2022年9月23日~25日、東京ビッグサイトにて「GOOD LIFEフェア」が開催された。
撮影:加藤肇
同フェアのコンセプトは「さまざまなモノ・コト・トキを通じて、SDGsを知り、体験し、楽しむ、参加型のフェスティバル」。台風接近による悪天候にもかかわらず、3日間で約1万9000名(主催者発表)が会場を訪れる盛り上がりを見せた。
前回のフード&ドリンク編に続き、今回は会場で見つけた「GOOD LIFE」につながる雑貨&アパレルを紹介する。
Nhes.(ナエス) turalist
撮影:加藤肇
日本国内での職人による手作りにこだわった、プラスチックフリーの歯ブラシ。ハンドル部には家具製造工程で生まれたブナの木の端材、ブラシ部には主に食肉用として育てられた馬や豚の毛を活用。ハンドル部の腐食防止用塗料としては自然素材のえごま油を採用している。
気になるのは耐久性だが、天然毛は毛先が曲がりにくく、洗浄機能を維持しやすいのが特徴。そのため、最低でも半年は使い続けられるそうだ。さらに長く愛着を持って使い続けてもらうため、殺菌や洗浄、塗料の塗り直しなどを行なうメンテナンスサービスも提供している。
ローウェルジャパン NATURE JOY
撮影:加藤肇
ローウェルジャパンは、長年にわたって大手ブランドのOEMを手がけてきたシューズメーカー。同社が開発し、軽く快適な履き心地とサステナブル素材の使用を両立させたシューズがNATURE JOYだ。
シューズの各パーツの素材には、再生羊毛やオーガニックコットン、再生ポリエステルなどを使用。独自のサステナブル素材の開発は行なわず、市場に流通するその時点での最良の素材を採用していく方針だ。
NATURE JOYの販売では、発送までに約2カ月を要する受注生産方式を採用している。これも、アパレル業界で常識になっている“大量生産・大量廃棄”を変えたいという思いからの選択だという。
ケイナンクリーン GURIPON(グリポン)
撮影:加藤肇
グリポンは、廃食用油からバイオディーゼル燃料を生成する際に発生するグリセリン廃液を活用した洗剤だ。
有効活用が難しく廃棄に費用がかかることで、これまでグリセリン廃液はバイオディーゼル燃料の普及を妨げる要因の1つになってきた。ケイナンクリーンでは、グリセリンが持つ油と水をなじませて乳化させる特性に着目。約10年の開発を経てグリポンを完成させた。
グリポンの特徴は、しつこい油汚れを落とす強力な洗浄力だ。加えて、合成界面活性剤を使用していないのもポイント。現在は業務用製品を一般向けにも販売しているが、家庭用製品も近日発売予定とのことだ。
CLOUDY
撮影:加藤肇
売り上げの一部をアフリカにおける健康・雇用・教育分野での支援活動に充てているアパレルブランドがCLOUDYだ。
Tシャツは1枚売れるごとに給食10食を、ポーチは売り上げの10%を雇用支援に、他のアイテムは売り上げの一部を文房具購入や学校建設費として寄付。アフリカに自社製品の縫製工場を設立して日本の縫製技術を伝えるなど、現地の人々の自立とスキル向上を促す取り組みも行なっている。
CLOUDYの製品はアフリカの色鮮やかな伝統的ファブリックを使っていたり、現地デザイナーによるオリジナルテキスタイルを取り入れるなどしており、ファッショナブル。支援活動を前面に押し出して製品を売るのではなく、あくまでファッション性や環境性能などで勝負しているのも特徴だ。
スカパーJSAT 海のクレヨン
撮影:加藤肇
人工衛星から撮影した実際の地球の海の色を忠実に再現した12色のクレヨンセット。色の名前はあえてつけず、その色を採取した地点の緯度経度が巻紙に表記されている。
主に乳幼児が使用するアイテムのため、蜜蝋など万が一口に入れても問題のない天然由来の素材のみを使用。売り上げの一部は海面上昇の危機に直面しているキリバス共和国に寄付され、自然災害基金として活用される。
リブレヨコハマ ランドリーディタージェント
撮影:加藤肇
シルク・ドゥ・ソレイユなど国内外トップアーティストのステージ衣装のクリーニングを数多く担当してきたクリーニング店であるリブレヨコハマ。繊細な生地や複雑な縫製を傷めることなく、汗やファンデーションなどのハードな汚れを落とすという難しい仕事をこなす中で開発したのが、非常にハイスペックかつナチュラルな洗濯洗剤だ。
最もベーシックなランドリーディタージェント(洗濯洗剤)は、デイリーな衣類(綿・麻・合成繊維)用の洗濯用石けん。他にも、衣類の種類や素材ごとにデニム用、ランジェリー用、シルク&ウール用、アウトドアウェア用などがラインアップされている。
リブレヨコハマは洗濯による衣類の劣化を防ぐことを目指しており、“衣類のアンチエイジング”を謳い文句にしている。「良い服を長く着たい」という消費者にとっては、必須の洗濯洗剤だと言える。
(文・加藤肇)