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無駄なミーティングによる損失額は「従業員1人あたり年間2万5000ドル」…最新の調査で判明

新たな研究により、従業員の半数近くが、ミーティングの予定が多すぎると回答し、無駄なミーティングを迷惑に感じ、不満を覚えていることがわかった。

新たな調査研究で、従業員の半数近くがミーティングの予定が多すぎると回答し、無駄なミーティングを迷惑に感じ、不満を覚えていることがわかった。

Getty Images

  • 無駄なミーティングに費やされる時間が、アメリカの企業に何百万ドルという損失をもたらしているという研究結果が発表された。
  • これが正しければ、「会議は時間の無駄だ」という従業員からの不満の声があるだけでなく、実際に損失が発生していることになる。
  • いまでは、より良い職を求めて転職を繰り返す人を引きつける要素として、週休3日制とリモートワークに加えて、「ミーティングなし」という条件が必要になるかもしれない。

延々と続くミーティングに出席させられ、従業員がうんざりしているとしたら、それはその企業のあらゆる関係者にとって良くない兆候だ。

これは、ソフトウェア企業のOtter.aiと、ノースカロライナ大学シャーロット校で組織心理学を研究するスティーヴン・ローゲルバーグ(Steven Rogelberg)教授が、企業で働く632人を対象に行った調査から導き出された結論だ。

2022年9月26日付で発表されたこのレポートによると、ローゲルバーグ教授は、さまざまな業界で働く人々と面談を実施した。テクノロジー関連分野に加えて、法律事務所や、エンジニアリング企業をはじめとする専門サービスを提供する法人など、20以上の異なる業界の人々だ。

この研究では、ミーティングが従業員に不要な負荷をかけているだけでなく、たいていのケースでは企業の業績にとって重要な要素ではないことがわかったとされている。そしてそれどころか、業績の足を引っ張っているという。

従業員100人程度の比較的小規模な企業の場合、ミーティングを全廃すると、年間250万ドル(約3億6000万円)近くのコストが削減できるとローゲルバーグ教授は指摘する。従業員5000人以上の企業であれば、削減額は1億ドル(約144億円)以上に達する。教授が面談を実施した企業では、従業員に不要なミーティングを課すことで、1人あたり平均で約2万5000ドル(約360万円)の損失を招いているという。

ちなみに、このレポートにおける「不要な」ミーティングの定義とは、従業員が別の方法で最新情報さえ得られれば欠席しても問題ないと考えるミーティングだ。

「企業は、かなりの金額を従業員に投資しているので、それを通じて、こうした従業員が出席するミーティングにもかなり額を投じていることになる」とローゲルバーグ教授は記している。

「不要なミーティングへの出席を減らすことで(中略)巨額の経費を削減できる可能性がある」

ローゲルバーグ教授の研究報告は、2年間にわたる新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを経て、労働者が生産性や仕事への向き合い方を見直しているさなかに発表されたものだ。いわゆる「大退職(Great Resignation)」や「静かな退職(Quiet Quitting)」、全米各地での労働組合結成ブームなどは、いずれもこうした風潮のなかで生まれた現象だ。

従業員たちは、通勤オフィス勤務、あるいは、自分の時間が無駄に費やされていると感じながらも残業を強いられる状況など、できれば避けたいがよくある仕事上の不条理について、絶えず不満を口にしてきた。さらに企業にとっても、数百万ドル、場合によっては数億ドルのコスト削減につながる可能性があるとなれば、雇用主の側にとっても、ミーティングを削減する動機付けになるはずだ。

「不要なミーティングを減らすことで、従業員の負担が減り、組織全体で見た生産性が向上するだけでなく、企業の大幅なコスト削減にもつながる」とローゲルバーグ教授は指摘する。

「生産性と健康のためには、週休3日制より『ノー・ミーティングデー』が有効」と提言

ここ最近では一部の企業幹部からも、ミーティングは不要だとの声があがっている。

エバーノート(Evernote)の創業者で元最高経営責任者(CEO)のフィル・リービン(Phil Libin)は2022年1月、働き手の幸福度という意味では、最近になって人気上昇中の週休3日制よりも、ミーティングを全廃するほうが有効だという趣旨のツイートを投稿した

リービンはこの投稿で、「本当の意味で生産性と健康の向上に役立つのは、週休3日制ではなく、『ノー・ミーティングデー』を設けることだ(中略)。ミーティングを廃止するためのツールや慣行は、今にも花開きそうなところまで来ている」と述べていた。現在は、スタートアップ支援スタジオのオール・タートルズ(All Turtles)と、ビデオ会議アプリを手がけるmmhmm(ンーフー)のCEOを務めるリービンは、2004年にエバーノートを立ち上げた際にも、ビデオ会議を禁止した実績がある。

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