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マシュマロテスト、1万時間の法則…「心理実験の再現性4割」に落胆するより注目してほしいこと【入山章栄・音声付】

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Josie Garner/Shutterstock

今週も、早稲田大学ビジネススクールの入山章栄先生が経営理論を思考の軸にしてイシューを語ります。参考にするのは先生の著書『世界標準の経営理論』。ただし、本連載はこの本がなくても平易に読み通せます。

「マシュマロテスト」や「1万時間の法則」など、よく知られている心理学研究の中には再現性が低いものが少なくないことが、いま話題になっています。実はこうしたことは「よくあること」と入山先生は言い、実験結果そのものよりも重要なポイントについて語ります。

【音声版の試聴はこちら】(再生時間:17分18秒)※クリックすると音声が流れます


「マシュマロテスト」も「スタンフォード監獄実験」もインチキ?

こんにちは、入山章栄です。

今回からBusiness Insider Japan編集部の野田翔さんが、この連載に参加してくれることになりました。


BIJ編集部・野田さんのプロフィール画像

BIJ編集部・野田

みなさん、初めまして。野田翔と申します。29歳、ミレニアル世代です。よろしくお願いします。


野田さん、ミレニアル世代ならではの意見を期待してますよ!


BIJ編集部・常盤さんの写真

BIJ編集部・常盤

さて、今回お持ちしたトピックは、私が気になったnoteの記事です。

有名な心理学や行動経済学の法則ってありますよね。「マシュマロテスト(マシュマロを食べるのを我慢できた子どもは大人になってから成功する)」とか、「スタンフォードの監獄実験(普通の人でも看守役や囚人役を演じると、それらしく振る舞うようになる)」。「1万時間の法則(どんなことでも本当に身につくまでには1万時間を費やす必要がある)」も有名ですね。

ところがこれらの法則の根拠となった実験を追試しても、同じ結果が出ない場合がほとんどなのだそうです。これには驚きました。入山先生の専門の経営学は心理学や行動経済学と関連が深いと思いますが、これは研究者の間ではわりとよく聞く話ですか?


これは最近よく聞く話ですね。このnoteの記事によれば、「心理学の研究で再現性が認められたのは、トップジャーナル(学術誌)に載った論文のうち4割程度だった」ということです。これを聞くと一般の方は、えっ、そんなに再現性が低くて大丈夫なの?と思いますよね。でも、不謹慎な言い方かもしれませんけれど、僕は4割はむしろ「意外と高いな」とすら思いました。


BIJ編集部・常盤さんの写真

BIJ編集部・常盤

あ、そういう感覚なんですか。


はい、あくまで僕の印象ですけどね。こういった社会科学・人文科学の研究のことをあまり知らない人からすれば、「とんでもない」と思うでしょうね。でもそもそも、こういった分野で実験結果が100%再現されることは、まずあり得ないと考えた方がいいと思います。どういうことか、説明しましょう。

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