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投資初心者だった私が「大損した」経験から得た、3つの教訓

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投資は短期ではなく長期で行うものであると考えたほうが良い。

aslysun/Shutterstock

  • FP兼投資系ライターの筆者は、株取引初心者の頃、「大損をした」経験が3つある。
  • デイトレード、格安株、FX……。投機性の高い手法で「濡れ手に粟」を狙った結果だ。
  • 想像以上の損失となってしまったが、そこから得た教訓も大きいという。

投資は長期で少しずつ利益を積み上げるものであり、短期で大きな利益を得ようとする投機的手法はハイリスクと言われる。デイトレードや高レバレッジをかけた手法は「投資」というより「投機」と言えるだろう。

とはいえ短期的な投機は危険と分かっていても、成功を夢見てしまうと避けられないかもしれない。私も投資初心者の頃は大金や高級車を夢見て投機的な投資をしてしまったことがある。

かつて私が大損をしてしまった際の3つの失敗例をご紹介しよう。反面教師として参考にしていただければと思う。

1. デイトレードでの失敗:年間通して損しないことを目標に

株式投資を始めたばかりの頃、1日に2000~3000円でも利益をあげられればと思ったことがある。約100万円を投資資金にしていたため実現すれば年率50~70%(営業日240日と仮定)にもなり、今考えるとあり得ない利益率ではあるが、当時は実現できるかもしれないと考えていたのだ。しかし、月単位の投資でこの利益率を実現するのは難しい。

とある日本有数のメガバンク株を例にとってみよう。この株の2022年7月1日の終値は728円に対し、8月1日は749円である。この間100万円を同メガバンク株に投資した場合、1300株買えることになり1カ月間の利益は2万7300円となるが、1日当たりでは900円程度にしかならない。

筆者は毎日確実に利益を得たいと考え、デイトレードに手を出してしまった。その上、全銘柄の中でも1日の値動きが激しい新規上場銘柄を選び、上場初日に賭けてしまったのである。どの銘柄に投じたかは忘れたが、その銘柄は上場直後から下落し続け1日で20%以上も下落してしまった。

私は初日に50万円くらい投じてみたが数千円、2万円、3万円と時間が経つほど損失が膨らみ続け、結局5万円損したところで売ってしまったのである。その日以降、5万円の損失を挽回するため比較的値動きの大きいマザーズ銘柄を中心にデイトレードを続けてみたが、利益が出ないばかりか取引手数料だけ取られてしまい、成功しなかった。

やはり株は企業の成長性を考えながら長期で投資するものである。1年間で2%でも利益が出れば成功したと考えよう。短期間で利益をあげることよりも年間通して損しないことを目標とした方が良いかもしれない。

2. 暴落株&低位株での失敗:「安い=お得」ではない

株式投資において長期の値動きを見てみると、緩やかながらも幅広い範囲で上下している銘柄を見つけることがある。筆者は投資初心者の頃、歴史ある大企業であれば今の株価が低くてもいずれ上昇するだろうと考えていた。そこで私は暴落した株に注目し、その後の一発逆転を狙って買い漁ってみた。

その一つが某大手電機メーカーの株である。2015年5月に1800円台から2カ月で10%以上も下がったところを見計らい、7月に1500円台で購入した。しかし持ち続けても下落が続くばかりで、結局翌年5月に900円台で売却してしまった。2015年度は中国経済の減速や家庭用太陽光発電システムの販売不調などが影響し、同社の業績は悪化していた。

暴落した株以外にも「低位株」で一発逆転を狙ったことがある。低位株は文字通り株価が安い銘柄の株のことで、数千円程度で買える株を表すことが多い。

筆者は2016年7月、株価が100円を下回っていた某寿司チェーンの株を1株80円代で購入した。しかし待ち続けても株価は上昇せず、結局11月に同じく80円台で売却したのである。損はしなかったが、その間塩漬けとなっていたため、他の銘柄に投資する機会を失っていたと言える。ちなみに2022年9月現在で1株30円を下回っており、持ち続けていたら恐ろしい結果となっていただろう。

暴落した株や低位株には安いなりの理由があり、市場環境や経営状態を見ると今後の株価上昇が期待できない場合が多い。プロの投資家が投資しないから株価が安くなっているのである。安易に「安い=お得」と考えないようにしておこう。

3. FXのレバレッジでの失敗:外貨なら「預金」も選択肢に

投資初心者の頃は株以外にもFX(外国為替保証金取引)投資をしていた。通貨は必ずしも国の成長性に比例して上下するものではないため、現在はFXを投資とは捉えていないものの、当時は投資と考えていた。ドル円の値動きを見ると分かるが、よほどのことがない限り1日で2~3円以上大きく上下することはなく、短期間では株取引よりも大きな利益を得ることはできない。

そこでFXではレバレッジをかけた「証拠金取引」をすることが一般的である。個人の証拠金取引では最大25倍のレバレッジをかけて取引できる。口座に10万円入れると250万円分の取引が可能で、損失を出したときに差額分を支払えば済むのが証拠金取引の仕組みだ。

6年ほど前、筆者はFXの口座に20万円程度入金し、ユーロ/円の取引で250万円分のユーロを購入した。1日で利益確定を目指したが円高方向に進むばかりで、結局1日で約2万円分失ってしまったのだ。口座の残高が20万円から18万円に減ってしまい、1日で10%という恐ろしい損失率となった。

最大25倍のレバレッジで考えると取引可能額が1日で500万円から450万円に減少したことになる。取引可能額が減る分、損失を出すほど後から挽回することが難しくなってしまうため、これがFXの恐ろしさを表している。筆者は挽回しようとして取引を続けたが、結局口座の残高は半額になった。

FXを否定するわけではないが、証拠金取引はレバレッジをかけた危険な取引であり、取引するならば控えめな倍率になるよう自制しておくべきだろう。外国通貨に興味があるのであれば、FXではなく長期投資や貯蓄を目的とした「外貨預金」も選択肢の一つとして考えておくとよい。

まとめ:すぐに利益を得ようとしてはいけない

デイトレードや一発逆転、レバレッジ取引など私が大損を出してしまったときの例を紹介したが、これらはいずれも短期間で大きな利益を得ようとした投資法であり、ほとんどギャンブルと言ってよい。

そして一度大損してしまうと挽回しようとして再度危険な手法を取ってしまいがちだが、損失額を膨らませる結果となるだろう。焦りも生じるため心理的なダメージも大きい。投資は短期ではなく長期で行うものであると考え、損失さえ出さなければOKということにしておこう。

(文・山口伸)

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