無料のメールマガジンに登録

平日17時にBusiness Insider Japanのメルマガをお届け。利用規約を確認


投資信託、種類が多くて「選べない」問題。4つの分類に着目すれば解決しやすい

GettyImages-831729468

いざ投資信託を探そうとすると、あまりに選択肢が多くて圧倒される。

monzenmachi/Shutterstock

  • 投資信託(投信)は、株式ファンド、債券ファンド、ハイブリッドファンド、マネーマーケットファンドの4つに分類される。
  • 株式ファンドはリスクが高く、債券ファンドは一般的にリスク回避的だ。
  • 投信の種類を理解すれば、自分の資産目標に最も合った投信を見つけられるだろう。

投資信託(投信)は、最も人気のある投資手法の一つだ。投資家から資金を集めて株式や債券、または貴金属や原材料といったコモディティ(商品)の巨大ポートフォリオを構築する。投信の運用会社が投資家のために銘柄調査や投資をしてくれるので、非常に簡単な分散投資方法の一つと言える。

だが、いざ投信を探そうとすると、あまりに選択肢が多くて圧倒されるかもしれない。投資目的、投資アプローチ、投資対象の違いによって、投信は主に4つに分けられる。種類が違えば、リスクファクターや運用成績も大きく異なる。

投資信託は大まかに、株式ファンド、債券ファンド、ハイブリッドファンド、マネーマーケット(すなわち短期債)ファンドの4種類に主に分類できる。順番に詳しく見ていこう。

1.株式ファンド

株式ファンドは世界中のあらゆる地域の企業に投資するもので、投信の中で最も人気が高い。

株式ファンドは、特に長期的に、ほかのどのタイプの投信よりも積極的な投資の伸びを重視する。株式ファンドは高いリターンを追求するため、リスクも高いと思われているが、長期的にほかの投信よりも高い利回りが見込める。

株式投資は変動が大きいけれども、ほかのタイプの投信や個別銘柄投資よりもポートフォリオの分散効果が高い。

株式ファンドという場合、通常は構成銘柄や投資目的に従ってさらに分類できる。

■企業規模に基づく株式ファンド

投資先企業の時価総額に基づく株式ファンドは、主に以下の3つに分類できる。

  • 大型株:100億米ドル(約1兆4500億円)以上
  • 中型株:20億~100億米ドル(約2900億~1兆4500億円)
  • 小型株:3億~20億米ドル(約435億~2900億円)

株式ファンドは1万以上あるが、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場している企業は2800銘柄しかない。「株式投信は、市場を投資家のニーズに合わせて好きなように細分化する素晴らしい仕組み」と、ケンドール・キャピタル(Kendall Capital)の社長兼CEOのクラーク・ケンドール(Clark Kendall)氏は評する。

■セクター別の株式ファンド

株式市場を投資可能な部分に切り分けるために、さらに個別セクターへの投資に焦点を当て、大きいインデックスファンドを小さく分けて投信を設定することがある。

その場合の主なセクターは以下の通りだ。

  • 情報技術
  • ヘルスケア
  • 金融
  • 一般消費財
  • 通信サービス
  • 資本財
  • 生活必需品
  • エネルギー
  • 公益企業
  • 不動産
  • 素材

■投資戦略に基づく株式ファンド

ほかにも、採用する投資戦略別にファンドを分類する方法もある。最も一般的なのが、グロース(成長株)とバリュー(割安株)による区分だ。

  • グロース株ファンド:市場を上回る見込みが高く、ひいてはそれが高い利回りにつながると思われる銘柄に投資する。
  • バリュー株ファンド:株式市場で割安に放置され、そのため高い投資リターンを生む可能性があると考えられる企業に投資をする。

■指数連動型の株式ファンド(インデックスファンド)

インデックスファンドは、市場と同じ運用成績を上げることを目的として指数の構成銘柄に投資をする。S&P500種株価指数やダウ工業株30種平均はお馴染みの指数だろう。インデックスファンドは積極的(アクティブ)に運用しない。

したがって、利回りはマネーマーケットや債券ファンドのような保守的な投資商品より高いのに、往々にして手数料は低い。

ファイナンシャル・サムライ(Financial Samurai)の創業者で作家のサム・ドーゲン(Sam Dogen)氏は「インデックスファンドの運用には銘柄選定が不要」と言う。

ファンドマネージャーは指数に組み入れられている株式や債券をすべて購入し、銘柄が追加または削減されたらそれに応じてリバランス(ポジションを入れ替え)すれば良いからだ。

■地域に基づく株式ファンド

また、特定の国や地域、国、新興国市場の証券にのみ投資をする株式ファンドもある。

■社会的・環境的責任投資の株式ファンド

最近の投信の潮流は「インパクト投資」だ。これは、社会または環境問題の特定の原因に対処することを公約する企業やプロジェクトを投資対象とするファンドだ。

このファンドは、世界中で前向きな社会的・環境的インパクトを与えている企業に自分のお金を振り向けたい投資家層を対象にしている。運用成績の良いファンドが多いが、インパクト投資のリターンは従来型の投資商品を下回ることもある。

ヒント:長期的に見れば、株式ファンドはほかのタイプを大幅に上回る利回りを上げる可能性がある。株式は大きく変動することもあるが、株式ファンドの分散効果は、ほかの種類の投信や個別銘柄投資よりも高い。

2.債券ファンド

債券ファンドは確定利付ファンドとしても知られており、株式ファンドよりも保守的で、主に金利収入をファンドの投資家に分配することを目指す。

株式ファンドよりも保守的だが、積極的に高い収益を追求するファンドや、反対に価格変動が小さく利回りも低い証券から、着実に収益を狙う手堅いファンドもある。確定利付きファンドは価格変動(ボラティリティ)、リスク、何を優先するかによって大きく異なる。

債券ファンドは主に3つに分類できる。

  • 社債:企業が発行する債券。一般的に一定期間後に満期日が設定されており、期中に利払いがあり、満期日に元本と利息が支払われる。
  • 国債:米国債など政府が発行する債券。米国籍の場合、金利には連邦税が課せられるが、州税は課せられない。
  • 地方債:地方政府やその他政府機関が、有料道路やスタジアム、病院などのプロジェクト資金を賄うために発行する債券。金利に連邦税は課せられず、多くの場合、州・地方税も非課税となる、

ヒント:米国で地方債に投資する場合、金利収入には連邦税が課せられない。また、居住している州が発行する債券を購入する場合は、州税も非課税となる。

3.ハイブリッドファンド

ほかの投信が単一の資産クラスに投資する傾向があるのに対して、ハイブリッドファンドは2つ以上の資産クラスに投資する。株式と債券を組み合わせることが多いが、原材料や貴金属などのコモディティを組み入れる場合もある。

ハイブリッドファンドの目的は、ポートフォリオの分散を図ることで、ほかのタイプの投信よりもリスクを抑えることだ。また、ハイブリッドファンドは、投資家に定期的な収入をもたらすだけでなく、キャピタルゲインや純資産価額(NAV)の増加も提供できる。

4.マネーマーケットファンド

マネーマーケットファンド(MMF)は主に現金、短期債、国債に資金を投じるもので、通常リスクは最も小さい。マネーマーケットファンドはNAVの維持を目指し、保有証券からの金利収入を投資家に還元する。

マネーマーケットファンドは、流動性が必要な投資家や、何か別の用途に資金を使うまでの短期間、投資に回したい人がよく利用する。

一部のマネーマーケットファンドからの収入には課税されないことがある。こういった保守的な性質と証券取引委員会(SEC)から規制を受けていることが、リスク回避指向の投資家には魅力的に映るが、リターンは往々にして高くない。

ヒント:通常マネーマーケットファンドは、長期的な良い投資先とは言えない。長い目で見れば、これらファンドの利回りは低く、インフレ率、運用報酬、納税義務に見合う運用成績を生み出せないだろう。
      

まとめ

投資信託を選ぶ際には、その投資に何を期待しているのか理解しておかなければならない。投資する前に、自分は配当収益を期待しているのか、それともキャピタルゲインや組入資産の値上がりなどの収益を期待しているのか、また、どのくらいリスク回避的かを割り出してみよう。

こうしたことが分かっていれば、ファンドの投資先や戦略、その他重要な詳細が記載された目論見書を読んで、自分により適した投信を選ぶことができる。投信はポートフォリオの分散を高める素晴らしい方法だが、ほかの投資商品と同様、投資する前に考慮すべきリスク要因があることを覚えておこう。

[原文: Understanding the 4 main types of mutual funds is the first step in choosing the right one for you

(翻訳・中山桂、編集・長田真)

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み