米SECがセレブの仮想通貨宣伝をステマと判断した理由…「#Ad」のハッシュタグだけでは不十分だった

キム・カーダシアン。

Nathan Congleton/NBC via Getty Images

  • キム・カーダシアンが仮想通貨広告の告発に関連した和解金として126万ドルを支払うことに合意したとアメリカ証券取引委員会が発表した。
  • カーダシアンは、インスタグラムでの仮想通貨を宣伝する投稿でいくら受け取ったかは明らかにしなかった。
  • 彼女をトラブルに巻き込んだ投稿について見てみよう。

キム・カーダシアン(Kim Kardashian)は、2021年6月に3億3000万人のフォロワーに向けて以下ののインスタグラムのストーリーを投稿し、アメリカ証券取引委員会(SEC)と面倒な事態に陥っている。

暗号通貨の宣伝に関連してトラブルになったキム・カーダシアンのインスタグラムの投稿

カーダシアンの投稿のスクリーンショットには「#Ad」の文字があるが、暗号通貨の宣伝に関して報酬を受け取ったという情報はない。

Instagram

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この投稿は、EthereumMax(イーサリアムマックス)のウェブサイトへのリンクが貼られていた。

SECは10月3日、EthereumMaxが販売する仮想通貨(暗号資産)の証券「EMAXトークン」を宣伝するカーダシアンのインスタグラムの投稿について、彼女がいくら報酬を受け取ったか開示していないため、法律に違反すると述べた。カーダシアンをトラブルに巻き込んだ原因は、彼女が投稿の最後に「#Ad」のハッシュタグを入れただけで、報酬額を開示しなかったことだ。

セレブやインフルエンサーは「#Ad」と載せて、見た人にその投稿がスポンサー付きや広告であることを伝えてきたが、暗号通貨とトークンの宣伝の場合は、SECは証券の宣伝とみなし、開示条件は厳しくなる。

「連邦証券法は、仮想通貨を宣伝するセレブや個人に、宣伝の代わりに受け取った報酬の形式や出所、金額について開示しなければならないとを明確に規定している」と、SEC監視部門のディレクターを務めるグレビル・S・グレイワル(Gurbir S. Grewal)は語った。

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