伊藤忠テクノソリューションズ
  • ソニーグループ
  • ソフトバンク
  • ミクシィ/取締役ファウンダー笠原健治氏
  • セプテーニ・ホールディングス

※太字は新たに参画した企業

新たに参画した4社は、同日付のプレスリリースでそれぞれ10億円の拠出を公表している。現段階で、スカラーシップパートナーから総額55億円あまりの資金が集まっている。

100億円基金を実現する方法として、寺田氏はこれまでも「1社およそ10億円×10社で100億円」をめざすと公言してきた。

少なくとも残り4社の支援を集めれば100億円にこぎ着けられる計算になる。

神山まるごと高専

Sansan創業社長の寺田親弘氏。神山まるごと高専の設立プロジェクトの発起人で、理事長も務める。

撮影:伊藤有

寺田氏は会見の質疑のなかで「55億円程度の目処が立っており、(さらに)2社内示といえる手応えがある。残りの金額は願わくば来春までに集めたい」と決意を語った。

来春までを目指す背景には、スカラーシップの設計として、1社あたり毎年4人の奨学生(例えばソニー奨学生、CTC奨学生など)を輩出することがポイントになっているためだ。既に一期生については無償化を発表済みだが、10社そろうことで、一期生40人全員が、いずれかの企業の支援を受けた「○○奨学生」になって歩み始められるという。

(文・伊藤有)

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