ボブ・アイガー氏。
David McNew/Reuters
- ウォルト・ディズニーの元CEOボブ・アイガー氏は、全ての動画配信サービスが生き残るとは思わないと語った。
- ただ、ディズニープラス(Disney+)を含むいくつかのサービスに、アイガー氏は好印象を持っているという。
- 同氏はネットフリックス(Netflix)、プライム・ビデオ(Prime Video)、Apple TV+についても語った。
ボブ・アイガー氏は動画配信サービスの未来に楽観的な見通しを持っている —— ただ、全てのサービスに対してではない。
「全てのサービスが生き残るとは思っていない」とアイガー氏は9月7日のVoxのCode Conferenceで語った。
「持つ者と持たざる者が出てくるだろう」
ウォルト・ディズニーのCEOとしてディズニープラスの立ち上げを支えたアイガー氏は、困難に陥っている動画配信サービスを具体的に挙げることは拒否したが、自身が好印象を持っているいくつかのサービスを明かした。もちろんディズニープラスはその1つだ —— 同氏はその長寿を「大いに信じている」という。
立ち上げから2年半、第2四半期末の時点でディズニープラスの会員数は1億5200万人だった。
動画配信サービス大手ネットフリックスにも、アイガー氏は好印象を持っているという。ただ、同社は2022年に入って、2四半期連続で会員数を減らしていて、大規模な人員削減を行った。2四半期連続で会員数が減少するのは、同社にとって初めてのことだ。
それでもネットフリックスの会員は世界全体で2億2000万人以上いて、2023年初めには広告付き低料金プランを導入するなど、成長の鈍化に対応すべく措置を講じている。
「ネットフリックスは成長し続けるだろうとわたしは考えている」とアイガー氏は語った。
「今はいくつかの問題を抱えているが、彼らが消えることはないだろう」
アイガー氏はテクノロジー大手のアマゾンとアップルがそれぞれプライム・ビデオとApple TV+で素晴らしい発展を遂げていることにも触れ、どちらも「成長し続けるだろう」と語った(アマゾンもアップルも会員数は公表していない)。
「(動画配信サービスは)彼らの本業ではなく、最終的な収益という観点では恐らく異なる基準で評価されていて、これらの企業の中では他の目的を果たしているのだろう」とアイガー氏は続けた。
「彼らは成長を続け、大きくなるだろう。十分な資金を持っているし、消費者へのアクセスも持っている。彼らには強固なテクノロジー・プラットフォームがある。やり方は分かっていると、彼らは証明してきた。彼らは生き残る」
(翻訳、編集:山口佳美)