電話会社やインターネットのプロバイダーに連絡し、割引が受けられないかどうか聞いてみよう。
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- 今回のパンデミックは「生活防衛資金」を持つことの重要性を私たちに教えてくれた。
- いざというときのための貯金があれば、賢い選択を行う時間と心の余裕ができる。
- 生活防衛資金を素早く簡単に貯めるため、まず削るべき6つの支出を以下に紹介する
多くの人たちがコロナ禍以前の生活に戻り、飲食や買い物、人付き合いに使うお金が増えている。こうして帰ってきた日常を少し楽しむことはもちろん大事だが、今回のパンデミックは生活防衛資金を持つことの重要性も私たちに教えてくれた。
ミレニアル世代の7割が給料ぎりぎりの生活を送っているという、ペイメンツ(PYMNTS)とレンディングクラブ(Lending Club)による共同調査の結果を見ると、貯蓄用口座を持つのは一部の人だけの特権のようにも思えてくる。しかし、前例のないこの時代だからこそ、生活防衛資金を貯めることはこれまで以上に重要だ。
いざというときのための貯金があれば、厳しい事態に対処するために急いでお金を作らなければとストレスを感じることなく、賢い選択を行う時間と心の余裕ができる。
今回Insiderは、生活防衛資金を素早く簡単に貯めるための節約術をファイナンシャルプランナーのタニア・ブラウン(Tania Brown)氏とRJ・ワイス(RJ Weiss)氏に聞いた。そのために、まず削るべき6つの支出を以下に紹介する。
1. 3カ月間使っていないサブスクリプションや会員制サービスを解約する
サブスクリプションやメンバーシップによる定期的な出費をよく検討し、実際に使っていないものは解約しよう。ファイナンシャルプランナーであり、資産形成法の学習サイト「ウェイズ・トゥ・ウェルス(Ways to Wealth)」の設立者であるワイス氏は、「定期的な支出を見直せばすぐに成果が出る。その後も毎月の固定費が少なく済むので、成果は続く」と述べる。
サブスク登録を減らすことで節約したお金はすべて生活防衛資金の貯蓄口座に入れよう。毎月使える予算に含めてはならない。
2. インターネット、ケーブルテレビ、携帯電話、水道光熱費、保険の支払い料金を縮小する
定期的に支払っている料金の額を減らすことも、素早く貯金を増やすためにはとても効果的だ。インターネット、ケーブルテレビ(本当に4000以上のテレビチャンネルが必要だろうか?)、携帯電話、水道光熱費、保険などの提供業者に電話をして、割引をしてもらえるかどうか聞いてみよう。非営利団体セイバーライフ(SaverLife)で働くブラウンはこう言う。
「何人かと話をしなければならないかもしれないが、粘り強く交渉すれば料金を下げてくれる可能性はある」
Hulu、Amazon Prime、Adobe Creative Cloudなどのオンラインサブスクリプションは、解約しようとすると期間限定での割引を向こうから提案してくることもある。また、プロバイダーを乗り換えるだけで料金が安くなる場合もある。
3. しばらく外食をやめる
弁当を自炊すればすべてが解決するというわけではないが、生活防衛資金にお金を振り向けるきっかけとしてはとてもよいだろう。食費、特に外食費はどんな人の予算においても最大の変動費になりうるとワイス氏は言う。外食にかけるコストを削れば「食費を大幅に減らす」ことができると同時に、自分にとって最低限の食費がいくらなのかがよくわかるという。
4. 週1回の日用品購入スケジュールを組んでそれに従う
早くお金を貯めるには衝動買いに対する意識を高めることがカギで、まずはスーパーでの買い物から意識するのがよいとブラウン氏は言う。彼女が提案するのは、週に1度日用品を買う日を決め、食料品配達サービスアプリのインスタカート(Instacart)などを使って予算内に収まるように買い物をし、無料受け取りができるようスケジュールを組むことだ。
また、特にレストランでのおいしい食事を控えていると、スーパーでの買い物額も大きくなりうるとワイス氏は言う。彼は現金を封筒に入れて使うことを提案する。日用品の購入に必要なだけの現金を封筒に入れ、その分のみを使うのだ。
5. お金を使わない週を設けてみる
繰り返しになるが、生活防衛資金を早く貯めるためには、予算のうち衝動的に使っている部分を見つけ出すことが大切だ。1週間いっさいお金を使わないと決めることで、「あらかじめ計画を立てざるをえなくなるとともに、口座の貯金を吸い取っている習慣をあぶり出せるので、大きな気づきにつながる」とブラウン氏は言う。普段は好きな目的に使っていた資金を非常時用の貯金に充てよう。
6. 恋人や家族と同居している場合は、彼らも巻き込もう
「最後にご褒美のあるゲームにしてしまうというのはどうだろう?」とブラウン氏は提案する。配偶者や子どもにも貯蓄目標について常に報告し、ちょっとしたご褒美を提示して貯金を促そう。子どもが簡単な貯金法を考えたら、少しの夜更かしを許す、ソフトクリームを買ってあげる、週末に楽しいアクティビティを行うなど、シンプルなご褒美をあげるといい。
[原文:6 expenses to cut right now to build yourself an emergency fund fast]
(翻訳・長尾莉紗/LIBER、編集・長田真)