ウクライナ東部のルハンスクの道路沿いにある、親ロシア派のスローガンを表示した広告。ボードの1つにはこう書かれている。「世界は変わるが、真実は変わらない。ロシア軍」。2022年9月20日撮影。
REUTERS/Alexander Ermochenko
- 先週の報道で、戦うのに適格ではないロシア人が徴兵されていることがわかった。
- ロイターによると、クレムリンは9月26日、徴兵対象者の選定での「間違い」を認めた。
- クレムリンのドミトリー・ペスコフ報道官は、当局は「状況の改善に取り組んでいる」と述べた。
ロシア大統領府は、ウクライナで戦うための徴兵者を選ぶ際に「間違い」を犯したことを認め、それを訂正したことで部隊の出動が加速することを望んでいる。
プーチン大統領の報道官、ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)は2022年9月26日、記者団に対して、最近の召集令状の一部が誤って発行されたものであることを認めた。
ロイターによると、同報道官は、一部の地域の当局者が「状況の是正に積極的に取り組んでいる」と述べた。
ロイターによると、ペスコフ報道官は「法に違反するケースがあった。基準を満たさない召集は排除されつつある」と述べた。
彼のコメントは、ロシア当局がウクライナで軍隊を増強するために、不適格な候補者を呼び出したという複数の報道に対応したものだ。
プーチン大統領は、30万人を招集するために部分的な軍事動員を発表した。これらはロシアの既存の予備役兵からのみ招集されるはずだった。
しかし、26歳の大学講師は、戦闘経験がないにもかかわらず徴兵されたとBBCに語った。
また、2型糖尿病と脳の病気を持つ63歳の男性は、ロシアの独立系ニュースサイト、The Insiderに自分も戦争で徴兵されたと語っている。
関係者によると、プーチンが発表した新しい大統領令は軍歴のある者だけを対象とし、学生や60歳以上のロシア人は召集されないとしている。
プーチンの部分的な動員発表はロシアでパニックを引き起こし、モスクワからの片道航空券は売り切れ、衛星画像ではロシア国境沿いの交差点に車が列をなしている様子が映し出されている。
ペスコフ報道官は、徴兵から逃れることを防ぐために国境を閉鎖するという噂についても否定した。
ロイターによると、ペスコフは記者団に対し、「私はこの件について何も知らない」と述べた。
「現時点では、この件に関して何の決定も下されていない」
(翻訳・編集:Toshihiko Inoue)