ボーイングが出資する自動運転「空飛ぶタクシー」…料金はタクシー並みを目指す

Wiskのエアタクシー。

Wiskの空飛ぶタクシー。

Wisk Aero

  • 空飛ぶタクシーの目的はシンプルで、道路を走る車の上を飛行して、オフィスやディナー、空港に行くことだ。
  • Wiskの空飛ぶタクシーの第6世代機は、最高速度が時速138マイル(約222km/h)、航続距離は90マイル(約145km)だという。
  • この空飛ぶタクシーはWi-Fi対応で、モバイル機器の充電装置やカップホルダーも備えている。

どの「空飛ぶタクシー」が最初に市場に出ていくのか、すでに競争は始まっているが、ボーイング(Boeing)の出資するWisk(ウィスク)は、ウーバー(Uber)、エアバス(Airbus)、ホンダなどの多くの競合他社を抑え、最初にゴールに到着したいと考えている

Wiskのエアタクシー。

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Wisk Aero


Wisk Aero(ウィスク・エアロ)によると、この第6世代機は、乗客の搭乗可能な「eVTOL(電動垂直離着陸機)」としてアメリカ連邦航空局(FAA)が認定する第一号の候補だという

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Wisk Aero


空飛ぶタクシーが目指すのは、車両交通の上を飛行してオフィスやディナー、空港までより速く移動するために誰もが日常的に利用できるフライトだ。Wiskの目標とする料金は、乗客1人あたり3ドル(約446円)、1マイル(約1.6㎞)あたり3ドル(約446円)で、エアポートシャトルや乗り合いタクシーに対抗したいと考えている

Wiskのエアタクシー。

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Wisk Aero


次世代空モビリティ(Advanced Air Mobility)を手掛ける企業としてWiskはアメリカで初めて空飛ぶタクシーの自動飛行に成功した

Wiskのエアタクシー。

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Wisk Aero


Wiskはこのことが、デルタ航空系のジョビー・アビエーション(Joby Aviation)、ユナイテッド航空系のイブ・モビリティ(Eve Mobility)、アメリカン航空系のバーティカル・エアロスペース(Vertical Aerospace)などの競合他社に先んじるきっかけになることを期待している

Wiskのエアタクシー。

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Wisk Aero


Wiskが開発中の4人乗りの空飛ぶタクシーは、電動で自動飛行し、フライト中は地上にいる人間の監視下にあるという

Wiskのエアタクシー。

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コックピットに人間のパイロットがいないので、利用者は慣れるまで時間がかかるかもしれない

Wiskのエアタクシー。

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緊急時や簡単な質問に対応するため、乗客の頭上に呼び出しボタンが設置されている

Wiskのエアタクシー。

Wiskの空飛ぶタクシー。

Wisk Aero


Wiskによると、可動部品が少なく簡素化された設計で安全性を向上させており、さらに単一障害点のない冗長化されたシステムで事故の可能性を10億分の1にまで減らしているという

Wiskのエアタクシー。

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機体に搭載されているセンサーと連動している先端技術を駆使した意思決定ソフトは、ニアミスやクラッシュを検知・回避するように設計されている

Wiskのエアタクシー。

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最高時速138マイル(約222㎞/h)の第6世代機は、高度2500~4000フィート(約762~1219m)で90マイル(約144km)の航続距離を実現する。また、充電の所要時間は15分だという

Wiskのエアタクシー。

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翼長50フィート(約15m)、プロペラは12個(前後6個ずつ)の特徴的な独自の設計を採用した

Wiskのエアタクシー。

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支柱が伸びてプロペラが上を向く設計によって、 安定性の向上、推進力の改善、機内および外での騒音の低減を実現しているという

Wiskのエアタクシー。

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前部のプロペラは回転しながら向きを変え、揚力から推力に移行することができる

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後部の上向きに固定されたプロペラは、航続距離、制御性、エネルギー効率の向上に貢献している

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この第6世代機は飛行機で使われる車輪ではなく、ヘリコプターと同じスキッド方式を採用している

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第5世代機より2席多い、4人掛けのシートが採用された

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各シートには4点式シートベルトが装備されている

Wiskのエアタクシー。

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Wi-Fi対応のこの空飛ぶタクシーには、前後列にモバイル機器の充電装置があり、カップホルダーもある

Wiskのエアタクシー。

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搭乗客はタッチスクリーンで飛行前のチェックリストを確認する

Wiskのエアタクシー。

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フライトの進捗状況も確認できる

Wiskのエアタクシー。

Wiskの空飛ぶタクシー。

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Wiskの空飛ぶタクシーには「フランク(前部のトランク)」もある

Wiskのエアタクシー。

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フランクにはスーツケースを4個収納できる

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第1世代機から第6世代機まで、Wiskは12年間で空飛ぶタクシーの完成度を高めてきており、1600回以上のテスト飛行を無事故で成功させている

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Wiskの空飛ぶタクシー第4世代機と第5世代機は、2017年に登場した

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2011年に登場したWisk初のeVTOLは、駐車スペースに収まるほど小型だった

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サンフランシスコのベイエリアに本社のあるWiskは、キティホーク(Kitty Hawk)と合併した。グーグル(Google)の共同創業者、ラリー・ペイジ(Larry Page)の支援を受けていた「eVTOL」のライバル会社、キティホークは2022年9月に事業の終了を明らかにしたばかりだ

Wiskのエアタクシー。

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ボーイングは2022年初め、これまでの倍の4億5000万ドル(約669億円)をWiskに追加投資した

Wiskのエアタクシー。

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競争が激化する「eVTOL」市場において、ボーイングの100年以上の航空事業での経験・製造規模が、エア・タクシーメーカーとして優位になることをWiskは期待している

Wiskのエアタクシー。

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Wisk Aero

[原文:See inside the Wisk air taxi backed by Boeing that has no onboard pilot

(翻訳:大場真由子、編集:Toshihiko Inoue)

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