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サラダ、クロワッサン、スープ… 全部タダ! 食品廃棄物の削減を目指すアプリ「Olio」を使ってみた

アプリと食事

Grace Dean/Insider

  • 筆者は無料で食べ物を手に入れたり、自分がいらなくなったアイテムをもらってくれる人を見つけるための「Olio(オリオ)」というアプリを使っている。
  • このアプリは食品廃棄物の削減を目的としているが、ユーザーは食べ物以外にも服や本、家庭用品などを譲ることもできる。
  • 約630万人がOlioを使っていると、同社の共同創業者はInsiderに語った。

筆者はここ数カ月、無料で食べ物を手に入れたり、自分がいらなくなったアイテムをもらってくれる人を見つけるためのアプリを使っている。

ユーザーを無料の料理、食材、服、家庭用品につなげてくれるイギリスのアプリ「Olio(オリオ)」の人気が急速に高まっている。

このアプリを使えば、余った食材やいらなくなった服、読み終えた本などを別のユーザーからもらったり、譲ったりすることができる。

5月にOlioを使い始めて以来、筆者はクロワッサンやサンドイッチといった食べ物や、長期保存可能な食料を手に入れてきた。その一方で、自分が読み終えた本、しっくりこなかった服、使わないもち米を別のユーザーに譲ってきた。

アプリ画面のスクリーンショット

Olioに表示されたさまざまなアイテム。

Screenshot of the Olio app

Olioを使うことでお金の節約にもなっているけれど、筆者が最も重視しているのは、まだ食べられるものを捨ててしまわないことだ。

このアプリを使って、引っ越しの前にいらなくなったものを譲るという人が多いけれど、中には旅行に出かける前に食料を譲る人もいる。買ってみたものの自分の口に合わなかったから、単純に冷蔵庫を整理したいからという人もいる。

ただ、Olioにはもう1つの側面がある。小売店やコーヒーショップといった企業もこのアプリを廃棄物処理サービスとして有料で使うことができる。賞味期限間近のアイテムを店から回収する「食品廃棄物のヒーロー」と呼ばれるボランティアがいて、Olioによると、イギリスを中心に6万3000人の「食品廃棄物のヒーロー」がいるという。

アイテムを譲りたいユーザーは説明文を書き、写真を上げ、いつどこで受け渡しできるか投稿しなければならない。

食べ物の場合、賞味期限を明記するユーザーも多い。説明文は詳しく書かかれていることもあれば、あやふやなこともある。筆者が「クロワッサン」とだけ書かれたものをもらいに行った時は、教えられた住所を訪ねて行くと、ドアの前に47個のクロワッサンが置かれていた。

他にも、筆者はこれまでアマゾン・フレッシュ(Amazon Fresh)やプレタマンジェ(Pret a Manger)のアイテムをもらったり、引っ越しを控えているユーザーや冷蔵庫の整理をしたいユーザーから紅茶やビスケット、缶詰のスープなどをもらってきた。

サラダ

Olioを使ってもらってきたプレタマンジェのサラダ。

Grace Dean/Insider

Olioに掲載されているものは全て無料だ。モノを譲る代わりに、ユーザーがお金やその他の対価を受け取ることはできない。

忘れてはいけないポイントは、企業が掲載しているアイテムは賞味期限が間近に迫っているケースが多いことだ。個包装されている商品には賞味期限が記載されていることも多いが、筆者がもらったクロワッサンのように、一部の食べ物については数日おいても安全かどうかの判断は自分次第だ。

Olioでは自分の大体の居場所を設定すると、近くの入手可能なアイテムが表示される。どのくらいの距離までを範囲とするかは自分で選べるし、最新情報にしぼって表示することもできる。筆者の場合は半径3マイル(約4.8キロ)以内に設定していて、毎日数十個のアイテムが新たに追加されている。

プロフィール画面

筆者のプロフィール。

Screenshot of the Olio app

アイテムをもらったり、譲ったりするのは、最初はちょっと怖いと感じるかもしれない。プロフィールには、自分のファーストネームが含まれるものの、自分の写真は上げなくてもいい。ただ、写真があった方が実際にものを受け取りに行く時には、信用度がやや高まるように思う。

譲りたいアイテムを掲載する時は、受け渡しの場所を自分で設定する。多くのユーザーは自宅に取りに来ることを許しているけれど、公共の場を指定することもできる。

受け渡しが終わると、Olioでは両者に互いの評価を尋ねている。同社によると、アイテムを受け取りに来なかったユーザーはアプリから追放される可能性があるという。きちんとやりとりをしないユーザーの報告もしやすくなっている。

Olioは、同じく食品廃棄物の問題に取り組むアプリ「Too Good To Go」とは異なる。Too Good To Goの場合は企業が掲載した情報を表示し、ユーザーはその中から選んだアイテムを受け取るだけだ。お金も払わなければならないし、「サプライズバッグ」での提供が基本なので、実際に何が手に入るかは受け取ってみるまで分からない。

Olioの共同創業者の1人、テッサ・クラーク(Tessa Clarke)氏は2014年に「ひらめきの瞬間」があったとInsiderに語った。引っ越しを前に、手を付けていない食べ物を譲ろうとした時だという。Olioのアプリは2015年7月に立ち上げられた。

クラーク氏によるとOlioの登録者は現在630万人で、2020年9月の230万人、2021年9月の470万人からさらに増えている。アプリに表示された食べ物の半数は、約20分でリクエストが付くという。

マイ・インパクト

筆者の「マイ・インパクト」。

Screenshot of the Olio app

Olioのユーザーはイギリスの他、シンガポールやアイルランド、メキシコに多いとクラーク氏は話している。アメリカ日本でも地域によって利用可能だ。

企業もOlioと提携することで廃棄物をゼロにできるという。自分たちで提供するアイテムを投稿したり、慈善団体に寄付をする余裕のない企業がOlioを利用していると、クラーク氏は語った。

アイテムを店などから回収するボランティアにはかなりの時間がかかるため、単発で参加する人もいれば、週に複数回協力する人もいる。ただ、ボランティアは回収した食料の最大で10%を自分用にキープすることができるので、学生の間で人気だとクラーク氏は話している。

同社は2021年9月の資金調達ラウンドで4300万ユーロ(約59億4000万円)を調達した。

[原文:I've been using a food-waste app to snap up free food, including coffee-shop salads, cookies, and meat from grocery stores

(翻訳、編集:山口佳美)

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