スタートアップの資金調達環境に回復の兆し。世界的な景気後退でもVCはカネ余り?

ベンチャー投資

スタートアップへの投資は2022年秋ごろに回復するとの見方が広がっている。

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2022年夏は例年になく寒々しい夏だった——スタートアップにとっては。

ベンチャーキャピタル(VC)は、過去2年間はパンデミックによるロックダウンや株式市場の活況によりさかんにスタートアップ企業に投資していたが、2022年夏になると一服感が広がった。VCは出資を控えるようになり、かつてスタートアップが謳歌した鼻血が出るような巨額のバリュエーションは、ほぼ一夜にして姿を消したのである。

しかし、世界的な景気後退が間近に迫り経済が危ういこの状況下でも、減速していたVCの出資状況は回復傾向にある。有望なスタートアップへの出資を再開したいという機運が、VCの間で高まりつつあるのだ。

パンデミック中の最盛期の水準まで戻るにはもう少し時間を要するだろうが、2022年秋には出資のペースが上がるだろうと投資家たちは予想している。

インデックス・ベンチャー(Index Ventures)のパートナーで、さまざまなステージのスタートアップに投資しているマーク・ゴールドバーグ(Mark Goldberg)は、「この夏、市場はほぼ凍った状態でしたが、ここ数週間で動き始めました」と話す。

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