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排出ガスゼロ、低騒音の電動飛行機がテスト飛行に成功…通勤、エグゼクティブ、貨物の3タイプを製造へ

アリス

Eviation

  • イスラエルの企業エビエーション・エアクラフトは、地域市場向けにまったく新しい電動飛行機を製造している。
  • 「アリス」と名付けられたこの電動飛行機の航続距離は288マイル(約463km)、最大乗客数は9人だ。
  • エビエーション社は、ビジネス用、エグゼクティブ用、貨物用の3種のアリスを製造しています。

アメリカでの拠点をワシントン州に構えるエビエーション(Eviation)社は、「アリス( Alice)」という愛称の新しい電動旅客機の初飛行に成功した

2022年9月27日に実施されたアリスの初飛行。

2022年9月27日に実施されたアリスの初飛行。

Eviation

Source: Eviation


2022年9月27日、機体は高度3500フィート(約1066メートル)で8分間飛行し、「商業利用に向けて機体をさらに最適化する」ためのデータを収集したという

2022年9月27日に実施されたアリスの初飛行。

2022年9月27日に実施されたアリスの初飛行。

Eviation

Source: Eviation


「この画期的な節目は、持続可能な空の旅の革新を先導し、旅客・貨物輸送の未来を作るだろう」とエビエーションの社長兼CEOのグレゴリー・デイビス(Gregory Davis)はプレスリリースで述べている

アリス頭

Eviation

Source: Eviation


今回飛行した「コンセプト実証機」は、軽量ジェット機やターボファンエンジン搭載機と比較し、排出ガスはゼロ、騒音は20~30%減り、運航コストの低減も実現するオンリーワンの航空機だ

アリス夕方裏に建て物

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Source: Eviation


電気モーターメーカー、magniX社の2つの電気推進ユニット「magni650」を搭載したアリス(Alice)は、速度260ノット(約481㎞/h)で288マイル(約463㎞)を飛行し、最大2500ポンド(約1133キログラム)を運搬できる。magniXによると、magni650は「このスケールで飛行実績のある唯一の電気推進システム」だという

機械

Eviation

Source: Eviation


その他、イギリスの航空宇宙企業GKNの主翼、ハネウェル(Honeywell)のフライ・バイ・ワイヤシステム、操縦装置、航空電子機器などを搭載している。またこの航空機は2人のパイロットを想定して設計されている

アリスの乗務員

アリスの乗務員。

Eviation

Source: Eviation


エビエーションは通勤用、エグゼクティブ用、貨物用の3種類のバリエーションを用意し、内装以外はすべて同じ仕様になるという

アリス逆光

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通勤用は民間向けに販売されるもので乗客は最大9人だ。これまでにマサチューセッツを拠点とするケープエアー(Cape Air)が75機、フロリダのグローバル・クロッシング・エアライン(Global Crossing Airlines)が50機発注しているという

グローバル・クロッシング・エアラインの塗装が施されたアリス。

グローバル・クロッシング・エアラインの塗装が施されたアリス。

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Source: Eviation


ケープエアーの創設者、ダン・ウルフ(Dan Wolf)は「我が社は現在、アメリカとカリブ海の30以上の都市を結ぶ1日400便以上の地域便を運航している。アリスを導入すれば、我が社のフライト業務の80%を簡単にカバーし、我々がサービスを提供する地域社会に、持続可能で排出のない旅をもたらすことができる」と述べている

2022年9月27日、アリスの初飛行時の離陸。

2022年9月27日、離陸するアリス。

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Source: Eviation


アリスの機内では、ビジネス利用の乗客向けに、座席間が32インチ(約81センチ)ある広いシート、大きな荷物棚、パノラマ式ウィンドウーなど、クラス最大級の広々とした客室が用意されている

通勤用アリス

通勤用のアリスの客室。

Source: Eviation


エグゼクティブ用のアリスは、最新式のギャレー(厨房設備)、クラス最大級の荷物置き場、大きなワードローブ、格納式のテーブル付きの快適なラウンジなどの豪華な設備を備えている

エグゼクティブインテリア。

アリスのエグゼクティブバージョンのインテリア。

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Source: Eviation


貨物運搬用のアリスは窓がなく、後方に荷積み用ドアと貨物室を備え、アリスで最重量の貨物積載量を誇る

貨物用アリス

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DHLエクスプレス(DHL Express)は、貨物事業者として初めてアリスを12台を発注した

DHLのアリス

DHLエクスプレス仕様のアリス。

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Source: Eviation


DHL エクスプレスで国際航空輸送担当シニア・バイスプレジデントを務めるジェフ・ケアー(Geoff Kehr)は「アリスは、初めてゼロエミッションでの長距離航空輸送を可能にした、真のゲームチェンジャーだ」と述べている

DHLエクスプレス用のアリスの貨物室。

DHLエクスプレス用のアリスの貨物室。

Eviation

Source: Eviation


エビエーションによると、アリスは150~250海里(約277~463㎞)の航路をターゲットに作られているという

夕方のアリス

Eviation

Source: Eviation


具体的には、これまでの航空機の多くが飛ぶことができなかった騒音規制の厳しい空港を利用することを同社は想定している

夕方に飛ぶアリス

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しかしながら、エビエーションはいくつかの難問にぶつかっている。「克服しなければならない最大の技術的課題は、バッテリーの開発だ」とデイビスCEOはリーハム・ニュース(Leeham News)に語った。「我々にはエネルギー密度を高めるための産業が必要だ」

パリエアショーのアリス

2019年の「パリ航空ショー」でのアリス。

Michel Euler/AP

Source: Leeham


エビエーションは、2025年に認証試験プログラムを開始し、2027年のサービス開始を目指すとInsiderに語った

アリス

Business Wire

Source: Leeham

[原文:One of the newest electric planes of the future just took its first test flight— meet Alice

(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)

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