2年前、2020年ハロウィンの渋谷。外出自粛を呼びかけている。仮装姿は少ない。
撮影:横山耕太郎
コロナ禍で3度目のハロウィンが目前に迫っている。2021年はハロウィンの仮装をする人が集まることで有名な渋谷区が「仮装した人たちが集まることがないよう」呼びかけたり、東京ディズニーランドとディズニーシーを運営する「オリエンタルランド」がパレードや園内の装飾を中止するなど自粛傾向が目立った。
2週間後に迫った2022年はどうなりそうなのか? 「ホットペッパーグルメ外食総研」が発表した今年のハロウィンについての1万人意向調査が興味深いものになっている。
調査時期:2022 年9月1日(木)~2022年9月12日(月)
調査対象:首都圏・関西圏・東海圏在住の20~69歳の男女(株式会社マクロミルの登録モニター)
有効回答数:1万116人
回答者のプロフィール。
出典:ホットペッパーグルメ外食総研
ハロウィンに肯定的な理由な理由として、
1位「本来の意味と違っても日本風に楽しめば良い」34.6%
2位「子どものためのお祭りとして良い」29.4%
3位「経済効果がある」27.6%などとなり
「経済効果がある」が前年より増加した。
一方、ハロウィンに否定的な理由には、
1位「自分には関係がないように思う」47.7%
2位「何かと理由をつけて騒ぐのは良くない」33.5%
3位「新型コロナウイルス感染症の感染拡大につながりそう」29.2%
などが挙がっている。
コロナウイルスの感染拡大を理由にする人は減っている。
出典:ホットペッパーグルメ外食総研
否定的な理由のなかで、注目すべきは、前年 1 位(49.5%)の「新型コロナウイルス感染症の感染拡大につながりそう」が 20ポイント以上減少したことだ。人々の“外出自粛モード”が大幅に緩和ムードになっていることがうかがえる。
自粛には「もう飽きた」?
性年代別では、40~60 代女性で「自分には関係がないように思う」の回答割合が高い。20~30 代女性では「新型コロナウイルス感染症の感染拡大につながりそう」「もう飽きた」の回答割合が他の性年代よりも高かった。 また、ハロウィンを一緒に過ごしたい相手では、
1位「家族・親族(小学生以上 18 歳以下の子連れ)」8.2%
2位「夫婦 2 人で」8.1%
3位「友人・知人」「家族・親族(未就学児連れ)」がともに 7.3%
と、「友人・ 知人」が前年 5位から上昇した。この結果からも家族のみですごす自粛傾向が薄れていることがわかる。
ハロウィンの過ごし方の希望では、
1位「家で過ごしたい」19.3%
2位「ハロウィンスイーツを 食べたい」11.1%
3位「飲酒を楽しみたい」8.3%。
という結果になり、「飲酒を楽しみたい」が前年 5 位から上昇した。一方、「家で過ごしたい」の回答割合がコロナ禍になった過去 2年で一番低いことから、外出する人が増えることが予想される。
「バーチャル渋谷」でハロウィン参加
コロナ禍の外出自粛に対応したオンラインのハロウィンイベントも実施されている。2020、2021年と、渋谷区がオンライン上に渋谷の街をCGで再現した「バーチャル渋谷」上でハロウィンイベントが開かれたが、今年も「バーチャル渋谷 au 5G ハロウィーンフェス 2022」が開催される。
ひばり号から見下ろしたバーチャル渋谷のイメージ。
出典:一般社団法人渋谷未来デザイン
「バブ MONSTE R BUBBLE」の巨大バスタブ、 最新のトヨタカローラスポーツがハロウィンに合わせて街中に出現するほか、映画『リング』に登場する貞子アバターに変身し街を徘徊したり、黒ひげ危機一発などを体験することができる。
さらに、昭和26年から2年間だけ渋谷の上空を運航していたケーブルカー「ひばり号」が「バーチャル渋谷」上でハロウ ィン期間限定で再現される。実際にケーブルカーに乗車して、「バーチャル渋谷」を空中散歩しながら、ハロウィン仕様の 渋谷の街並みを見下ろすことができる。乗車回数ごとに、 運航当時の運賃10円が実際の渋谷の街に寄付される予定だ。
「バブ MONSTER BUBBLE Meta Bath&Jet Splash」は メタバース史上最大級の巨大なバスタブだ。
出典:花王株式会社
貞子エリア内に入ると全ユーザーのアバターが貞子に自動で変身する。
出典:株式会社KADOKAWA
メタバース上で行う「黒ひげ危機一発」。
出典:タカラトミー
(文・杉本健太郎)