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紙幣、国歌、式典…エリザベス女王の死去によって変わるもの

エリザベス女王。

エリザベス女王。

Frank Augstein/AP Images

  • イギリスの女王、エリザベス2世が2022年9月8日にスコットランドのバルモラル城で息を引き取ったと、イギリス王室が公式に発表した。
  • 一人の君主しか知らずに育ってきたイギリス国民にとって、今後の生活は決して同じものではないだろう。
  • イギリス国内で変更される代表的なものには貨幣と国歌がある。

王位継承順位が変更される

バッキンガム宮殿のバルコニーにて、イギリス空軍による航空機の空中分裂飛行を見守る王室関係者(2019年6月8日、ロンドン)。

バッキンガム宮殿のバルコニーにて、イギリス空軍による儀礼飛行を見守るロイヤルファミリー。2019年6月8日、ロンドンで。

Neil Mockford/Getty Images

イギリスの王位継承順位は、ロイヤルファミリーの中での王位を継承する順序を決めるものだ。

今回、エリザベス女王が亡くなったことにより、チャールズ皇太子が王位を継承し、新国王として即位することで、継承順位が自動的に一段階上がる。この変化の影響を最も受けるのは、新君主であるチャールズ3世と王位継承権第一位のウィリアム皇太子だ。

「フィリップ殿下は王位継承のことを『会社』と呼んでいたが、それはビジネスではない」と王室の歴史家、マレーネ・ケーニッヒ(Marlene Koenig)は以前Insiderに語っている。

「王政において本当に重要であるのは、君主と王位継承者だけだ。それ以外の人物には憲法上の役割はない」


イギリスは国を挙げて喪に服す期間に入っている

2021年4月17日、フィリップ殿下の葬儀に参列する王室一家。

2021年4月17日、フィリップ殿下の葬儀に参列するロイヤルファミリー。

Alastair Grant/WPA Pool/Getty Images

イギリスは2022年9月9日から10日間、国を挙げて喪に服す期間に入ったとチャールズ国王が発表した。

Insiderが報じているように、この期間、株式市場、店舗、銀行は一定時間閉鎖され、エリザベス女王の葬儀が行われる9月19日は正式なイギリスの公休日になる。


イギリスの貨幣に描かれているエリザベス女王の肖像画は差し替えられる

女王の肖像が描かれたイギリスの紙幣と硬貨。

エリザベス女王の肖像が描かれたイギリスの紙幣と硬貨。

Karol Serewis/SOPA Images/LightRocket via Getty Images

エリザベス女王の肖像が描かれている硬貨や紙幣は、新君主チャールズ国王の肖像に置き換えられる。しかし、ザ・コイン・エクスパート(The Coin Expert)によると、現在流通している紙幣の数が多いため、入れ替わるのには数年かかる可能性があるという。

イングランド銀行(Bank of England)によると、エリザベス女王は1952年に父である王ジョージ6世の後を継いだが、紙幣に彼女が登場したのは1960年になってからだったという。


国歌の歌詞が変更される

エリザベス女王。

エリザベス女王。

Steve Reigate - WPA Pool/Getty Images

70年間、イギリス国歌は「God Save the Queen」だった。

エリザベス女王の後を息子のチャールズ皇太子が継ぐことになったため、その歌詞は女王が即位する前に使われていたの「God Save the King」に戻すことになる。


チャールズ国王の妻、カミラが王妃になる

チャールズとカミラ。

Rob Jefferies/Getty Images

エリザベス女王は、2022年2月、在位70周年の記念式典「プラチナ・ジュビリー(Platinum Jubilee)」前夜に、国民に向けた声明の中でチャールズ皇太子が王位に就いた際はカミラ夫人に王妃(Queen Consort)の称号を与えたいとの希望を示した。

「時が満ちて、我が息子チャールズが王になる時、彼と妻のカミラにはあなた方からこれまでと同じように支援してもらえると信じている。そして、彼女自身が忠実な奉仕を続けることで、王妃(Queen Consort)として知られるようになることを心から願っている」と、エリザベス女王は記している。

「queen」の称号は、妃(君主の配偶者)または君主に与えられるものである。これまでは、カミラの称号は「皇太子妃」ではなく「コーンウォール公爵夫人」だった。


エリザベス女王が毎年行っていたクリスマス放送は、新国王に引き継がれるかもしれない

2020年12月24日、イギリス・バークシャー州のウィンザー城で恒例のクリスマス放送を収録するエリザベス女王。

2020年12月24日、イギリス・バークシャー州のウィンザー城で恒例のクリスマス放送を収録するエリザベス女王。

Victoria Jones/Pool via REUTERS

イギリス王室のウェブサイトによると、ジョージ5世は1932年に国民にクリスマス演説をしたイギリスの最初の君主だった。毎年行われるこの演説の目的は、1年を振り返って、クリスマスの意味を考えることだ。

クリスマスのスピーチ放送は、エリザベス女王が守ってきた伝統であり、「全国の多くの人々にとってクリスマスのお祝いに欠かせないもの」になったと同ウェブサイトは付け加えている。

女王が亡くなった後、この伝統を続けるかどうかは新国王の判断に委ねられる。


エリザベス女王が行っていた儀式や議会の任務も新国王に引き継がれる

チャールズ皇太子とカミラ夫人と一緒に、議会の開会式に出席するエリザベス女王。

チャールズ皇太子とカミラ夫人と一緒に、議会の開会式に出席するエリザベス女王。

Sky News/YouTube

チャールズ国王の公務には、毎週首相に謁見すること、法案に署名すること、議会開会式で演説をすることが含まれる。

チャールズ皇太子とカミラ夫人は近年、エリザベス女王に同行して国会に出席していた


エリザベス女王と同様、チャールズ新国王の誕生日も1年に2回国民に祝福されるかもしれない

エリザベス女王の誕生日パレード「トゥルーピング・ザ・カラー(Trooping the Colour)」に出席する王室メンバー。

エリザベス女王の誕生日パレード「トゥルーピング・ザ・カラー」に出席するロイヤルファミリー。

James Devaney/WireImage/Getty Images

毎年6月第2土曜日にバッキンガム宮殿で行われる「トゥルーピング・ザ・カラー(Trooping the Colour)」は君主の誕生日を祝うために行われるパレードだ。イギリス王室のウェブサイトによると、このパレードは兵隊1400人、200頭の馬、400人の音楽家から構成されるという

例年このパレードを実際に見ようと、イギリス国民はもちろん世界中の人々がロンドンに集まってくる。

本来の誕生日が寒い時期の君主が、誕生日パレードがよい天候に恵まれることを期待して夏季に誕生日を祝うことにしたのが始まりだとInsiderが以前報じている。

チャールズ国王の誕生日は11月14日なので、エリザベス女王と同じように6月に「トゥルーピング・ザ・カラー」を行うかもしれない。


チャールズの王政「スリム化」計画は納税者のとってメリットになりそう

チャールズ新国王。

チャールズ新国王。

Max Mumby/Indigo/Getty Images

チャールズ新国王は、わずか8人の主要メンバー(すべて現役、上級の王室メンバー)に王政を縮小することを計画していると、数年前から報道されている。

この報道が事実かどうかはまだ分からないが、王室をスリム化することは、イギリスの納税者にとって、財政的にプラスの影響を与えるだろう。

公務に従事する王室メンバーの数を減らすということは、財務省が支給する資金「王室助成金(Sovereign Grant)」の受取人を減らすことを意味するとタイムズ(The Times)は以前報じている。

[原文:From British money to the national anthem, here's everything the Queen's death will change in the UK

(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)

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