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アメリカでは50年間、賃金上昇のほとんどを上位1%が独占…「静かな搾取」が「大退職」と「静かな退職」の原因

アメリカの賃金上昇は停滞し、上昇のほとんどを上位1%が独占している。

Getty Images

  • 1970年代以降、アメリカの実質賃金上昇は停滞し、上昇のほとんどは上位1%が独占している。
  • データを分析した経済政策研究所によれば、そうした状況は労働者に対する「静かな詐取(quiet fleecing)」だという。
  • 連邦準備制度理事会がインフレの緩和に動いていることから、この問題がさらに悪化する可能性もある。

アメリカでは「静かな退職(quiet quitting)」の是非が議論されているが、労働者が注目すべき、もうひとつの現象がある。「静かな詐取(quiet fleecing)」だ。

この現象のせいで、ミレニアル世代の給料は親世代よりも低くなり、住宅購入がますます手の届かないものになっている。多くの人は、基本的な医療を受ける余裕さえ、なかなか得られない状態だ。その一方で、アメリカのビリオネアの数は、1990年のおよそ9倍になっている。

米シンクタンクの経済政策研究所(EPI:the Economic Policy Institute)が考案した「静かな詐取」という言葉は、生産力と生活費が上昇しているにもかかわらず、アメリカで賃金上昇が停滞している状況を説明するものだ。

理論上、労働者の賃金は生産力、つまり労働者が会社に提供するアウトプットと並行して上昇する。そして、労働者がそうした上昇から利益を得るためには、賃金上昇のペースが、インフレ率を上まわっている必要がある。1970年代までは、アメリカではおおむねそうなっていた。だがその後、何かが変わってしまった。上位1%の報酬は経済成長とインフレ率を上まわっている一方で、平均的な労働者の賃金は後れをとるようになったのだ。

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