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水シャワー、ドライヤーなし、暖房制限… エネルギー危機で電気代が高騰、ドイツで広がる「節約」の数々

ケルン

照明もまばらなケルンの中心部(2022年9月1日、ドイツ)。

Ying Tang/NurPhoto via Getty Images

  • ロシアがヨーロッパ向けの天然ガスの輸出を制限する中、ドイツではエネルギーを節約するためのさまざまな措置が講じられている。
  • こうした状況を受け、冷たいシャワーを浴びたり、洗濯物を空気乾燥させる人々もいると現地メディアは報じている。
  • ロシアがウクライナに侵攻する前は、ドイツの天然ガスの半分以上はロシアから輸入されていた。その割合は、今では35%に下がっている。

ロシアの天然ガスなしの厳しい冬が迫る中、ドイツでは今日の節約が未来の停電を防ぐ役に立てばと、石油を燃料とした"現代の贅沢"を減らしている。

ロシアのウクライナ侵攻によって加速したエネルギー危機に対処するため、中には冷たいシャワーを浴びたり、洗濯物を空気乾燥させたり、照明をLEDに取り換える人もいると、現地メディア『The Local』は報じている。

「ドライヤーも使っていないし、クーラーも使っていないし、シャワーを浴びる時は短時間にして… この冬、自宅では暖房を2つの部屋でしか使わないつもりです」と39歳のベルリン市民はThe Localが行った最新調査の中で答えている。

欧州連合(EU)加盟国の中で、ドイツはロシアの石油に最も依存している。その危うい立場が、個人レベルから国レベルにまで広がるエネルギーの節約キャンペーンにつながった —— ベルリン在住のある男性は、冷たいシャワーを浴びるのは「反プーチンの小さな意思表示」だと話している

ドイツの一部企業も、経費削減の一環としてエネルギーの節約を実施している。天然ガスの価格高騰によって、ドイツでは2022年に入って電気代が600%以上値上がりしている

ドイツの不動産会社ヴォノヴィア(Vonovia)は、「天然ガスをできるだけ節約する」ため、賃借人の午後11時から午前6時までの夜間の暖房を弱めることで、暖房費用を約8%削減するとInsiderに語っている。

現地の住宅協同組合の7月のフェイスブック投稿によると、ザクセン州ディッポルディスヴァルデでは一部の賃借人が、午前8時~11時、午後1時~5時、午後9時~午前4時に温かいシャワーを浴びることを禁じられたという。ハノーファーでは、公共のプールでの温かいシャワーの利用はもはや認められていない

ロシアがウクライナに侵攻する前は、ドイツの天然ガスの半分以上はロシアから輸入されていた —— その割合は、今では35%に下がっている。ただ、西側諸国の制裁に対する報復としてロシアがヨーロッパへの石油輸出をさらに削減すれば、この冬、極度のエネルギー不足に陥る可能性もあると当局は懸念している。

「ロシア産エネルギーの輸入から、できるだけ早く自由になりたい」とドイツのロベルト・ハベック経済・気候保護大臣は8月、報道陣に語っていた。ただ、現在の措置では国全体のエネルギー消費を減らす役には立っているものの、十分ではないとも話していた。

ドイツ政府は9月から、公共の建物や記念館などでのエネルギー利用を制限する新たなルールを導入した。個人が所有するプールの暖房や夜間の店の照明も制限されるだろうと、ロイターは報じている。

ハノーファー市は7月下旬、プリンターなどオフィス機器の利用制限や公共施設(病院と学校を除く)の流し台のお湯の停止、公共の噴水の停止、市庁舎の室温を20度以下に抑えるといった具体的な規制内容をまとめたリストを発表した。

「エネルギー消費を15%減らすことが目標です。これは差し迫った天然ガス不足への対応です。(天然ガス不足は)地方自治体 —— 中でもハノーファーのような大都市にとっては、特に大きな課題となっています」とハノーファーのベリト・オナイ市長はプレスリリースでコメントしている。

「1キロワット時の節約が、天然ガス貯蔵を守るのです」

[原文:Some Germans are resorting to cold showers and air-drying laundry as Russian energy cuts send electricity bills skyrocketing 600%

(翻訳、編集:山口佳美)

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