ジュボー・カンパニーズの共同創業者であるジャレン・ウボーは、過去に数回の起業を成功させている。
JUBOH Companies
不動産業やヘルスケア事業、コンサルティング業などを手がけるジュボー・カンパニーズ(JUBOH Companies)の共同創業者であるジャレン・ウボー(Jalen Uboh)は、子どもの頃からいくつものビジネスを立ち上げてきた。
まず小学生のとき、同級生にキャンディーを売ることで起業家としての一歩を踏み出した。思いつきで始めたビジネスだったが、「ジェイズ・スナックス(Jay's Snacks)」という屋号もつけた。
2014年にジョージア州のケネソー州立大学に入ると、1年生のうちに数人の友人と一緒に数百ドルを出して芝刈り機を買い、人工芝の敷設と芝刈りを請け負う会社を立ち上げた。2016年になると、その後ビジネスパートナーとなるオーブリー・エヴィンス(Aubrey Evins)と共に、地域の病院や医療法人、一般の人々に医療機器を納入する会社も立ち上げた。
大学は2018年に卒業したが、9時5時の仕事の入社試験は受けずに、会社経営を続けることに決めた。
「普通の仕事に就くべきか、起業家を続けるべきか——このときの決断は今までの人生で一番怖かったですね」
エヴィンスと共にジュボー・カンパニーズを始めたばかりの頃は、アパートを借りるお金もなかった。自分たちの給与を捻出できるくらい利益が上がるようになった2019年まで、2人は家賃がいらないウボーの実家の地下室で暮らした。そうした生活を踏まえて、起業には確かに大きなリスクがあるとウボーは語る。
「でも大きな報酬を得られる機会も得られますからね」
現在、ジュボー・カンパニーズのバリュエーションは数百万ドルに達し(Insiderも確認済み)、ウボーは一生困らないくらいの金を稼いだと考えている。自分自身に賭けて大勝ちした訳だ。
ただし、ウボーがこの地点にたどり着くまでには、倹約生活を送りながらいくつもの会社を立ち上げて試行錯誤した数年間があった。会社が軌道に乗る前は、3つの「成功のためのルール」を守ることで最悪の時期を乗り越えたという。
1. 小さな成功を祝う
「会社の立ち上げ期には、時に不安やプレッシャーに負けそうになることもあります。起業したばかりで苦労している人や、やめてしまおうかと悩んでいる人には、常に自分にインセンティブを与えることを忘れないでと伝えたいです」
何かうまく行ったら、たとえそれがどんなにちっぽけなことでも、きちんと立ち止まって祝うことが大事だという。
「新しいクライアントを開拓できた、ウェブサイトを立ち上げた、など些細なことでも、達成できたら自分におめでとうを言って、ダンスを踊ったり、好きな曲を聴いたりするといいですよ」
休息を取ることも大事だ。起業するとなると「『寝ずに仕事するぞ』というマインドセットになりがちですが、それは一番だめなことです」とウボーは言う。
サイドビジネスを始めたり会社を一から立ち上げたりするには時間と忍耐が必要だ。先は長いのだから、「(プロ野球選手と同じように)試合に出続けるにはどうしたらいいか知っておかなければならない」という。その点、ウボーは睡眠とセルフケア、友人や家族との関係を大切にしている。
「仮に10億ドルを稼げたとしても、がんになって死に瀕したり、人間関係をあきらめて誰からも好かれなくなったりしたら意味がないですから」
2. 継続こそ力なり
Jalen Uboh
仕事の合間に休憩を入れることも大事だが、同じくらい大切なのがコツコツと働くことだ。時間の経過と共に、継続した努力はとてつもなく高く積み重なっていく。
「私は早くから始めたし、堅実にやってきました。それで分かったことがあります」と、ウボーは起業家としてのこれまでの道のりを振り返る。
「お金が複利で増えていくように、成果も複利で増えていくんです。時間を積み重ねれば、1つのことに同じ時間を投じたとしても、得られるものは増えていくんです」
また、時が経つにつれて心構えも進化したと彼は言う。
「成功するためには心構えが必要です。『自分ならできる』と自分自身に言い聞かせなければなりません」
ただし、ある程度の成功を収めたからといって、そこで満足感に浸っていてはだめだとウボーは付け加える。
「成功は成功から生まれるのではなく、習慣から生まれます。一度成功したら成功者になれるというものではありません。私は2年前、5年前、10年前の成功について語ることはできますが、そのおかげで今、成功している訳ではありません。日常的に実践している習慣が、絶え間ない成功を生み出しているだけです」
3. 重要なタスクには必要以上の時間を割り当てる
やり遂げなければならないタスクやプロジェクトには、自分が思っている以上にたっぷりと時間を割こう。そうすればストレスやプレッシャーや不安も軽減されるし、時間が増えればじっくり丁寧にタスクに取り組むことができるからだ。
考えてみてほしい。予算内で好きなだけ買い物をしてもいいと言われて、100ドルか5000ドルの予算枠を与えられたらどちらを選ぶだろう?
「きっと5000ドルを選びますよね。多いに越したことはありませんから」
予算をたっぷり用意するのと同じように、重要なタスクを終わらせるためには、1日で最も多くの時間を割り当てるべきというのがウボーの考えだ。
「日々感じる心配やストレスの多くは、全ての仕事を20〜30分で終わらせなければならないことから来ています。まず、重要なタスクに割り当てられる時間を増やしましょう」
※この記事は2022年10月7日初出です。